古本虫がさまよう 「性愛小説」は、偉大なる夢、荒唐無稽な妄想、若干の葛藤を描く文学か?
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「性愛小説」は、偉大なる夢、荒唐無稽な妄想、若干の葛藤を描く文学か?
(2016・12・29・木曜日)





いしいのりえ氏の『性を書く女たち インタビューと特選小説ガイド』 (青弓社)を拾い読みした。

内容紹介→女が書いて女が読むエロスの世界、ここにあり! 第1部は、8人の女性作家とゲストの男性作家が小説に込めた性愛の理想や実体験を赤裸々に語るインタビュー集。第2部では、女性が胸に秘める愛情や悦楽、覚悟や葛藤を描き出す話題の官能小説約60作を紹介する。

前著『女子が読む官能小説』 (青弓社)は紹介ずみ。ポルノ小説を書くのは普通男性。その分野に女性も近年は進出。どんな「体験」を持つ人が、性愛作家となるのか?  アダルト女優になる女性をインタビューした『AV女優』 (文春文庫)などを以前、一読した時は、やはりいささか異常な性愛を体験(義理の父親に犯されそうになったりとか…だったか?)したからこそ、そういう世界に飛び込んだのか…といった女性も目立った。
この本でも、第一回団鬼六大賞を受賞している花房観音さんが登場しているが、初体験は24歳の時。相手は22歳も年上の男。しかも、初体験の時は60万、クンニしてもらうためには30万円を払ったという。サラ金の借金の肩代わりをするという形で……。いやはや…。
男であれ、女であれ、想像力だけではなくて、私小説家的な性愛作家もいるのだろうが……。

ともあれ、実作ということで、宗像倫氏の『てほどき先生 予備校講師、クラスメイト、隣人、そして従姉妹と…』 (フランス書院文庫)を読んだ。

(「BOOK」データベースより)「てほどき」は、こんな「先生」にしてもらいたい!バツイチ隣人・彩乃の女体で教わる「大人のABC」クラスメイト・夏実に施された「初めての女性上位」優しい従姉・陽菜で味わった「相姦フェラ」を経て、ついに憧れの講師・詩織に「青い欲望」をぶつける瞬間が!19歳22歳28歳33歳…学校では教えてくれないレッスン!

予備校に通う浪人生が主人公。ワンルームというか親類関係が持っているマンションの一室で優雅に浪人生活。予備校の年上の先生に「告白」をしてソデにされたり、隣室のバツイチの女性と初体験したり…と。やるたびに、コンドームを使うといったリアリティ重視はいいとしても、身近な女性と次々と結ばれ、最後には4P、いや5Pの酒池肉林へと。

年上の女性に導かれて初体験をすませれば、もやもやした性欲も解消されて、身体スッキリ、受験勉強まっしぐらといった「定説」を覆し、そのあとで考えることは「女」のことばかりになり、やってやりまくり(?)成績も低下。メルヘンがあるようで、へんなリアリティも並走する感じ。従姉も含めて、みんな年上の女だから、もう少し、大人の女としてのエレガントさが描かれるといいのだが、会話も、「ちょっとだけなら……触ってみる? これも経験だよ?」といったセリフにはついていけない。「ちょっとだけなら……触ってみたいの?、ふふふ、 これも経験よ」としてほしいもの? 少なくとも「だ」は余計? 年上の女は、年下の少年を見下すのではなく、やさしく甘えさせるべき?

同じ浪人生の性生活を描いているのは、巨匠・睦月影郎氏の『初夏一九七四年』 (講談社文庫)。前著『卒業一九七四年』の続編。大学に不合格になる卒業前後に、年上の女教師やら周辺の女性(年上の先輩)と初体験。そして神奈川の実家から上京しアパートに一人住んでの浪人生活の始まり。大家宅の女主人やその娘やら新たな遭遇もあったりするものの、別れ話も……。捨てる神あれば拾う神あり? 週末バイト先の人妻とも結ばれたり……。

どちらも同じ浪人生ではあるが……。ただ、講談社文庫の「カバー装画」はちょっとゲンナリする? フランス書院文庫のほうがまだマシ?

ともあれ、大学進学前に未亡人となった兄嫁と一度だけ結ばれた体験を持つ少年が無事大学生になってからの性遍歴を綴ったのが、巽飛呂彦氏の『夢の同棲生活 兄嫁、姪、先生と…』 (フランス書院文庫)だ。

内容紹介→騎乗位で腰をグリグリさせる癖がある淫らな兄嫁。奥手だけどエッチにがんばり屋な清楚な女教師。
部活の日焼け跡も初々しい、性に興味津々な姪っ子。39歳、27歳、18歳……夢のようなかけおち同棲生活!
痴女風フェラ、仲直りの濃密性交、ハーレム4P……三人の中から一人だけを選ばなくてはいけないなんて!


なぜか、年上の女性を引き連れて、兄嫁のところに駆け込むというストーリー展開であるが…。
まぁ、妄想を描きながらお好きなように……。長男の僕には、どんなに夢想しても、「兄嫁」は降ってこない?

兄嫁といえば、庵乃音人氏の『恥辱の兄嫁 時間停止 ㊙エクスタシー』 (竹書房ラブロマン文庫)はちょっと異色。

内容紹介(「BOOK」データベースより)→冴えない青年がある日拾った古ぼけた懐中時計は、時間を止める不思議な力を持っていた。それを使い、隣室の美人若妻の牝芯で童貞を捨て、傲慢な巨乳未亡人を公開凌辱して…溜まりに溜まった欲望を炸裂放出させるのだったが、本当に手に入れたいのは美しき義姉の悩乱女体だった。積年の想いの丈を込めてじっくり少しずつ、時間停止調教でその愛しい美肉を支配していく陶酔の日々…そしてついに―!?未体験の官能が超絶な興奮を呼ぶ禁断のドラマチック・エロス!!書き下ろし長編官能小説。

カバーに「時間を止めて好きにして…」「誰にも知られず憧れの義姉を淫らに調教する童貞青年!」ともある。まぁ、ある種のSF小説といえば、SFといえるのかもしれないが……。時間停止をして、ある種、透明人間のように、女体を好き放題にむさぼることができるという設定…。兄嫁をそうした手法で、肉欲に溺れさせて我が身に引き寄せるというサクセス物語…であった。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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