古本虫がさまよう 『安倍政治』の実態を描く「快著」「怪著」「名著」?
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『安倍政治』の実態を描く「快著」「怪著」「名著」?
(2016・6・13・月曜日)





元TBSの山口敬之氏の『総理』 (幻冬舎)を読んだ。大変面白い本だった。

安倍氏と麻生氏を中心に、その周辺の政治家(中川昭一・菅官房長官)などを描きつつ、安倍首相の初当選から第一次内閣、病気での首相辞任(その辞任をいち早く察知し、テレビで速報を打つスクープをやったのが山口記者)、そして復活、今日までの歩みを綴った本だ。
麻生さんは、テレビに出てくると、口が「ヘ」の字になっていて、イマイチ?と見られる向きがあるようだが、本書を読むとナイスガイという印象が強くなるのでは? 今回の消費増税見送りの安倍首相の決断に、麻生財務相がいろいろと言っていた(解散論)が、すぐに収拾したのも、本書で描かれているような「信頼の絆」が両者の間にあったからこそであろうか?

安保闘争などの時に七社共同宣言をまとめたりした読売のナベツネさんのような行動力もあったようだ。

著者によると、記者には、政局記者(特定の政治家や情報ソースと強い信頼関係を結び、独自の情報をいち早くつかむタイプ)と政策記者(安保、社会保障、税制など個別の政策課題を足がかりにこれにかかわる政治家官僚学者などを幅広く取材し知識と人脈を広げていく)の二種類があるという。政局にも政策にもつよいオールマイティな記者もいることだろう。それが理想の記者像であろうが。

安倍さんが総裁選出馬を躊躇し 不出馬に傾いた日に食事をし、そのことを菅さんに一報し、その日のうちに出馬を決意させたといった話や、決戦投票で総裁の座を射止めた直後、菅さんから握手を求められて「あの夜の山口君の電話がなければ、今日という日はなかった。ありがとう」といわしめたとか……。

テレビ局出身者といえば、ちょっとニュアンスが異なるが、平敷安常氏の『キャパになれなかったカメラマン ベトナム戦争の語り部たち(上下)』 (講談社)も面白かったが、そんな感じのイデオロギーに毒されていないテレビ局出身者による政治回顧録としても面白く読めた(TBS局内には単細胞的左翼史観の持主としか思えない政治論を発表している方もおられようが?)

ちなみに、この山口さんは、TBSのワシントン支局長の時に、慰安婦問題で韓国側の「矛盾」を突くレポートを週刊誌に発表した。それをめぐって、局内でいろいろとあったようで「左遷」もされたようだ。

ウィキペディアによれば以下のようなことが。

1990年TBS(現・東京放送ホールディングス)に入社し、以来25年間一貫して報道畑。
入社当初は報道カメラマンのセクションに配属され雲仙普賢岳火災流、臨時プノンペン支局でカンボジアPKOなどを取材。その後1993年特派員としてロンドン支局に赴任。欧州はもとよりロシア、中東、アフリカをカバー。南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領誕生やヤーセル・アラファートのパレスチナを入り等取材。またルワンダ紛争、アイルランド共和軍(IRA)によるテロ攻撃、パレスチナ紛争など各地の内戦や紛争を多く取材した。在ペルー日本大使公邸占拠事件も現地で長期取材した。

帰国後は社会部(警視庁、運輸省など)、政治部(官邸キャップ、自民党、外務省など)を担当。その後報道特集、外信部を経て、2013年からワシントン支局長。

ワシントン赴任直後に着手した「ベトナム戦争当時の韓国軍慰安所の存在を指摘するアメリカの公文書」に関する調査報道について、TBS報道局より報道しない方針を伝達されたことから、2015年3月、週刊文春に寄稿。この経緯に関連して2015年4月23日付でワシントン支局長の任を解かれ、営業局に異動[2]。時期的にも異動のキャリア的にも、極めて異例の人事であるといわれる[3]。

活動[編集]

「米機密公文書が暴く朴槿恵の“急所”韓国軍にベトナム人慰安婦がいた!」を週刊文春の2015年4月2日 春の特大号に発表した[4]。この記事は国際的な反響を呼び、2015年3月26日のアメリカ合衆国国務省記者会見で「米国立公文書館の文書がベトナム駐留の韓国軍が売春宿を運営していたことを証したという日本からの報道を知っているか」との質問が出て、ラトケ報道官は「知っている」と回答。「この事例は人身売買だが、調査する意図はないか」「この問題で韓国政府と協議するか」などの質問が出た[5][6]。また、韓国のハンギョレ新聞は2015年4月25日の配信記事(日本語版)で「腹立たしくはあるが反論しにくい主張」だと評した[7]。

また、ラジオ番組「荻上チキ・Session-22」に電話出演などしている(2014年11月4日など[8])。

2016年5月30日付で26年間勤めたTBSを退社し、フリージャーナリスト兼アメリカ系シンクタンク研究員に転身した事を自身のFacebookで公表した[9]。



TBSの土曜日夕方の「報道特集」でやればよかったのに! なぜ、こんなスクープをやらなかったのかしら? 

週刊金曜日編の『安倍政治と言論統制 テレビ現場からの告発!』 (金曜日)もあるから、こういうのを読んでおく必要もあるかもしれないが、言論統制というのは、国家権力のみならず、局内権力もあるのかも……。小川榮太郎氏の『約束の日 安倍晋三試論』 (幻冬舎)も以前紹介したことがあるが、安倍政治が嫌いな朝日のお偉方(朝日新聞主筆の若宮啓文)との間で次のような趣旨のやりとりがあったと紹介されているからだ。

 三宅さんが、朝日は安倍というといたずらに叩(たた)くけど、いいところはきちんと認めるような報道はできないものなのかと聞いたら、若宮さんが、できません、社是だからですと答えたそうな。

慰安婦報道で、韓国側を批判するようなことはしないという「社是」がTBSになければ幸いであるが?

あと、松田賢弥氏の『絶頂の一族 プリンス・安倍晋三と六人の「ファミリー」』 (講談社)は、安倍首相とその祖父・岸信介や父・安倍晋太郎など、血縁関係のある家族などを介在させながらの安倍論。一知半解の関係者が、首相に歴史問題に関して「助言」したりしているのが麗々しく引用されてもいるが……。

尚、本書(『総理』)の中味について、アマゾンのレビューでより詳細に紹介されている(「近年では類をみない良書 投稿者 裸のキング 投稿日 2016/6/10」「「チーム安倍」に最も信頼された「政治記者」の1人である著者による、「報道されない政治の密室」までを描いた面白い本でした。 投稿者 あんちょファン改 トップ50レビュアー 投稿日 2016/6/10」ほか)。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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