古本虫がさまよう さらば「容共リベラル」
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さらば「容共リベラル」
(2016・10・2・日曜日)




前日紹介した『リベラル再起動のために』 (毎日新聞出版)の著者の一人である白井聡氏と、内田樹氏の対談本『日本戦後史論』 (徳間書店)を読んだ。『リベラル再起動のために』と「五十歩百歩」の内容。
日本は右傾化している云々と言った進歩的文化人ならではの常套句も出てくる。

「去年の参院選挙でも、自民党と公明党と共産党が選好されて、民主党とみんなの党と維新が嫌われた。新聞の社説の論調を見ていると、非とされた理由は党内抗争があって、意思統一がなされていないからです。自民党も、公明党も、共産党も一枚岩の政党です。トップがすべてを決めて、その指示が上意下達される。そういういわば非民主的な政党です。それが『いい政党』だとメディアは言い、有権者もそう思っている」(内田氏)……。

この本は2015年2月の刊行で、ここでいう参議院選挙は2013年のものと思われるが、このコメントにはいささか疑問を感じる。
各種世論調査でも拒否度の高い政党は公明党と共産党だ。そのデータをすぐに出せないが、これは常識。
その理由は、簡単にいえば、やはり「独裁政党」だから。新聞論調であれ、なんであれ、「一枚岩の政党」「トップがすべてを決めて、その指示が上意下達される。そういういわば非民主的な政党」と思われているからだ。
公明党もつい先日、いつのもまにか党首(「当主」)が再選されたようだ。民主党に比べて何たる「独裁」? それにしても、蓮舫さんの「二重国籍」に関して、別にいいじゃないのといった、世界は二重国籍が普通にあるよといったヨイショ記事を朝日や東京で見かけた。しかし、ことは首相になるかもしれない「(特別職)国家公務員」「政治家」「自衛隊最高指揮官」の世界での話。一般市民レベルではない。しかも、彼女が、台湾国籍に関して、杜撰な返答をしていたから、さらに突っ込まれただけで「差別」の次元でもなんでもない。
もし、彼女が首相になって、対中国(中共)敵視政策を取ったりしたら、そういうリベラル新聞は突如として、「台湾」との二重国籍だからとかいろいろと言い出すことだろう? ネバーセイネバー?

ともあれ、「非民主的」云々に関して、自民党は、公明党や共産党とは違うだろうに?
そもそも「自由民主党」は、「自由民主連合」ともいうべき、少数政党(派閥)が「連立」して構成されている「政党」といえる。右派系、中間派、左派系…と。社会党同様、イデオロギー的な対立が各派閥間に見られる。とはいえ、人間的な絆や、かつての中選挙区事情から思想やイデオロギーを超えての「派閥形成」もあり、そのあたりはケースバイケースもあるのだが……。

そして、そもそも、党首選挙は、公明党や共産党では聞いたことがないが、かつての社会党にしても、民社党にしても、自民党にしても、普通に行なわれている。この前、自民党は総裁選挙をしなかったが、これは現職首相がいて、選挙でも負けていない、失政もないということでの無投票選挙であり、例外的なことだった。アメリカとて、現職の大統領がいれば、二選目では、その所属政党内ではほぼ党内無投票的に選出されるものだ。
にもかかわらず、内田氏のようなコメントを真に受けて、そうか、自民党は…と学生が信じ込めば、単細胞との批判を受けるのは必至だろう。

一方、自民党や社会党がアメリカやソ連からの資金援助を受けていたと白井氏は指摘している。「自民党というのはCIAから金をもらって結党された経緯もあって、アメリカの傀儡です。他方で野党第一党の社会党は、いろいろ紆余曲折はありながら、最終的にはソ連寄りの政党になっていく。ソ連のエージェントみたいなものでした」との指摘をしているが、ついでももう一言、「日本共産党はコミンテルンの日本支部でした。もろ、ソ連の傀儡です」とコメントをしていれば、バランスがとれていいのに? なぜ、そこまで言わないのだろうか? 共産党には何か言えない弱みでもあるのだろうか?

また白井氏は、立命館大学で、朝鮮人学校への高校無償化が取り消されたことに対する抗議署名を「授業の時間に教室に行って署名を集めたい」と頼んで、「それを受け入れた先生」の行為に対して、抗議があり学校が謝罪をしたことを批判している。
受講者と思われる学生が「左翼的な政治的意見を教師が強制した」といった趣旨のツィッターをしたために、「大学は世間様に対する謝罪のような文書を出した。その教員に対しては注意までした。これがどう考えてもおかしいのは、学生がツイッターで流した情報がデマの類に近いことです。学生が流した情報と、実際に教室で先生が言ったことが異なるのは、立命館大学の当局も認めている。にもかかわらず、学生に対する教育的指導は何もなく、その先生に対する注意処分だけが行なわれた。要するに、立命館大学当局の人間は何も考えていないんです。とにかく面倒を起こしてもらっては困る。ただそれだけなのです。……」と。講師は「これはもちろん強制ではありません。署名をしたかどうかが成績評価に関係することはありません」と申し渡しているのに…と。

