古本虫がさまよう 新谷学氏の『「週刊文春」編集長の仕事術』 (ダイヤモンド社)を読みながら、「週刊誌」編集長をやった名編集者は、隠蔽しようとする巨悪を剥がすから、自らの頭が禿げるのだろうかとか、来週の週刊文春は、週刊新潮のあのスクープの後追いをするのだろうかと、ふと思った
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新谷学氏の『「週刊文春」編集長の仕事術』 (ダイヤモンド社)を読みながら、「週刊誌」編集長をやった名編集者は、隠蔽しようとする巨悪を剥がすから、自らの頭が禿げるのだろうかとか、来週の週刊文春は、週刊新潮のあのスクープの後追いをするのだろうかと、ふと思った
(2017・5・13・土曜日)



新谷学氏の『「週刊文春」編集長の仕事術』 (ダイヤモンド社)を読んだ。

内容紹介
【1章「情報/人脈」】
あらゆるビジネスは「人」が全ての始まりである。
我々がどのように人間関係を構築し、
情報を入手しているかを詳らかにしたい。
【2章「企画/発想」】
度肝を抜くスクープや話題になるような企画を立てるときに、
我々がどんなアプローチをしているのかをまとめた。
【3章「依頼/交渉」】
あらゆる取材は一筋縄ではいかない。
難攻不落の相手の心をどうやって開かせるか。
不可能を可能にする、その舞台裏や心構えをお伝えしたい。
【4章「組織/統率」】
仕事は一人では決して完結しない。編集長の私だけでは何もできない。
デスクや記者に気持ちよく働いてもらい、
継続的に結果を出すチームを作る上で必要なことについてまとめた。
【5章「決断/覚悟」】
あらゆるビジネスにはリスクが付きものだ。
我々が週刊文春を作る上で、いかにリスクと向き合いながら決断を下し、
どんな覚悟で記事を掲載しているのかを述べた。
【6章「戦略/本質」】
週刊文春の戦略についてまとめた。
出てくる話はメディアに関することだが、
マーケティングやビジネスの本質にも言及したつもりだ。
出版社からのコメント
この本は単なる週刊誌編集長の本、ではない。(出版)不況への挑戦であり、予定調和への抵抗であり、新しいことをやるすべての人への力強いエールでもある。ぜひこの思いを、パワーを、広めたい。新谷氏の著書は初。現役の週刊誌編集長が書籍を出すのも異例だ。この本には現代に生きるビジネスパーソンをはじめあらゆる人びとへの重要なメッセージが詰まっている。都会、地方問わず幅広い人におもしろがってもらえるはずだ。とにかく濃い内容で「おもしろい」ので自信を持っておすすめする。

2017・4・30の朝日新聞の「著者に会いたい」のコーナーに著者が登場。顔写真を電車内に張り出す中吊り広告ポスターで隠す形で登場している。頭の部分のみチラリと見える。52歳とのことだが、少し髪の毛が後退しているようにも見える。それが嫌で顔出し取材を断っているのか?(いや、そうではない! その理由は本書の中で記されている)。

ともあれ、 「文春砲」「センテンススプリング」などとも呼ばれるような「スクープ」を連発したということで話題にもなっている週刊文春を率いる著者ならではの編集術というか仕事術が展開されている。とても面白い本だった。

新入社員として文春に入り、週刊文春デビューは30歳のころ。ちょうどオウムサリン事件が発生。南青山のオウム道場前に張り込むものの全くの新人。ということで、本部前に張り込んでいる同業他社の記者相手に「まだ、ぜんぜん何もわからないんですけど、お時間があったらいろいろ教えていただけませんか」と言いながら名刺交換をしていったそうな。
「今、ちょっと忙しいから」などとあしらわれながらも、一生懸命に名刺を配ってアピールしたという。すると、中にはお茶を飲みながら事件のイロハのイから教えてくれる人もいたという。そういう、いい意味での図々しさから人脈作りが始まったそうな。

