古本虫がさまよう 学者・先生・翻訳家の読書・書評環境は破壊されているのか?
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学者・先生・翻訳家の読書・書評環境は破壊されているのか?
(2017・2・17・金曜日)





大瀧啓裕氏の『翻訳家の蔵書』 (東京創元社)を読んだ。
「ラヴクラフトの翻訳研究で知られる翻訳家が、浩瀚な蔵書により蓄積された知識と翻訳作法、半生における書物や人物との出会いを綴る希少な一冊」とのこと。

サラリーマン生活時代から「翻訳」のバイトをこなしつつ、独立。サンリオ文庫などの翻訳もかなりしていたそうな。十代のころからの古本屋(関西)めぐりの思い出など、いろいろと本にまつわるエッセイ集。「発音」にいささか忠実な表記が、なんとなく見慣れないものがあり、そこまでこだわらなくてもいいのに…と素人の僕などは思わないでもないが…。「オールダス・ハクスリイ」はまだしも、「プレイボイ」などと表記したのでは、ピンとこない。2段組で400頁近い書。後半は文学談義に終始しがちで、その分野に疎い僕にはあまり関心はないが、前半の古本屋談義などは面白く読んだ次第。


高山宏氏推薦――「大翻訳家、大蔵書家の噂、今日から噂じゃない。紙本、NET本ふたつ駆使し、知と蒐集の大快楽時代をひとり体現した「超人大瀧啓裕のつくり方!」 由良君美に驚き、荒俣宏に励まされて生きた僕にして、大瀧に育てられたのか!と思い知る。三人、僕の驚異の部屋、そう、僕のナイアガラ・トライアングル!!」

ともあれ、本書を推薦している高山宏氏も『見て読んで書いて、死ぬ』 (青土社)なる本を刊行している。こちらも、一段組だが、500頁を超える本。前口上として、 「かつては一日に一冊読んだ」とのこと。気に入ったものがあれば書評もしていた。しかし、大学改革により、石原慎太郎都政により、強圧的な文教行政により、週末も会議やら、書類の準備やらで、そんな読書・書評環境が破壊されたそうな…。といった恨み節から始まる。とはいえ、一日一冊本が読めるなんて、よほど暇な余裕のある職場だったのではないかと邪推する向きもあるかもしれない。
まぁ、一日一冊といっても、本欄のように軽いハイド本や写真集含めてなら、普通のサラリーマンでも可能だろうが……。本欄とことなり、本格的なジキル本の書評をまとめたもの。僕が読んだものなどほとんどなく、ふ~んという感じで速読した次第。読んでみようかというような本もわずかにでもあったし。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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