古本虫がさまよう 「貧乏人は麦を食え」というのは暴言かもしれないが、「貧乏で大学進学したいなら教育ローンに頼るより新聞奨学生になれ」というのは正論か?
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「貧乏人は麦を食え」というのは暴言かもしれないが、「貧乏で大学進学したいなら教育ローンに頼るより新聞奨学生になれ」というのは正論か?
(2016・7・15・金曜日)






最近、「格差」「格差」ということで、大学に進学しても「教育ローン」などを使うと社会人になってからその支払いに追われ大変…といった報道をよく見かける。

だが、私立中高や私立大学でも合格上位者には授業料免除といった学校はよくある。知人のお子さんが常総学院(中学校)や専修大学に合格した時、そういう特典の資格を得た。だが、そこを蹴って、市川や青山学院大学に進学したそうな。そこでは特に特典は受けられなかったそうだが、常総から甲子園球児のみならず、そこそこ有名大学に合格者も出している。鶏口牛後ということもある。

要は成績優秀なら学費負担などあまり気にしないでの進学は比較的可能。だが、成績優秀になるためには、子供小学生の時から塾通いしないといけない、そのための学費を負担できない低所得層は…といいだすとキリがなくなるが。塾に行っても成績の上がらない人もいるし、学校の授業だけで結果をあげる人もいるし……。
両親が東大卒でも、何人も子供が生まれれば、そのうちの一人は大学に行けない子だって出てくる。両親が不良の高校中退でも、子供が医者になる例もある。自分の周辺や親戚など見渡せば、そういう「例外」はいくらでもある。人間の遺伝の面白さでもある? 金持ちの医者の子、両親が小学校中学校の先生なら、その子供は有利になると考えるのは、アメーバ並の単細胞思考だろう。

小学校の時から四教科の学習塾に通い、親が医者でもその跡を継げず、小学5年生から英語塾にも通ったのに、二十歳過ぎでTOEICで500点も取れなかった奴を知っているけど(アイマイミー?)。

それに普通の成績で、合格上位者にならなくとも、新聞奨学生という制度があるではないか。格差格差を言い募る大新聞にもそういう制度がある。

僕が高校生の時、父が急死し「母子家庭」になり、いろいろと思案していた時、蛍雪時代などには、各新聞社の奨学生案内の無料ハガキが綴じられていたかと。当時から朝日新聞は中共文革報道をめぐって「イケナイ新聞」だと思っていたので、サンケイ新聞の奨学生案内の資料を請求したりしたことを覚えている。サンケイの社員用手帖ももらった。今もおおむね同じだと思うが、4年間勤務すれば、学費相当分のお金をもらえて、月々数万円程度の賃金をもらい、二食付きの無料(光熱費は実費だったか?)の個室供与という制度だったかと。

だが、当時は(今も…おおむね)新聞は、サンケイも含めて朝刊夕刊があった。両方の配達をし、さらに集金なども担当していては、どうやって授業を受けられるのかが疑問だった。朝刊配達だけなら、早起きはするにしても、午前7時前後に配達が終り、一時間目の授業から出ることも可能。夕刊の配達がなければ、終日キャンパスにいられるだろうが、夕刊があれば、午後3時前後には販売所に戻る必要があったのではないか。

ということで、新聞奨学生にはならなかった。今は集金もカード払いが増え、産経(東京)のように夕刊配達がない新聞社もある。

消費税低減税率を適用せよと騒ぐ公器の新聞社なら、せめて、新聞奨学生制度をもっと拡充し、配達は朝刊のみ(集金業務なし)で、4年間勤務の場合、学費相当分支給(医学系は除く?)、個室無料提供、月々十数万円の手当て支給…とやるべきだろう。

