古本虫がさまよう 曽野綾子さんは「インコ」が好きで、ハーマン・ ローチャーの『おもいでの夏』 的な作品を書いていた?
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曽野綾子さんは「インコ」が好きで、ハーマン・ ローチャーの『おもいでの夏』 的な作品を書いていた?
(2017・5・30・火曜日)




高橋輝次氏の『編集者の生きた空間 東京・神戸の文芸史探検』 (論創社)を読んだ。


古本との出逢いで紡ぐ編集者像とは──。第三次「三田文学」、河出書房、中央公論社、そして関西のエディション・カイエ、「航海表」などに関わった編集者の喜怒哀楽の数々を、古本との奇妙な出逢いを通して語る!


古本に関する古本(屋)エッセイ本を沢山だしている、この人の本は好きで、今までも本欄で、 『ぼくの創元社覚え書』 (龜鳴屋)、 『ぼくの古本探検記』 (大散歩通信社)、燃焼社刊行の『古本屋の本棚 店主たちのこだわり』『古本屋の来客簿 店主たちの人間観察』などを紹介してきた。

今回の本もその流れの本。
先の林望さんの本(『役に立たない読書』)で、林さんが指摘もされていたように、高橋氏のこういう本を読むと、紹介されている本で、読んでみたいなと思う本も多々出てくる。
枝葉のように、読書の幅が広がる一冊でもある。
関西在住なので、主に関西の古本屋のことも出てくる。
読みながら、ここ数年、関西の古本屋もごぶさただなと痛感。三宮界隈の古本屋にも足を運びたいもの。年に一回や二回ぐらいなら、新幹線で出かけて一泊して新幹線で帰宅するぐらいの「経済力」はあるのだが…。

昭和20年代後半の話として、曽野綾子さんが三田文学で「鸚哥(インコ)とクリスマス」という作品を掲載したことがあるそうな。そのほかにも作品を依頼すると、締切り日をきちんと守って届けられた作品があって、それには「遠来の客たち」と「一九四七年夏」との二つのタイトルが記されていたとのこと。山川方夫が「遠来の客たち」のほうがいいということで、そっちを選ぶと曽野綾子さんは「しばらく首をかしげ惜しそうな表情をうかべてから」「ふいと決然とペンを握り、手に力をこめ、『一九四七年夏』の文字の上に太く線を引いた」と、山川氏のエッセイ本から引用紹介している。

おお、ハーマン・ ローチャーの『おもいでの夏』 (角川文庫)は、原題が『一九四二年(の)夏』だが、そのわずか五年後の『一九四七年夏』なる作品名になりうる予定だったものが曽野さんにはあったのか?
『遠来の客たち』は、たしか芥川賞候補にもなった作品では。

『遠来の客たち』 (ノン・ポシェット 文庫)には、この作品はむろんのこと、『鸚哥とクリスマス』も収録されているそうな。読んでみたくなった。曽野さんも、もしかしたら鸚哥(インコ)好き?
といった風に…。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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