古本虫がさまよう プーチンに、シベリア強制連行・拉致を謝罪せよ――と、進歩的文化人はなぜ要求しないのか?
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プーチンに、シベリア強制連行・拉致を謝罪せよ――と、進歩的文化人はなぜ要求しないのか?
(2016・12・16・金曜日)




1956年12月26日に、ソ連から最後の集団帰国者1025人を乗せて、興安丸が舞鶴に入港したという。いまから、ちょうど60年前のことだ。ソ連によって不当な「強制抑留」「強制連行」「強制拉致」をされた日本人の悲劇は、1945年8月9日のソ連の攻撃(侵攻)から始まった。

西来路秀彦氏編の『シベリア抑留関係基本書誌』 (日外アソシエーツ)は、そうした被害にあった人々の手記など、書誌リストがまとめられている。強制抑留体験のある時事通信社出身の木屋隆安氏の『シベリア無宿放浪記 ある虜囚の愛と憎しみ』 (泰流社)も収録されている。そうした本をはじめ、学生時代から、シベリア強制収容所で生き残った人々の手記などはよく集めていた。読んだのは、その中の一部でしかないが……。帰国してからも、洗脳の影響もあって、共産党の門を叩いた人もいたが、自由の身になって、抑留時代の「洗脳」から解放された人もいた。人それぞれ、さまざまだったようだが、ともあれ、戦後70年が経過し、シベリア強制連行が終了してから60年。だが、北朝鮮による強制連行・拉致はいまだに解決していない。共産主義者はなんと残酷なことをしでかすのか。

その共産主義者の残酷行為を「擁護」「弁護」した愚かな面々たちは、若槻泰雄氏の『シベリア捕虜収容所 上下』 (サイマル出版会。のち明石書店)でも告発されていた。稲垣武氏の『「悪魔祓い」の戦後史 進歩的文化人の言論と責任』 (文藝春秋。のちPHP研究所)でも、そのあたりは克明に追及されていた。

その関連本として、2015年5月に刊行された、長勢了治氏の『シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか』 (新潮社・新潮選書)を読み進めている。まもなく読了だが、この本の帯に保阪正康氏の「推薦」のコメントが掲載されている。保阪氏は、「この抑留」を「私は強制連行という語を用いる」と記してある。この点、同感だ。

ちなみに、以前、富田武氏の『シベリア抑留者たちの戦後  冷戦下の世論と運動 1945-56年』 (人文書院)を紹介したことがある。これは2013年12月に出た本。この本の中で、富田氏は長勢氏の、先の本の前に出た『シベリア抑留全史』 (原書房)を少し批判的にとらえていた。

「在野の研究者として長年の仕事を集大成したもので、ロシア公文書館を利用してはいないものの、ロシアの研究書、資料集も渉猟しており、よくまとまった労作である。但し、スターリンによる抑留、『民主運動』を断罪するあまり、これに抵抗した将校たちを『サムライ』として評価するなど、関東軍の行動と日本の満洲支配を、『大東亜戦争』さえも正当化しかねない論調は首肯できない。本書はこれを直接には取り上げないが、右批判の趣旨は読み取っていただけるものと思う」と。

富田氏は、この本で、「ポツダム宣言に『武装解除後の家庭復帰』とある以上、数年間も抑留してよいはずがない。ソ連による日本軍将兵及び民間人の一年半から四年半の、最長11年に及ぶ抑留が国際法違反であることは明々白々である」と指摘しているから、いわゆる、大内兵衛レベルとは異なる人だから……。ただ、『シベリア抑留全史』は未読なので……。

南京事件やら慰安婦やら、いずれも戦時中のさまざまな事案だが、ソ連がやったことは「戦後」の話。支配者として秩序を確立することは戦時中に比べれば容易。にもかかわらず、やったことは蛮行の数々。8・15以降も攻撃を続けた。
「戦前」発生の慰安婦問題や南京問題をことさら追及する人たちが、「戦後」発生した強制抑留や強制拉致事件に関して、やった相手が「共産国」となると、急に関心が低下するのはなぜなのか? 精神科医や脳内生理学者の分析が必要なのかもしれない?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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