たまたま現在の朝日奨学生のネット情報を見ると、いろんなパターンがあるようだが、四年間働けば総額520万円が返済不用で供与(私立文系の4年間の授業料は悠々まかなえる)。そのほか月額15万円ぐらいの給与がもらえるそうな。部屋代は無料。食費は3万円ぐらい。光熱費は実費負担。ただ、朝刊夕刊集金付帯業務があって、1日6時間(本当はもっと?)拘束されるそうな。

少なくとも夕刊業務から解放しないと学生生活(学業生活)を営むのは困難? 授業は午前中ばかりではないだろうから。

だが、安易に「高利息」の教育ローンに手を出すよりは、新聞奨学生になるほうがベターだとは思う。こういう制度を知っていても、毎日そんな労働をするのはいや、教育ローンでいいやと安易な発想をしていないか心配だ。

それはさておき、絵本『おばあさんのしんぶん』 (文・絵・松本春野氏・原作・岩國哲人氏)を読んだ。これは政治家でもあった岩國哲人氏の実話(小学生の時新聞配達をし、配達先のおばあさんの家で新聞を読ませてもらった…)をもとにしたお話とのこと。

(「BOOK」データベースより)→戦後の苦しい時代、新聞をとる余裕のある家は多くありませんでした。どうしても新聞が読みたくて配達を始めたてつおに、新聞を読ませてくれる老夫婦がありました。時はたち、おじいさんに次いでおばあさんも亡くなったとき、てつおは思いがけない事実を知ります―。「新聞配達に関するエッセーコンテスト」最優秀作を絵本化!よみきかせ5さいから。ひとりよみ7さいから。

岩國さんといえば、東大卒業、日興證券、出雲市長、国会議員などを経た人。そういう人も小学生の時、母子家庭故もあって、家計の一助、勉強のため(新聞を読む)新聞配達をしていた。40軒程度の配達とはいえ、10歳ちょっとの少年には楽な仕事ではあるまい。そこで、夫が死んだ後、文盲なのに新聞を取り続けたおばあさんがいて、それは岩國少年が配達のあと、新聞を読めるようにしてあげたかったから…というちょっといい話が描かれていた。

18歳なら体力的には新聞配達は大丈夫だろうが…。それでも夕刊の配達があると学業への負担になるだろう。その月額支給額を減額してでも、朝刊配達のみのコースを新聞奨学生にもっと設置すべきだろう。夜間大学に通う人なら、夕刊のみ配達で、朝刊なしというのもありかもしれないが。選択の幅を広げることが肝要だ。

岩國さん以外にも、文科大臣をやった下村博文氏が『9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に』 (海竜社)という本を書いている。この本、未読で未入手であるが、題名通りとしたら、母子家庭になって生活困窮のために小学生の時から新聞配達をしたのだろう。

また以前も紹介したが、新藤朝陽氏の『エスプリは艶色』 (双葉文庫)は新聞配達少年を主人公にしたエロス系フフフの小説だ。著者自身、小学5年生から新聞配達をしていたそうな。その体験に基づく(?)小説だ。
都会の新聞奨学生になり住み込みで働くことになる。そこには、美女二人の新聞奨学生がいて、新聞販売店の主人の妹が美人熟女(40代)として存在する。まずは熟女に童貞を奪われ、そして‥‥というストーリー。

朝日新聞など、各新聞社も、新聞奨学生を募り、研修をする時に、この本を寄贈するといいかも?(いや、新藤氏の本ではなく、下村さんの本などを?)。

それはさておき、時々春先、新聞のチラシに、4月から新聞奨学生たちが配達を開始します、慣れるまで若干配達時間が遅れたりするかもしれませんが…といった内容が書かれていることがある。そういうチラシを見ると、もしかしたら、自分もそういうことをしていたかもしれないと思いつつ、ガンバレよとつぶやく。

借りたお金は返すのが当たり前。教育ローンやサラ金に安易に手を出して、あとからブツブツ、社会が悪いという前に、自己努力、自己責任ですべきことがある場合もあるのでは?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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