金持ちの家に生まれたりして、親の交友関係や子供時代からの人脈があってのことではなく、一歩一歩這い上がるかのように、地道な努力を続けていって、人脈作りを達成したようだ。

普通の人はパーティなどで名刺交換してもそれっきりになってしまいがちだが、彼の場合はこまめに礼状やらいろいろとやったのだろう。

「親しき仲にもスキャンダル」ということで、飯島勲や山崎拓などに関して、褒めたりけなしたりいろいろとあったことを述べたりもしている。人間関係が深くなり、また、政治生命がほぼ終ったヤマタクに対しては、さすがに、最後のスキャンダルの時には途中まで取材を進めつつも、本人の「涙の訴え」(?)に接し、「撤退」したこともあったそうな。鬼の目にも涙?

そういう風に「親しき仲にもスキャンダル」といっても、政治家などが相手なら、そういうこともあるだろうが、「親しき相手」が「言論人」となるとどうなる。

本書でも、元TBSの山口敬之氏の名前が何度か出てくる。自局がやらない韓国慰安婦(ベトナム)問題を週刊文春で書いたのがきっかけで閑職に飛ばされ退社した---とのことで知られている。 『総理』『暗闘』 (幻冬舎)で、安倍政治の実態を「好意的」に報じたりもした。『総理』は僕も面白く一読した。

最近はそういう安倍直近ということで週刊文春のみならず月刊誌やテレビなどにもよく出演していた。

しかし、週刊文春のライバル週刊誌「週刊新潮」が、今週号(2017・5・18)で「特集 警視庁刑事部長が握り潰した「安倍総理」ベッタリ記者の「準強姦逮捕状」「被害女性が告発」という四ページの記事を書いた。言うまでもなく山口氏が、「準強姦」で逮捕される寸前だったのに、某筋から「山口逮捕は取りやめ」との命令が下った…という。

記事は微に入り詳細である。山口氏も取材に応じており疑惑を否定しているが…。

さて、来週号で、山口氏がしばしば執筆していた「週刊文春」は、この山口「準強姦揉み消し」事件をどう報じるのか。
こういうスキャンダルを全く知らなかったとなると迂闊だったということにもなりかねない? 「灯台もと暗し」ということならば、次号では週刊新潮もびっくりするような「特大スクープ」を報じるだろうか……。ほかにもあった…とか? いや、実は山口さんのこの件は謀略で嵌められたのだ…と。

ちなみに今週号の「週刊文春」の「下半身スキャンダル」報道は、「菊川怜とIT長者穐田誉輝には婚外子が3人」。菊川さんは、結婚相手のこの「下半身乱脈」を知っていたのか?

ともあれ、来週号の週刊文春が゛「山口事件」をどう報じるのか気になるところだ。しかし、「三権分立」ではないが、新聞であれ、週刊誌であれ、月刊誌であれ、個々人であれ、いろいろと「タブー」はあるもの。他者・他社の「タブー」を、別の他者・他社が報じれば、それはそれでいい。多様な言論があるのが自由社会の本質なのだから。人間も組織もスーパーマンではないし…。

それにつけても、先輩編集者として、花田紀凱氏の名前などが出てくる。元週刊文春編集長。新谷氏は、マルコポーロ編集部時代の上司でもあったそうな。花田氏の編集者論は『花田式噂の収集術』 (ベストセラーズ)、 『編集者!』 (ワック)などを読んだ記憶がある。この本が出た時、花田氏の髪の毛はちゃんとあったような記憶があるがいまはすっかり禿げている。巨悪を追及する週刊誌の編集長などをやっていると気苦労が…。

新谷氏のこの本では、書籍などの読破術などに関する記述は特になかった。激務にくわえて、ランチタイムやディナータイムの会食なども多々あり、その上にそこそこの読書もこなすとなると、ストレスも多々たまるのでは。最近、現役の編集者仕事をしている、僕より高齢の知人が脳梗塞で倒れたりした。この病気は30代以降、随時発生するもの。くれぐれも仕事のしすぎは禁物。編集長(編集者)はご自愛のほどを…。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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