古本虫がさまよう (特集⑥)黄金週間・読破計画はどうなったか?「公約」を自己検証する―――「チェルノブイリの嘘」か、「シニア左翼の嘘」か?
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(特集⑥)黄金週間・読破計画はどうなったか?「公約」を自己検証する――「チェルノブイリの嘘」か、「シニア左翼の嘘」か?
(2016・5・5・木曜日)







昨日(2016・5・4)は、アラ・ヤロシンスカヤの『チェルノブイリの嘘』 (緑風出版)を読む予定だったか? 『フクシマの嘘』めいた本も沢山出ているようだが……。

それはさておき……。小林哲夫氏の『シニア左翼とは何か 反安保法制・反原発運動で出現』 (朝日新書)を読んだ。


内容紹介→反安保法制、反原発……。 国会前のデモなどで、 若者以上に目立っているのが60、70代のシニア世代だ。 若い頃、世の中に反旗を翻したものの、その後は体制に順応したはずの彼らは、なぜ再び闘っているのか。 同窓会? 再びの世直し? 新集団をめぐる「人間ドラマ」を追った。
2015年、国会前の反安保法制集会。目立っていたのは実は60・70歳代のシニアたちだった。ほかの社会運動でもシニアは活躍している。なぜ参加し、どう活動しているのか―。若い頃、学生運動でゲバ棒を振った経験者がいれば、孫の将来を不安視し、初めて集会に参加した専業主婦もいる。高齢大国ニッポンに、新たな「老人パワー」が生まれつつあるのか。気鋭のジャーナリストが、彼らの「人間ドラマ」を追った。



帯に「孫を戦争に行かせたくない! SEALDsを支えた影の主役」とある。要は全学連安保反対世代、全共闘世代など、還暦すぎの元(現?)左翼老人たちが、安保法制反対の若者集団とどう連携したかなどをルポした作品。

全共闘世代よりは若くて、シールズよりは年輩の「新人類」の世代にあたる僕(?)としては、なるほどなぁ…という感じと、若干の違和感を抱きつつ読了(著者は1960年生まれだから、僕とほぼ同世代)。


2011・3・11以降、反原発に目覚め、そして安保法制に危機感を抱き、かつての岸を倒せの思いが復活し、その孫憎しということで、安倍を倒せと、国会前のデモに参加するようになったタイプの人が多いようだ。三つ子の魂…なんとかやら?

ただ、僕が著者なら、ひとことだけ、「ところで、あなた、2002・9・17以降の時、何をしていました?」と問いただすだろうに、著者はそれをしていないのが物足りない。

3・11の原発の惨状を見て、小泉元首相をはじめ、何が、原発が安全だ、こんなもの廃炉にすべきだと目覚めた人は少なくなかった(僕も?)。
同様に、2002・9・17以降、何が、北朝鮮が地上の楽園だ、拉致国家め、さっさと「強制連行」した被害者を返せと、遅ればせながら目覚めた人も少なくなかった(心ある人は、1950年代からすでに気づいていたが。僕は少なくとも1970年代から気づいていた)。だからこそ、あの時、あれだけ大きな怒りのパワーが生まれた。

安保法制反対派同様、拉致被害者たちのグループが、シールズ同様に、マスコミで脚光を浴び国会前で座り込みなどをやっていたものだ(その光景はリアルタイムで拝見したことがある。)

シールズの若者(大学生)たちは、2002・9・17の時は、子供だったから、なにもできなかっただろう。だが、全共闘(愚鈍?)世代たちは、当然、何らかの行動が可能だったはずだ。
拉致被害者に連帯して、「署名」ぐらいしたのか? いやいや、よど号ハイジャック犯たちに「共鳴」していた人たちも多かっただろうから、「沈黙」するのがせいぜいか。
いやいや、拉致被害者や支援者たちを小馬鹿にするために、かつての戦前戦時中の朝鮮人「強制連行」(実態は給与も払った上での勤労動員レベルがほとんどでは?)のことを「針小棒大」に主張したり、「ヘイトスピーチ」云々に話をもっていったりして、「北朝鮮」「朝鮮総連」を事実上庇うためのデモや署名に邁進したのではなかったのか?

そのあたりも解明というか、質問をしたなら、なお、いい本になったのではないか?

元赤軍派議長の塩見孝也などと親しく、新泉社の編集者として、『古書彷徨』などで出久根達郎さんなどを見いだした、全共闘世代の高沢皓司氏は正真正銘の左翼ジャーナリスト。

でもこの人、『朝鮮民主主義人民共和国―「よど号」グループの朝鮮レポート』 (三一新書)を1994年に書いた時は、まだ「北朝鮮ヨイショ」的ではあったが、1998年(単行本)に、『宿命 「よど号」亡命者たちの秘密工作』  (新潮文庫)を発表した時は、ある意味で「転向」というか、よど号「犯」たちの「悪行」を直視し、問いただす姿勢を表明した。
この点は、遅ればせであっても評価することは可能だ。高沢氏はまだ存命かと思うが、こういう知的誠実さを表明する左翼人が、シールズの面々に共感を示して、安保法制反対のデモに加わったとしたら、まだ一定の理解は出来よう。
ウィキペディア(下記)によれば、高沢氏は拉致被害者家族の集会にも参加しているというから……。


高沢 皓司(たかざわ こうじ、1947年 - )は、日本のジャーナリスト。
大阪府生まれ。明治大学在学中、全共闘運動に参加。その後、記者、編集者を経てフリージャーナリストとなる。1990年以降北朝鮮を数度訪問し、よど号グループへの取材を行う[1]。1999年『宿命』で講談社ノンフィクション賞受賞。そのほか、中国やカンボジアへも取材に赴く。現在は時折拉致被害者家族の集会等で講演を行なっている。


要は、高沢氏などを例外として、「拉致」の時、沈黙したりしていたシニア左翼の多くは知的不誠実ということになるだろう。
シールズのデモが生ぬるい、警備を担当している警官にもお礼の言葉を述べているのはケシカランというような「暴力的」精神構造をいまだに保持している人もいてお笑いというしかない? 

一方、シールズとは違って、またヘイトスピーチ集団と違って、平穏なデモ活動によって、左翼的風潮と闘っている市民デモもある。このあたりは、古谷ツネヒラ氏の『フジテレビデモに行ってみた!』 (青林堂)などでも紹介されていた。
健全な民主主義国家では、暴力によらない平穏なデモを行なう自由はある。「安倍を倒せ」「ヤンキーゴーホーム」も含めて、多少の「暴言」も、「暴力」ではないならば、ある程度容認することも必要になるのかもしれない。そのあたりの「基準」は難しいかもしれないが、恣意的な発想で、右寄りの「ヘイトスピーチ」はダメ、左寄りの「ヘイトスピーチ」はいいじゃん、というわけにはいくまい。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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