古本虫がさまよう アネット・ヘヴンとラウラ・アントネッリの「エロス」の違いは? 「天気予報」と「競馬予想」の違いは?
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アネット・ヘヴンとラウラ・アントネッリの「エロス」の違いは? 「天気予報」と「競馬予想」の違いは?
(2016・8・13・土曜日)






気象庁が一カ月「予想」なるものを出したようだ。

全国 1か月予報
(8月13日から9月12日までの天候見通し)
平成28年8月11日
気象庁地球環境・海洋部 発表
<特に注意を要する事項>

 期間の前半は、全国的に気温がかなり高くなる可能性があります。また、期間のはじめは、東・西日本で少雨の状態が続く所があるでしょう。

<予想される向こう1か月の天候>

 向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。
 北日本では、天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。東日本日本海側では、期間の前半は平年に比べ晴れの日が多いでしょう。期間の後半は天気は数日の周期で変わるでしょう。東日本太平洋側と西日本では、平年に比べ晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
 向こう1か月の平均気温は、北・西日本で高い確率80%、東日本で高い確率70%、沖縄・奄美で高い確率60%です。降水量は、北日本で多い確率60%、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並または多い確率ともに40%です。日照時間は、北日本と沖縄・奄美で平年並または少ない確率ともに40%、東・西日本日本海側で多い確率50%、東・西日本太平洋側で平年並または多い確率ともに40%です。
 週別の気温は、1週目は、北・西日本で高い確率80%、東日本で高い確率70%、沖縄・奄美で高い確率60%です。2週目は、北・東・西日本で高い確率70%、沖縄・奄美で高い確率60%です。3~4週目は、全国で高い確率50%です。



ということは、気象庁の「予想」は外れることが多いから、猛暑もこれからは一服するということかしら? まぁ、競馬予想と五十歩百歩と思えばいい?

ともあれ、東京周辺は、先週末から今週初めにかけて少し「猛暑」かなと思ったが、昨日(金曜日)は、さほどのことはなく、我が家では昼も夜もエアコンのお世話にはならず。平年並みの暑さといったところ? 気象庁の肩をもつテレビなどは「猛暑」「猛暑」と騒いでいるけど、それはあくまでも西日本方面の話。少なくとも、東京周辺は平年並みの暑さレベルでは? 「猛暑」報道に惑わされないようにしなくては。

ともあれ、長めの夏休みに、マジメな重厚長大本を読破するという初期の計画はすでに挫折しつつあるが、長澤均氏の『ポルノ・ムービーの映像美学 エディソンからアンドリュー・ブレイクまで 視線と煽情の文化史』 (彩流社)を読んだ。53字×22行の400頁を超える大著? 写真図版も多いが。

サエキ・けんぞう、中原昌也、ヴィヴィアン佐藤、各氏推薦(帯文)!!


ポルノ・ムービーの誕生から、倫理コードとの知られざる攻防、
いつどこでどのように公的に認められ、映画史のなかで発展していったのか?

「視線」と「扇情」をキーワードに
ポルノ・ムービーの100年にわたる光芒史を体系化する野心作!

本書は、映画草創期から存在したポルノ・ムービーを
時代のエポックとともに追うことで、いままで正当に語られることのなかったこの知られざる映画文化をさまざまな視点から歴史的に体系化しようという試み。
サイレント期から始まる映画の内容、あるいは撮影技法の変遷を辿り、
女優や監督たちの知られざる個人の物語を紡ぎ、そしてまた、
これまでファッション史や視覚文化に関わる本を書いてきた
著者ならではの独自の視点によって、映画に登場する流行風俗や身体文化を
「拡張したエロティシズム」の世界像として読み解く。

ポルノのなかに潜む映像美学、その実験性、先進性、あるいは流派などを500点以上の図版とともに分析することで、実際にその映画を観てなくとも、ポルノ100年の歴史と文化を多面的に理解できるように工夫がなされている。
アメリカを中心に100 年にわたる年代記として辿り、巻末には120人に及ぶ女優・男優名鑑を添えることでポルノ・ムービーに関わる事象・人物を網羅。

38万字という膨大な文字量でポルノ・ムービー100 年の歴史を辿るまさに百科全書となりえる画期的な文化史。



戦前のエロ本の復刻をするという彩流社の編集者に「僕、ポルノ詳しいですよ」と話したことがきっかけでこの本が生まれることになったそうな。ちなみに、復刻するというエロ本とは、酒井潔氏の『エロエロ草紙 完全復刻版』 (彩流社)のことではないか。

ともあれ、著者略歴には生年が出て来ないのだが、僕よりは年上? 僕の大好きなアネット・ヘヴンは少し出てくる程度。陰毛がかなり濃かったという。彼女の活躍した1970年代は、陰毛を処理するという習慣がポルノ女優にはまだあまりなかったそうな。

