古本虫がさまよう キャスターといえば、昔櫻井よしこ、ちょっとまえ国谷裕子、今は本田岬かな? 「クローズアップ現代」関係者は「言霊」に呪縛されていた!
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キャスターといえば、昔櫻井よしこ、ちょっとまえ国谷裕子、今は本田岬かな? 「クローズアップ現代」関係者は「言霊」に呪縛されていた!
(2017・3・4・土曜日)


国友裕子氏の『キャスターという仕事』 (岩波新書)を読んだ。ううむ…。NHKの「クローズアップ現代」の司会というかキャスターをやっていた人の手記。多少、自叙伝的な内容でもある。たまに見ていたが……。特に感心することもなく、まぁ、世の中にはいろいろと難問があるものよという参考程度にはなった。

そもそもスタッフがある意味で、お役所的というのか、心情左派というのか、そういうタイプが多かった感じで、制作傾向や取り上げるテーマもそういう方向に流れているという印象を受けていた。北朝鮮の拉致問題なんか真摯に取り上げていただろうか? 本書でも、そのテーマに関しては特に言及がなかった(かと?)。通勤電車の車中、時々読みながら、中断したり、また読みすすめながらの一読ということもあったし、記述が教科書的というか、生真面目すぎて、あまり頭に記憶が残っていない?

そういえば、この番組、「やらせ報道」があって、関係者が処分されたことがあったかと記憶している。そのことへの言及も数ページは書かれているが……。単なる経過報告といった感じで、さほど胸をうつものが感じ取られない。

また、この番組関係者は、典型的な「言霊」信仰を持っていたかと。佐々淳行氏が、この国谷さんの番組に出た時の痛憤を『後藤田正晴と十二人の総理たち』 (文春文庫)でこう綴っている。ペルー大使館占拠事件があった時、佐々さんは危機管理専門家として各マスコミからひっぱりだこだった。

「クローズアップ現代」で国谷さんとナマ対談をするということで、夜9時半からの特別番組だったようだが、正午過ぎにプロデューサーが事務所で一時間打ち合わせ、夜8時にスタジオ入りということになった。木村太郎、筑紫哲也の番組はNHKが入っているということで断ったという。

打ち合わせでは、NHKは「強行突入、あり得ますか?」ときたので、「そりゃありますよ」と答えると、「でもそんなことしたら死傷者多数の大惨事になりますよ」「そういわれても私がやるんじゃない。フジモリさんは顔は日本人でも頭の中はペルー人ですから、テロは絶対許さない。絶対妥協しないとなれば、早晩突入でしょう」
「それは困ります。NHKの視聴者はデリケートですから、強行突入で流血の大惨事なんてナマ放送でいったら大変なことになる」…とそんなやりとりが続いたという。

そこで、突入路線以外に「時間をかけた交渉によって(犯人を)亡命させる引き分けが望ましい」という線で発言をするように釘を刺されたとのこと。「強行突入の、流血の惨事など、ナマ放送ですからいわないように」と放送開始の秒読みの段階になっても、佐々さんの膝元で囁いてきたとのこと。
すると、佐々さん、切れて「くどいッ。くどいよ、君は!! あんまり『いうな』っていうと、いうぞ。ナマなんだから止められないぞ!!」と怒鳴ったそうな。国谷さん、あとから来て事情のよくわからないからびっくりしていたそうな。

そんなスッタモンダの放送のあと、翌日、かつての上司、後藤田正晴さんから、「君、けしからんよ、国谷さんのような美人とテレビ対談して。ワシはあの女性は大変な美人たと思っとる。そのワシがまだ対談したことないのに、君がするなんて……」と。
このNHK関係者の発言は典型的な言霊思想だろう。
これは井沢元彦さんが『言霊』(祥伝社) 『「言霊の国」解体新書』(小学館)などで鋭く追求指摘している。

ちなみに「言霊」とはウィキペディアでは、こう定義されている。


言霊(ことだま)とは、一般的には日本において言葉に宿ると信じられた霊的な力のこと。声に出した言葉が、現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされた。

この程度の「教養」の人たちが作っていた番組(随時そうだったわけではないだろうが…)では、さほどの知的関心に答えられる番組を作れたかどうかは疑問ではないか。

もっとも、佐々氏は、そのあとも「クローズアップ現代」に呼ばれている。突入し、人質を救いつつも兵士に犠牲者が出たことに関して、日本のマスコミの報道が解放バンザイばかりで、犠牲者への追悼姿勢が乏しいことを批判し、番組でもこの点をまず指摘すべきだと主張すると、傲慢なNHK関係者は「NHKの編集方針、報道の姿勢の問題で、佐々さんからいってほしいと思っていません」「この番組では、軍事的にみてこの作戦はどうだったかを」「論評してもらうつもりですから、その面に限ってお願いします」と。

そんなことを言い合っているうちに、国谷さんがやってきて、「国際感覚からいってどう思います?」と放送前に尋ねたりしたとのこと。NHKが用意した、冒頭の国谷さんの発言予定のメモは「日本人二十四人は無事でした…」というもの。本番が始まると、国谷さんはNHKが用意した原稿を読まず、番組の途中では、日本人以外の人質が死んだり、兵士が死んだりした事実を指摘したという。佐々さんは、こういう国谷さんの「国際感覚」を評価もしている。

番組が終ったあと、佐々さんは番組関係者を一喝したとのこと。日本人は皆無事、死者は三人、平和的解決の道はなかったかと言い続けるNHKへの批判だった。

「これで二度抗議したから多分もうこの番組には呼ばれることはないだろうけど、君らが偉くなって番組のディレクター゛プロデューサーになったら、私のいったこと、思い出してくれ」と。

こういうシーンは国谷さんの記憶に残っていただろうか? そういう佐々さんとの邂逅などが綴られていたら、この本ももう少し重みが出ただろうが……。

キャスターといえば、ちょっと前なら櫻井よしこさんの顔が浮かぶ。 『 迷わない。 』 (文春新書)という本を書いている。こちらも自叙伝的内容もあるキャスター論。物の見方考え方以前に、内容的には、こちらのほうがはるかに面白かった。
最近だと、女性報道記者として活躍している日本テレビの下川美奈氏の『報道記者』 (ワック)という本もある。三者による美女キャスター鼎談なんて女性誌がやると面白いかもしれない。

異色(?)なのは、本田岬氏の『監禁された美人キャスター いつになったら自由になれますか…。』 。これは、「報道の自由」を奪われた女性キャスターのディレンマを緊縛した、いや緊迫した映像を通じて問いただす問題作(というわけではないか?)。18歳以上の人にお勧めしたい一本?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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