ことの経緯は知らないが、白井氏の文章を読んだだけでも、常識的に考えていけば、以下のような感慨を持つ。 「言ったこと」がどう異なるかどうかまでは知らないが、大事なことは「授業の時間」内にそういうことが行なわれたことではないか。論点を白井氏はわざとずらしている。

まず、問題なのは、「授業の時間」をつぶして、政治的な主張を貫徹するための署名集めを行なったことにあるのでは?
白井氏の文章にも「授業の時間に教室に行って署名を集めたい」と頼んで、「それを受け入れた先生」の行為と書いてある。ということは、その署名のために90分の授業時間が数分といえども「潰れた」のは間違いない事実であろう。これは失策だったというしかない。抗議を受けても仕方ない。そんなことのために、授業時間を潰さないでくださいと抗議するのはどう考えても「正論」だから。

僕が教師なら、授業が始まるというか、始まってまもない時に、「先生、ちょっと署名をしたいので時間をください」と言われても、「ダメダメ、、授業が終わってからにしてくれよ」と拒絶するだろう(少なくとも、ちょっと早めに授業を終えるからさ、いまから85分後にここに来なさいと囁いて追い出すだろう)。そんなの当たり前ではないか。
どんな個人的信条があっても、どんな個人的願望があっても、授業時間は「神聖」だ。

「先生、ホークス優勝祈願、日本ハム不買運動、大谷はさっさと大リーグに行けの賛成署名を集めたいので、ちょっと授業の冒頭のお時間ください」とか、 「橋本マナミさんはいつまでもセミヌードではなく、フルヌードになって乳首もヘアも公開してほしいとの嘆願署名をしたいので」とか「安保粉砕、安倍内閣粉砕の賛成署名運動をしたいので…」とか「9条改正今こそやろう」とか…右であれ、左であれ、なんであれ、授業時間を不用意に個人的な主義主張嗜好の行為で潰すのは、褒められた行為ではあるまい(冒頭のゴシックにした課題には大賛成だが……)。

また、教師がことさら「これはもちろん強制ではありません。署名をしたかどうかが成績評価に関係することはありません」といったところで、その教室に、論理的思考力のある学生がいて、そういう署名活動をする人がやってきたら、突如として立ち上がって「失礼ですが、あなた方は、「徐負」センセイのゼミ学生たちですか? 私は「北山実」ゼミに所属しています。だからというわけではないのですが、朝鮮学校で反日教育をしている実態があるのに、なんで公金を支出する必要があるのですか? では、私はいまここで、朝鮮人学校への高校無償化が取り消されたことに対する賛成署名を求めたいと思います。先生、いいですか?」などと論争になったらどうなるだろうか? ますます授業時間は減っていく。

だからというわけではないが、 「そんなことは休み時間にやれよ!」 と。これが正論だろう。そんな簡単な理屈もわからない人がいるとしたら驚きだ?

そもそも、あんたたちが擁護している北朝鮮の大学では、そんなことを論争する自由もないのだ。「核実験反対の署名を求めたい」などは言おうものなら、強制収容所行きだろう。そのあたりの実態は、北朝鮮人権第3の道編の『北朝鮮 全巨里教化所 人道犯罪の現場 全巨里教化元収監者81人の証言を含む8934人による、北朝鮮の国内人権状況の証言集』 (連合出版)などに詳しい(白井氏やその立命館大学の学生などは読んでいるだろうか? 徐勝さんなんか読んでないかな?)。

内田さんは自衛隊にも呼ばれて講演もしているとのこと。北朝鮮化云々の議論も展開もされているが、それだけでも、日本は自由な国家ということが分かる。護憲集会で教育委員会が「後援」を止めたことへの不満怒りも展開もしているが、同じことは上坂冬子さんのような部分的改憲論者の講演を左派団体が妨害した例も出せば、より説得力が増しただろうにと思う。

「安倍さんの憲法に関する最近の発言を見ていて気持ち悪いのは、憲法が大嫌いなはずのくせに、『憲法の精神はすばらしい』というようなことを言っている。これは憲法に対するレイプですよ」と(白井氏)。
ふうん? まぁ、少なくとも「天皇制度」が大嫌いで廃止したいくせに、天皇条項含めて現行憲法はすべて守るといっている「悪しきうさん臭いリベラル」ほど、安倍さんは、強姦、いや傲慢ではないと思うけど?
まぁ、こういう左派リベラル放談を読むのもまた楽しからずや?

以下、この本のコメントから離れて一般論になるが…。
「多様な言論の自由」がある日本はやはり素晴らしい。一方的な見解のみしか流布しない北朝鮮やシンガポールのような国にしてはいけないというのは、当然のこと。いい意味でのリベラルは別に沈黙もしていないし活動停止もしていない。停止しがちなのは、北朝鮮天国論のような愚論。こういう見解を「再稼働」できないのはおかしいという、頭の構造がすこし可笑しい人たちが時々、北朝鮮への「ラブスピーチ」のような奇声を発しているのはご愛嬌だが。それもまた言論の自由ではあろう。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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