古本虫がさまよう 「非人道的な軍隊」と決めつけていいのか?
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「非人道的な軍隊」と決めつけていいのか?

(2017・1・6・金曜日)





小熊英二氏の『生きて帰ってきた男 ある日本兵の戦争と戦後』 (岩波新書)に引き続き、富田武氏&岩田悟氏編の『語り継ぐシベリア抑留 体験者から子と孫の世代へ』 (ユーラシア文庫・群像社)を読んだ。

90代の強制抑留体験者の証言がまずある。スターリン批判はむろんのこと、当然のこととはいえ、日本政府への批判もある。ロシア人を恨む気持ちはないとまでいう人格者も登場する。小熊氏の本を評価する人も。まぁ、人それぞれ。

富田氏の教え子である成蹊大学や東洋大学の「戦争をまったく知らない」学生による座談会も収録されている。その発言者の発言も「玉石混淆」だが(?) 、中には、寺島儀蔵氏の『長い旅の記録』 (日本経済新聞社)や、水谷泱司氏の『シベリア日本人捕虜収容所』 (自由国民社)を読んで、ソ連型収容所に関心をもった正統派(?)もいて、「民主運動」への誘いに乗らなかった「サムライ」に感銘を受けた若者もいたのは頼もしい。

シベリアの悲劇を取り上げた「君よ生きて」という音楽劇があったそうで、それを見た座談会出席者たちの中で、やはりこの学生は、 「この音楽劇では日本人捕虜を共産化しようとした『民主運動』が出てきませんね」と鋭く指摘。

司会者の富田氏は、「民主運動」を出すと、話の筋が込み入ることになるので省いたのでしょうと説明しつつも、 「バランスを欠いています」とも指摘。
別のところでは「日本が満州を支配し、中国人を苦しめた加害の面も忘れてはならないと思います」との別の学生のコメントに対して、 「そうですね。日本の軍隊は階級制度が絶対で、『戦陣訓』にあるように捕虜になるくらいなら死ねと、自決や玉砕を強いたり、捕虜や民間人を虐待、虐殺したりするような非人道的な軍隊だったことも思い起こすべきでしょう」と、ちょっと単純すぎる解説をしているのは気になった。

ナチにしても、ソ連軍にしても、それら全てが、「捕虜や民間人を虐待、虐殺したりするような非人道的な軍隊だった」と言い切るのにも似た思考様式といえるかもしれない。とはいえ、日本軍よりはソ連軍やナチのほうがより残虐だったとはいえよう。特定民族の抹殺や自国民殺戮など、あれほどひどいことを日本はしていない。一方的な自虐史観は、「バランスを欠いています」というしかないのでは?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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