古本虫がさまよう 素晴らしき「歴史修正主義」! 「アウシュビッツ&スターリンの嘘」にご注意?
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素晴らしき「歴史修正主義」! 「アウシュビッツ&スターリンの嘘」にご注意?
(2017・1・21・土曜日)





渡辺惣樹氏の『戦争を始めるのは誰か  歴史修正主義の真実』 (文春新書)を読んだ。

(内容紹介)→二つの世界大戦は必要のない戦争だった。とくに第二次大戦は、チャーチルとルーズベルトがいなければ起らなかった――。 本来の「歴史修正主義」とは、戦前の日独を全面肯定する歴史観のことではありません。米英の外交に過ちはなかったのか、あったとすれば何が問題だったのか、それを真摯に探る歴史観のことです。 「公式の歴史」では、ベルサイユ体制と国際連盟体制を破壊した枢軸国(日独伊)の他国への侵略が第二次大戦の原因と説明されますが、実は英米参戦の「必要」や「理由」は後からでっち上げられました。「ヒトラーはどん底のドイツ経済を立て直した」「オーストリア国民はドイツへの併合を熱烈に歓迎した」「借金に追われていたチャーチルにとって、ナチス台頭は絶好のチャンスとなった」などと、本当のことを言ってしまうと、連合国が作り上げた戦後体制の正当性が崩れてしまうのです。 戦争を始めるのは誰か?――本書は、二つの世界大戦の真実に迫ります。

「修正主義」と聞くと、僕はすぐにベルンシュタインを思い出す。マルクス主義の「修正」を行なった人。彼自身の著としては、 『社会主義の諸前提と社会民主主義の任務 』 (ダイヤモンド社)という箱入り本がある。ちょっと読むのは疲れるボリュームある本だ。この訳者の佐瀬昌盛氏が「歴史通」(2017年1月号)で、「元祖修正主義者ベルンシュタインこそが正統社会主義者!」なる論文を書いている。
ベルンシュタインに関しては、 『ベルンシュタイン 民主的社会主義のディレンマ』(ピーター・ゲイ、木鐸社)や『ベルンシュタインと修正主義』 (関嘉彦氏・早稲田大学出版部)などがある。

要は、マルクスさまが「絶対正当・正統」で、それに異論を唱えるのは邪教というか、異端であり、許せない、だから「修正主義者」というレッテル貼りをして、そんなのは悪魔の書だとして読むのも論じるのも許さないという風潮が世界各国にあるのだろう。もちろん、アウシュビッツはなかったとかそういうレベルともなると、いささか問題も生じるだろうが、アウシュビッツでの死者は500万ではなく150万であったとか、南京虐殺は30万ではなく、3000人であったとか、2万人であったとか、そして、それはアウシュビッツのような計画性はなく、捕虜を処断した行き過ぎはあっても 衝動的なものであったとかなかったとか、そういう議論は実証的な議論であり、それを修正主義というなら、修正主義のどこが悪い、悪くないということにもなろう。

ともあれ、渡辺氏は、「歴史修正主義は米英両国の外交に過ちはなかったのか、あったとすれば何が問題だったのか、それを真摯に探ろうとする歴史観に過ぎない。戦前のドイツや日本を格別『素晴らしい国』であったと主張する史観でもない。それにも関わらず、歴史修正主義で歴史を語る学者は、歴史学界から抹殺された。『歴史修正主義者』とレッテルを貼られると学界主流から排斥された。しかし時の経過とともに次第に歴史修正主義に立つ史観が優勢になっている。レッテル貼りの効果が急激に低下している」と指摘している。
ルーズベルトやチャーチルを弁護する歴史家は逆に釈明に終始するということで、フーバー元大統領は、そうした歴史家を「釈明史観主義者」として批判しているそうな。

同様にスターリンが、たまたま「連合国」の一員だからといって、彼の行なった、とりわけ第二次大戦後の「戦争犯罪」「人道に対する罪」を「無視」しているのは奇怪しいというしかあるまい。日本にとっては、中立条約を無視しての侵略をされた。「満洲」「朝鮮半島(北部)」は日本固有の領土でなかったとしても、全千島列島は日本の固有の領土であり、南樺太も事実上、日本固有の領土に近いものがあった。そこに侵攻し、8・15以降も「火事場泥棒」を行ない、さらには、何十万もの日本人を「強制抑留」「強制連行」し、「強制労働」を行なった。被害国は日本のみならず、ドイツやバルト三国や「友邦」のチェコなどにも広がっている。

戦時中の日本の朝鮮人などに対する「戦時徴用」を「強制連行」だの「強制労働」だのと騒ぐ人権弁護士たちが、こうしたソ連の行なった「強制連行」「強制労働」に関して、関心を示さないのは何故か? いうまでもなくソ連サマを祖国とみなす狭量なナショナリストだからであろう。正しい歴史の真実に目をつぶり、人道に対する罪を犯したソ連を擁護する態度こそ、「悪しき歴史修正主義」というべきか? アウシュビッツの嘘と同じだ。

そういえば、アパホテルの室内の「本」に関して(その南京虐殺否定論がどういう次元のものかは未確認だが)、中国側からの批判を受けて、朝のワイドショーで、あるカタカナ雑誌かなにかの編集長が、アパの主張は、「歴史修正主義の最たるものでしょう。バカバカしい」とレッテルを貼って批判していたものだったが……。そういう「一知半解」な人にも渡辺氏のこの本を読んでほしいものだ。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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