古本虫がさまよう 木下公勝氏の『北の喜怒哀楽 45年間を北朝鮮で暮らして』 (高木書房)は、小田実以下の北朝鮮礼讃者たちに読ませたい本だ
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木下公勝氏の『北の喜怒哀楽 45年間を北朝鮮で暮らして』 (高木書房)は、小田実以下の北朝鮮礼讃者たちに読ませたい本だ
(2016・11・18・金曜日)





木下公勝氏の『北の喜怒哀楽 45年間を北朝鮮で暮らして』 (高木書房)を読んだ。


内容紹介→1960年代初めに家族と共に帰国事業で北朝鮮に渡った著者は、45年暮らして日本に戻ってきた。「人は私たちを『脱北者』と呼ぶが、『脱獄者』ともいえる」と著者は言う。豊かな日本では、北の人権弾圧や飢餓状況などについてはマスコミで報道される程度の知識しかわからない。本書で著者は「北朝鮮住民は、言論と行動を完全に統制されている。言葉の表現を一つでも間違うと、即逮捕・連行される。社会生活にしろ家庭生活にしろ、常に監視されている。」と書いている。自らが経験した北朝鮮での生活の実態を、ありのまま伝えている。

いわゆる「脱北者」の手記・体験記。北朝鮮に親族がいるので、プロフィールはあまり詳述はされていない(企画制作は三浦小太郎氏)。もう何十冊と読んできたが、読むたびに、北朝鮮独裁政権(左翼全体主義)への怒りの念がふつふつと沸いて来る。こんな野蛮国家の指導者たち、一網打尽にして、シベリア、いや、北朝鮮国内にある「収容所」に入れ、逆に、いまそこで呻吟している人たちを外に出してあげたくなる。

在日の著者。父親が、朝鮮総連の甘言にだまされ、一家で「帰国」。多少スポーツができて、なんとか生活もできたが、炭鉱で働き、結婚もするものの……。公開処刑は当たり前、賄賂なくして日本からの送金や荷物も満足に受け取れない。日弁連でノンキに死刑廃止を主張している「人権弁護士」たちは、なぜ、中国や北朝鮮に乗り込んで、より、野蛮な死刑乱発を止めろと主張しないのだろう。そんな勇気もないのか? 北朝鮮が内心好きなのか?

日本の死刑執行なんて、犯した罪をみれば、こんな奴、死刑にして当然というような犯罪歴ばかりではないか。もちろん冤罪などが万に一つあるかもしれない。そういう時は、自ずから死刑の適用をやめればいいだけ。北朝鮮なんか「冤罪」だらけじゃないのか?

前にも弁護士で、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子氏の『人権は国境を越えて』 (岩波ジュニア新書)を本欄で紹介(酷評)したことがある。

「人権は国境を越えて」といいながらも、人権侵害大国の中国や北朝鮮はまったく取り上げずに、まだ野党もあるし、直接選挙もあるフィリピンやカンボジアなどを取り上げているあたりに失礼ながら「?」を感じたものだった。

ともあれ,木下氏の本…。

帰国者の肉親が日本からやってくるとなると、突然、高級幹部の家に一時的に引っ越し。冷蔵庫にはうなるほどの食べ物を収蔵。無料提供かと思いきや、あとで、肉親から金をもらっただろうということで、多額の請求もやってくる始末。こんなところを訪問し、帰国者たちは恵まれた生活をしていると勘違いするバカな日本の学者や文化人もいたことだろう。、小田実の『私と朝鮮』 (筑摩書房)、 『北朝鮮のひとびと』  (潮出版社)などはその典型だろう。筑摩書房は良心があるなら、この小田実の本を「ちくま学芸文庫」として復刊するといい(「解説」は萩原遼さんに頼むといいね?)。岩波現代文庫でもいいかもしれない。小田実を知の巨人のように扱った藤原書店編集部編の『われわれの小田実』 (藤原書店)の執筆者はあまりにもノーテンキというしかない。スターリン礼賛者と同じレベルの「反知性主義」の面々たちではないのか(例外はあるだろうが)。

東欧諸国の崩壊や金日成が死んだ時に快哉を心の中で叫んだそうな。朝鮮の人びとの中には、日本の植民地統治時代のほうがまだマシだったと語る人もいたそうな。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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