古本虫がさまよう 梅棹忠夫→富島健夫→河合栄治郎→? 自叙伝(評伝)を読み進めていけば……。
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梅棹忠夫→富島健夫→河合栄治郎→?
自叙伝(評伝)を読み進めていけば……。

(2017・3・14・火曜日)




昭和45年こと1970年の今日(3・14)は大阪万博の開幕日。ということもあって、
東谷暁氏の『予言者 梅棹忠夫』 (文春新書)を昨夜読了した。

内容紹介→高度成長、ソ連崩壊、情報化社会、専業主婦の減少……数々の予言を的中させた戦後最大の知性が遺した「最後の予言」とは?
2010年に没した梅棹忠夫(国立民族学博物館名誉教授)は、往年のベストセラー『知的生産の技術』(岩波新書)の著者として有名である。
だが、梅棹の業績の真骨頂は、戦後日本社会の変化を予言し、しかもその予言がことごとく的中したことにある。京大理学部の秀才で専攻は生物学だった梅棹は、少壮の論客として颯爽と登場し、生態史観にもとづく独自の文明論をもってユーラシア大陸の勢力図を大胆に描きなおしてみせた。
敗戦直後の時代から、すでに日本の高度経済成長を予言。マルクス主義者や「進歩的文化人」から大批判を浴びるが、その予言どおり、日本は高度経済成長を謳歌した。また日本の家族制度の変化を検証し、「妻無用論」を発表。共働きの増加と専業主婦の激減を予測し、これも的中。オイルショックの20年以上も前から中東が国際政治の震源地になると予言。1960年代からソ連の崩壊、大阪の没落なども予測していた。そしてパソコンもない時代に「情報産業論」を発表し、今日の情報化社会を予言していた。
一方で、都市開発や文化行政のオーガナイザーとしても卓越した腕力を持ち、大阪万博や国立民族学博物館の立ち上げでは、官僚や政治権力者を巧みに操った。「知的プレイボーイ」を自認し、理系文系の垣根を軽々と越えた。フィールドワークを得意とし、若手研究者らと喧々諤々の議論をすることを好んだ。実体験に基づくオリジナリティ溢れる意見を尊重し、権威を笠に着る学者を心底軽蔑した。そんな梅棹は晩年、「日本文明は終焉に近づいた」という不気味な予言を遺していた。梅棹はどのようにして自らの文明論を作り上げたのか? そして最後の予言の真意とは?生前の梅棹を知る著者が、「知的プレイボーイ」の実像をあますところなく描く。


東谷氏は梅棹氏と一緒に仕事をしていた時もあり、著作を通じてのみならず謦咳に接して身近な存在として捉えていたようだ。梅棹氏と、竹山道雄や司馬遼太郎やさまざまな人物との邂逅も描かれている。何でもマルクス主義という時代に、そういう偏狭な見方ではなく、ユニークな観察眼をもってしてさまざまな問題を論じた彼の知的な歩みを評伝的に描いた佳作といった感じの一冊だった。大阪万博にもいろいろと関与しており、その内実なども描かれている。

最近、 『行為と妄想 わたしの履歴書』 (中公文庫)を読んだりしていたが、彼の本はあまり沢山読んでいたわけではない。たまたま書棚を見ていたら、 『知的生産の技術』 (岩波新書)が出てきた。これは学生時代に読んだものではなく、社会人の時に再読した時のもののようだ。

「一年間に読書カードは100枚とはたまらない。平均して、週に二冊までゆかないのである。おおい月で10冊、少ない月で3冊くらいしかゆかない。ひじょうな速読・多読の人もあるようだが、年100冊というのは、ふつうの人間としては限度ではないだろうか」というところに波線を引いて、 「そうである」「8月→20冊」「9月→15冊」「10月→11冊」と書いているから。
学生時代はもっと冊数は読んでいたはずだから。

とはいえ、まぁ、読んだ本「一冊」も、分厚い専門書ではなく、新書ぐらいの厚さの一冊であっただろうが……。

「文明の生態史観による世界像」なる図版が引用紹介されている。この図版は、たしか、梅棹氏に教えを受けた楊海英氏の『逆転の大中国史』 (文藝春秋)にもあったかと(記憶曖昧だが)。梅棹氏のこの評伝に続いて、富島健夫→河合栄治郎の評伝も並行して読書中。順調なら明日以降、掲載できるのだが……。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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