古本虫がさまよう 「日本会議」と安倍改造内閣は何処へ行く?
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「日本会議」と安倍改造内閣は何処へ行く?
(2016・8・3・水曜日)





安倍改造内閣で、かつての小池百合子氏に続いて、稲田朋美氏が防衛大臣に就任するようだ。結構なこと。
それはさておき、菅野完氏の『日本会議の研究』 (扶桑社新書)を読んだ。
最近の日本会議「本」ブームになった本だ。


政権に近い保守団体が出版停止を要求 話題の本「日本会議の研究」
BuzzFeed Japan 5月4日(水)19時13分配信
政権に近い保守団体が出版停止を要求 話題の本「日本会議の研究」
(2016年)4月28日、出版社「扶桑社」にFAXで申入書が届いた。差出人は「日本会議事務総長 椛島有三」。扶桑社から出たばかりの菅野完さん著『日本会議の研究』の出版停止を求めるものだった。【BuzzFeed News / 石戸諭】
本は、菅野さんによるウェブ上の連載をまとめたもの。日本会議のルーツや歴史、彼らが展開してきた保守系の市民運動について取材、検証している。連載時にはなかった抗議が、なぜか出版直後に送られた。
日本会議による申入書の趣旨はこうだ。

この本では、日本会議について裏付けの取れない証言を並べ、活動を貶める目的で編集されており、団体・個人の名誉を傷つける。「日本会議が、宗教的背景を持つ特定の人物」に束ねられているという結論部分に対し、特に強く反応しており「全く事実に反している」と主張。直ちに出版停止するよう求めている。

1冊の研究本に対し、即座に出版停止を求めた「日本会議」は民間の保守派団体だ。彼らのホームページによると、「全国に草の根ネットワークをもつ国民運動団体」であり、「日本会議は、美しい日本を守り伝えるため、『誇りある国づくりを』を合言葉に、提言し行動します」とある。

すみやかな憲法改正、日本会議の女性組織による夫婦別姓反対の集い…。活動方針や彼らが進める国民運動は、ホームページに公開されている。

日本会議が注目を集めるのは、政権と近い関係にある点だ。朝日新聞によると「超党派による『日本会議国会議員懇談会』」のメンバーに、2015年9月時点で、安倍晋三首相を筆頭に、閣僚、自民党役員らが名を連ねている(以下略)。



ということでベストセラーになったかのようでもある。著者は『保守の本分』 (扶桑社新書)という本をペンネーム(noiehoie)で著している。そちらも一読。ううむ……。まぁ、中庸な人ではないかと。ネット右翼などは嫌いとの立場(好きだという人は保守派の中でも少ないと思う)。ただ、2013年の刊行ということもあるかもしれないが、慰安婦問題で、 「慰安婦の強制連行は、明らかに軍の関与があったと認めざるをえないと思っています」というのは、おかしいのではないか。インドネシアの「白馬事件」の例を挙げているが、朝鮮ではそういうことはなかったと言えるわけで、にもかかわらず「白馬事件はあったけれども局地的、限定的なケースであって、帝国領朝鮮の人々が言っていることは嘘だというのは、あり得ない論法ではないでしょうか。そもそも軍が関与せずに戦地に慰安所を設けることは不可能です。また、強制連行の有無について言えば、黙認という形だったにしろ、それは黙認という形での『軍の関与』であったということなんです」…というのは、今となっては勇み足では? 日本会議が、先の本に出版停止するよう求めたのも勇み足?

ともあれ、生長の家とか、その系列の日本教文社からは「正論」派の著者の本が昔はよく出ていたが、近年、「跡継ぎ」が、かなりリベラルな人となり、政治的な活動をしなくなったが、若い時、生長の家に関連していた人たちが、保守運動を継続し、それがほかの団体、関係者とも糾合して「日本会議」になった…ということは風の頼りで聞いていたが、そのあたりの経緯を詳しくルポしたのが本書といえそう。

日本会議の抗議が、具体的にここが間違いとかそういった指摘がないので、なんとも判断できないが、一読して、なるほどとも。事務処理能力の高い人やら、いろんな協力があっての組織運営があって組織を拡大してきたようだ。最近刊行された青木理氏の『日本会議の正体』 (平凡社新書)には、稲田氏なども登場するが、支援してくれる政治勢力の一つとして、「日本会議」をみているようだ。

青木氏は、一応「保守」を自認している菅野氏と違って、かなりリベラル左派の人で「日本会議」に対して、より批判的な視点を明示しているが、稲田氏をはじめ、さまざまな「日本会議」関係者へのインタビューなども、ぎりぎり(?)客観的に紹介している。この前紹介した安田浩一氏の『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』 (朝日新聞出版)同様に、違和感なく面白く(若干疑問を抱きつつも)一読できた。

まぁ日教組とかいろんな団体組織が政治的主張をかかげていろいろとやっている。参議院の比例区(全国区)候補者にも、そうした「組織」候補が立候補し当選している。「日本会議」もそういう団体の一つであろう。アメリカの保守運動などに関する本でも、宗教右派団体やネオコングループなど、いろいろと登場し、レーガン革命が実現したが、安倍革命もそういう形で推進されているのだろうか。元号法制化運動などを、日本会議の前身団体が推進していたとのことだが、それは結構な話だったと思う。その点は何の問題もあるまい。言論を通じてマジョリティを確保していくのは、民主主義の基本なのだから。右も左も真ん中も、いろんな団体がやっていることであるから。
ただし、出版停止を求めての抗議は? まぁ、名誉毀損だとすぐに裁判に訴えるような団体・個人は、ケースバイケースがあるだろうが、邪道かも?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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