古本虫がさまよう もし上野千鶴子さんが、阿川佐和子さんの『強父論』を読めばなんと言うだろうか?
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もし上野千鶴子さんが、阿川佐和子さんの『強父論』を読めばなんと言うだろうか?
(2016・7・30・土曜日)





阿川佐和子氏の『強父論』 (文藝春秋)を読み始めたところ。270頁ぐらいの本で、、170頁まで読み終えたところだ。本来なら昨夜にも一気呵成に読了したところだが、会合があり帰宅が遅くなり、その分、読書時間が減り、中途までしか読み進めなかったのが残念だが……。

カバー表は、若き父親阿川弘之さんと子供時代の長女の佐和子さんが、仲良く二人で並んでいる写真だ。父親に抱っこされて嬉しそうで、とても可愛いお嬢さんとして写っている。街中をこんな二人が歩いていたら、「あら、お母さんに似たのね」と声をかけられそうだ? カバー裏には、老人となった父親と熟女(?)となった佐和子さんが、これまた仲良く写っている。

ともあれ、書き下ろしの父親論。書名は「きょうふろん」と読むが、強い父に対する「恐怖論」でもあろうか。小さい時からささいなことで小言を言われるというか、いやいや、「蹴られたり叩かれたり」もあったという。ある意味で癇癪もちであったともいえようか。「のたれ死のうが女郎屋に行こうが勝手にしろ」と罵られたこともある。そんな叱り文句(「結論から言え、結論から」「今後いっさい、誕生日会を禁止する」「まともな人間になりたければ、本を読め」「戦後教育が悪いからバカが育つ」「朝日の手下になりやがって」……)が、各エッセイのタイトルにもなっている。

元朝日の筑紫哲也の隣に鎮座している阿川佐和子さんをテレビで時々見かけた時には違和感があったが、父親も「朝日の手下になりやがって」と嘆いていたそうな?

ともあれ、読み進めていて、いやはや、これは怖いお父さんだったなと。ただ、佐和子さんがユーモアタッチで書いているので、また、父親も故人(享年94)になっているので、我々読者の側には、そんな描写も時には、ハハハと笑って読むことは可能なのだが。

ただ、フェミニストというか、上野千鶴子さんのような人が、この本を読むと、違った読後感が生まれるかもしれない。
 時代錯誤の封建主義者による威圧的な家庭教育による被害者が阿川佐和子さんだ―――とか。

そんな批判があったとしても、阿川弘之氏の『国を思うて何が悪い 一自由主義者の憤慨録』 (光文社文庫)は名著だが、『娘を叱って何が悪い 一封建主義者の憤慨録』なんて本を反論書として、阿川弘之さんが書くことも可能だったかもしれない。

『強父論』には、佐和子さんより先に生まれた長男の阿川尚之さんの話も少し出てくるが、彼の『強父論』も読みたいものだ。ともあれ、残り100頁。


内容紹介→阿川弘之氏が94歳で大往生されてから、今年八月で一年。娘佐和子が、強父語録とともに、父との62年間を振り返ります。たとえば――。
「なんという贅沢な子だ。ふざけるな!」……4歳のサワコ嬢は、「このイチゴ、生クリームで食べたい」と口にしただけで、このようにと怒鳴られます。以来、罵倒され通しの日々が続くことになるのでした。
「勉強なんかするな。学校へ行くな」……弘之氏は、特に娘は、勉強なんかしなくてもいいから、家でうまい食事を作れ、という主義でした。大学のテスト期間中も、サワコ嬢はお酌の相手をさせられたのでした。
「子供に人権はないと思え。文句があるなら出ていけ。のたれ死のうが女郎屋に行こうが、俺の知ったこっちゃない」……娘のちょっとした口応えに対して、弘之氏は烈火のごとく怒り、このように言い放ちます。これは弘之氏の口癖でした。
「老人ホームに入れたら、自殺してやる!」……元気な頃の父は、こうくり返していました。足腰が弱ってからは渋々、老人病院に入院しましたが、そこでも「すきやきが食べたい」「ワインが飲みたい」とわがまま放題なのは変わりませんでした。
いまや絶滅寸前の、怖くて強い父親ぶりが存分に描かれます。



ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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