古本虫がさまよう 禍福はあざなえる縄の如しか――「たかしょー」と「習近平」と「東京大学出版会」
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禍福はあざなえる縄の如しか――「たかしょー」と「習近平」と「東京大学出版会」
(2016・5・21・土曜日)





「たかしょー」のバスト(乳首?)とヘアが見られるのは、「フライデー」だけという挑発的な広告が、5・20の一部新聞に掲載されていたので、本屋に立ち寄った。そして立ち読み。ううむ。立派!! 「たかしょー」もいろいろとスキャンダルがあって、グラビア四天王からアダルト女優に転進したのだが、禍福はあざなえる縄の如し? 新しい世界で頑張ってほしい。還暦前のおじさんたちの熱い応援もあるかも? なにしろ、これは、橋本マナミさんがアダルト女優になるような衝撃だから?

だが、それを購入するのをガマンして、楊海英氏のコラムが出ている「ニューズウィーク」(2016・5・24号)を手にすることにした?
「誠実に歴史を反省せずに50年習近平の文化大革命が始まった」と題したコラム。それを一読して、いろいろと知らないことに気づいた。

「今年4月には広東省東部の汕頭で文革批判を行う博物館が閉館に追い込まれた。この博物館は文革で被害を受けた元副市長の発案と寄付で04年に開館。『文革は毛の夫人、江青ら四人組の謀略で発動された』という、従来の官制史観に則して設置されたが、もはや存続は許されなかった」という。「館内の展示はすべて『愛国主義』に沿って改編され、高齢の元副市長も軟禁された」とのこと。

全体主義国家では、ビッグブラザーによって、歴史的事象への解釈が突如として変更されることがあるもの。その典型だろう。
まぁ、親の心子知らずで、親が文革で大変な目にあったのに、バカ息子が、毛沢東と同じことをやろうとしている……。

それはさておき、東京大学出版会「UP」編集部編の『東大教師が新入生にすすめる本 2009-2015』(東京大学出版会)を読んだ。東大教師が新入生に対して①自分が読んだ本の中で印象に残っている本②これだけは読んでおこう(研究者の立場から)③私がすすめる東大出版会の本④私の著者――ということで4冊本を提示するのを原則としている。そのほかに後半に長めの評論文が収録されている。

以前、出ていた東京大学出版会『UP』編集部編の『東大教師が新入生にすすめる本』 (東京大学出版会)や、東京大学新聞社編の『東大教師 青春の一冊』 (信山社)や、文藝春秋編の『東大教師が新入生にすすめる本』『東大教師が新入生にすすめる本 2』 (文春新書)なども一読(紹介)した記憶があるが、いずれもまじめな本ばかりが出ていたかと。

理系の先生が、薦める理系の本はちょっととっつきにくいのは、こちらのせい。東大出版会の本ともなると、学生時代からあまり読んだ記憶がない。本欄でも検索すると何冊かあるみたいだが、そうそう、泊次郎氏の『プレートテクトニクスの拒絶と需要 戦後日本の地球科学史』(東京大学出版会)などはよかった。長尾龍一氏の『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』 (東京大学出版会)もよかった。まだ読了していないが、読みかけの盛口満氏の『自然を楽しむ 見る・描く・伝える』 (東京大学出版会)もいいのではないか。

『東大教師が新入生にすすめる本 2009-2015』では、長尾氏や盛口氏の本を挙げている人はいなかった。泊氏の本を挙げている人はいたが、内容紹介、もうすこし詳しければなおよかった。共産主義イデオロギーが自然科学を支配することの恐ろしさを告発している本だから。
そのほか、旧態依然の左翼教授めいた学者が、これまた旧態依然の左翼本を誇らしげに推薦していたりして興ざめするのもあったが、まぁ、これも多様な見解の一つとみればよかろうか? 

参考になったのは丸川知雄氏(中国経済)、中原淳氏(経営学習論)などか。玉石混淆だが、とにもかくにも「量」が多いと、なんとか参考になるものを発見できるからいい。

僕はもちろん東大教師ではないが、新入生に薦めるなら、とりあえずの数冊とすれば、こんな本かな(白水社の重厚長大本のようにあまりにも分厚く、内容がよくても新入生には(僕にも)無理? この本でも、新入生対象の基礎演習講座をやったところ、ある先生が、ある新書本を一冊読ませたら、「参加した一人の学生から、漫画以外の本でいままでに読んだ一番厚い本だったと言われ、驚きもしたし、基礎演習のような授業の必要性も実感したことがある」とのこと。ううむ、情けない?……)。

とりあえず、「反知性主義」教師が少なからず存在する「日教組」まだ強しの高校時代を過ごした新入生も多いでしょうから、知的教養のバランス回復のために、表向きとしては、こんな本が手頃では? いずれもファシズムとなんら変わりのない(遜色のない?)左翼全体主義(共産主義)の問題点を鋭く指摘している本だから。反知性主義に陥らないためにも必読の本といえよう。

①岡崎次郎氏の『マルクスに凭れて六十年  自嘲生涯記』 (青土社)
②伊藤隆氏の『歴史と私――史料と歩んだ歴史家の回想』 (中公新書)
③泊次郎氏の『プレートテクトニクスの拒絶と需要 戦後日本の地球科学史』 (東京大学出版会)
④長尾龍一氏の『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』 (東京大学出版会)
⑤ステファヌ クルトワ&ニコラ ヴェルトの『共産主義黒書〈ソ連篇〉』  (ちくま学芸文庫)
⑥楊海英氏の『日本陸軍とモンゴル』 (中公新書)、『墓標なき草原 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録 上下』(岩波書店)

裏バージョンとしては、
①トー・クーン『女教師』(フランス書院文庫)
②北原武夫『告白的男性論』 (旺文社文庫)『告白的女性論』 (ちくま文庫)
③スティーヴン・ヴィジンツェイの『年上の女 アンドラーシュの愛の回想』 (富士見ロマン文庫)
④メリッサ・ジラ・グラントの『職業は売春婦』 (青土社)
⑤山本晋也氏&山本直英氏の『さわやか対談 われらが性問題白書』 (大修館書店)
⑥高橋しょう子写真集『たかしょー』 (講談社)

習近平サンには⑥を献本すると喜ばれるかも? 裏の⑥ではなく、表の⑥ですが。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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