「70年代から80年代前半のポルノ女優のほとんどは陰毛をケアしていない。有名女優のなかで最も毛深かったのは美人女優の誉れ高かったアネット・ヘヴンだろう。彼女の出演作品には面白いものもたくさんあるし、やはり当時は、これほどの端正な美人がハードコアに出演するのか、という驚きはあった」「アネット・ヘヴンは性器が陰毛で覆われるほど毛深かった。現在の美意識からすれば、それは身嗜みを整えていないものと感じられるようなものだが、70年代はまだ、そういった美意識そのものが存在しなかったのだ」

そうだったのか? リアルタイムで日本で見ていては、そういう事実は判別するのは不可能だったが。

著者は池袋の名画座として有名な文芸座へ行く途中に「池袋日勝地下」という洋物ポルノを上映する映画館によく通っていたそうな。ううむ。ミーツー! 300円ぐらいだったか? あの地下の階段を降りるたびに、あぁ、もう少し高級な名画をやっている文芸座のほうに行けばいいのに…と内心、良心が痛んだ?(そのときはもう18歳以上だったので、そちらの方面の良心が痛むことはなかったが……)。ほかにも「ぴあ」を参照しつつ、大山(東武線)から歩いて十分ちょっとの場末的な映画館で洋物ポルノをよく見たものだった(古本屋もあったかと?)。

高校時代に、本書でも取り上げられている「イマージュ」や「グリーンドア」を見た記憶がある。「イマージュ」は成人指定ではなかった(と思う)が、「グリーンドア」は? 「グリーンドア」が初めて見た成人映画だったか? 貧乳はいやだと思った? 初めて見た日活ロマン×××映画はタイトルが覚えていない……。あれは17歳だったか? 早生まれだと16歳だったか?

ともあれ、基本的に、80年代前半以降からは社会人になりすぐに結婚したので、洋物ポルノはあまり見なくなった。本書では80年代以降の作品も数多く論評されているが、そのあたりの知識が僕には欠落している。そのほか、20世紀初頭以降のエロティックムービーの歴史もいろいろと綴られているが、まぁ、そのあたりは歴史の勉強として一読。

日本で、そういう洋物ポルノをリアルタイムで見たといっても、あそこは「黒塗り」もいいところで、アネット・ヘブンの形のいいおっぱいがユサユサと揺れるのを見るだけが楽しみだったようなもの? 著者は直輸入というか現物(ビデオ・DVD)などでストーリーや描写などを再確認しつつ論を進めているようだ。参考になる。

ただ、マッカーシの赤狩りを根拠のないでっち上げの言論弾圧であったと記述(78頁)しているのは、ちょっとステレオタイプ。 『ヴェノナ』 (PHP研究所)が刊行されてからは、そういう筆致はあまりスマートとはいえなくなっているのだから。

紹介ずみだが、例えば、長尾龍一氏の『オーウェン・ラティモア伝』 (信山社叢書)を参照されたし。その中で『ヴェノナ』への言及もある。アメリカ国内のソ連スパイの「祖国」とのやりとりの暗号解読によって、マッカーシーの告発はおおむね事実であり、「リベラル派が唱えてきたような架空の物語ではなく、相当程度事実であった」としている。

あと、ラウラ・アントネッリ(1941年11月28日 - 2015年6月22日)の「青い体験」「続青い体験」への言及があって、「劇場公開後にテレビで何度か放映されて日本ではとくに人気があったが、いまだにDVD化されないのは版権の問題だろうか」と書いてあるのは疑問? 間違いでは?

だって、アマゾンですでに売っているから。ブックオフで見かけたら購入しようかと思っているが……。この前、ブックオフでアントネッリ主演の「青い体験2000」を買ったことは報告ずみ。1991年の作品で、日本未公開。「青い体験」「続青い体験」のさらなる続編ということだったが、さすがの熟女も、1990年前後撮影では容色衰弱。水谷雅子さんや山田佳子さんのような「美魔女」ではなかった?

ともあれ、著者はこうした「青い体験」のようなエロティック映画と、「エマニエル夫人」のようなソフトコアとはどう違うかということに関して「ヌード・シーンの量とセックス・シーンの描き方の違いだ。ラウラ・アントネッリやエドウィジュ・フェネシュ主演作品は、着衣から見える胸元や脚、ガーターベルトにストッキングがエロティックであって、直接的なセックス・シーンはあっても最後に結ばれると、といったようなもので、あくまでもエロティックな要素を前面に出した人間模様のようなもの。それに対してソフトコアは、ストーリーはあっても頻繁にセックスが描かれるということだろうか」と指摘しているが、これは正論。

マッカーシズム云々のところなどはいただけないが、おおむね、知られざるポルノ・ムービ―の歴史を学べる好著。下着のエロティシズムを強調するエロティック映画のほうが、すぐに裸を見せたがるポルノ映画より、欲情的なこともありうるだろう。といっても、その下着も、ただ、ゴージャスであればいいものでもあるまい。派手な色、けばけばしいものが映画にはよく出てくるようだが……。著者もそれを嘆いている。同感。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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