古本虫がさまよう 大ベストセラー作家・村上春樹を「メッタ斬り」にしたら大変なことになる? 村上春樹よりナサニエル・ウエストが面白いか? 次は、コジンスキーの『異端の鳥』 の復刊か?
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大ベストセラー作家・村上春樹を「メッタ斬り」にしたら大変なことになる? 村上春樹よりナサニエル・ウエストが面白いか? 次は、コジンスキーの『異端の鳥』 の復刊か?
(2017・6・7・水曜日)





大森望氏&豊﨑(豊崎)由美氏の『村上春樹「騎士団長殺し」メッタ斬り!』 (河出書房新社)を読んだ。

内容紹介→『騎士団長殺し』は、あの章にすべての謎が……? 『1Q84』『女のいない男たち』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』……村上春樹のこの10年の作品を名物コンビがメッタ斬り!

『騎士団長殺し 上下』 (新潮社)は読んでないので、お二人の「メッタ斬り」に関しては、なんともいえないのだが…。「メッタ斬り」といえども『騎士団長殺し』は、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』よりは楽しく読めたとのこと(豊田)。いろんな読み所をおさえつつの批評的対談。いうまでもなく、百パーセント全否定的な「メッタ斬り」ではまったくない。「保守派論客の〇〇氏が朝日をメッタ斬り」なんていうとちょっと…だが、あくまでもシャレとしての「メッタ斬り」。

ただ、この最新作は、旧来の村上作品に較べると、あまり売れていない? いま、ブックオフに行けば山ほどある(ということは売れたということ?)。新刊書店にも山ほどあるのが問題か? 「刷過晋作」「刷過新作」が問題?

上半期のベストセラー争いでも、佐藤愛子さんの本『九十歳。何がめでたい』 (集英社)に負けていた?  あるブックオフでみたところ、村上さんの本は、960円(税込)のお値段だった。どちらも正規価格は1944円(税込)。960円となるとほぼ半額。ブックオフは新刊本だと強気で、最近は半額よりは上の値段を付けている。2000円の本だと、1600円ぐらいの強気価格。だから、1000円弱のお値段はかなり弱気価格だ。新刊本がよく売れてブックオフに売られる冊数が多くてダブついているからなのか、それとも需要がいつもより少なくてお値段を下げてもなかなか売れず、仕方なくついに半額まできたのか…。真相は不明だが?

ともあれ、『1Q84』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は読んでいる。「読後感」はたしか本欄で記したと思うが、記憶にはあまり残っていない。

そもそも、『1Q84』は図書館で借りて読んだか? 一冊は買ったか?  新刊書店でも重版待ちでなかなか出回らない時もあった。図書館は図書館でも、区立図書館などは希望者殺到でとても順番はまわってきそうになかったが、子供の学校(高校)の図書館が穴場で、そこで借りて読んだかと?  『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は知人に只でもらった。村上ファンというほどでは勿論ないので、正規価格で買ってまでは読まない? 節約できるものは節約するのが人間の智恵?

ともあれ、『1Q84』に関して、NHK集金人に対する「皮肉」めいた筆致を、さすがはお二人、ちゃんと俎上にのせて論評している。僕も、このNHK集金人に対する筆致の特異性については本欄で何度か指摘していたが、当のNHKはじめ、一般マスコミは「無視」していたのでは?


『女のいない男たち』(文藝春秋)で、雑誌掲載時には、タバコのポイ捨てをする田舎町(実地名)云々の侮蔑的表現(?)があったことが問題にされ、本にする時は、地名変更(架空名義)になったというエピソードを引きながらの集金人論を展開している。
ふむふむ、なるほどと。

それにしても、『1Q84』が出てすぐあと、深夜発売解禁直後の朝七時からのニュース番組の中で、この本を延々と高く評価し紹介していたNHKは、ある意味においては、本当に「自虐的」だことと感心した。自分の過去の報道・虚報に関しては「自尊」的で、他に対しては「自虐的になれ」と主張するどこかの新聞社よりははるかに立派だが?

でも、社会人一年生や大学一年生になって、新しいアパートなどに入居したばかりの時にやってくるNHKのああいう集金人の対応って、あの村上さんの筆致と「五十歩百歩」のようではあるけど? 誇張はあまりない? どこかでバーかなにかを経営していた時、NHKの集金人がやってきて、ああいう風に支払えと迫られた体験があるからこそ、あそこまで書いたのではないかしら?  その点にはとても共感を覚えた次第。

それはさておき、村上さんの盟友である柴田元幸さんが訳出したナサニエル・ウエストの『いなごの日/クール・ミリオン』 (新潮文庫)を手にした。

懐かしい? ナサニュル・ウェストの『クール・ミリオン』(角川文庫)は一読したことがある。もう20年ぐらい昔(角川文庫は「ナサニュル・ウェスト」のカタカナ名義)。

角川文庫解説の佐藤健一氏によると、ウェストは「共産党のシンパであり、ロシア人が実行したような計画経済をアメリカ社会に適用すれば、不況を処理できるのではないかと、素朴に考えていたとも思われる」とのことだが…。原作は1934年に刊行。角川文庫は昭和48年に出ていた。

1930年代のアメリカが舞台で、田舎に住んでいた十代の少年が、30ドルの金を借りてニューヨークへ。車中でスリにあい、冤罪で刑務所に入り…と。波瀾万丈の浮き沈みの人生が描かれている。面白かったことだけは記憶している。

『いなごの日』も角川文庫で訳出されているが、これも持っている。だが、積んどくだっけ?

ともあれ、新訳として新潮文庫から両作品が訳出されたわけだが、この新潮文庫版では、訳者の柴田さんと村上春樹さんとの対談も収録されている。ドス・パソスなどを引き合いに出しながらのウエスト論などが語り合われている。「いなごの日」「クール・ミリオン」以外にも「ペテン師」「ウェスタンユニオン・ボーイ」なども収録されている。

『孤独な娘』は、ダヴィッド社から丸谷才一訳で訳出されたのを持っていた(そのあと、岩波文庫から刊行。これも持っていたか?)。

『クール・ミリオン』は、角川文庫以降出ていなかった(のでは?)。それ故か、昨日みたアマゾンでも出品はなく、「日本の古本屋」では、この文庫一冊に対して9000円という強気価格で出していた古本屋もあったが、新潮文庫の「復刊」によって、そういう高価格路線も頓挫?

それにしても角川文庫は、かつては(今も?)立派。新潮文庫も、次は、コジンスキーの『異端の鳥』 (これも角川文庫にあり。僕は単行本を所有し一読)かな?

そういえば、今井 夏彦氏の『アメリカ1930年代の光と影―ナサニエル・ウェスト論』 (荒地出版社)も積んどくしていたかと(古本屋、古本市を回ると、こういう本も手に入る)。いつ読むことになるのやら?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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