古本虫がさまよう (特集④)黄金週間・読破計画はどうなったか?「公約」を自己検証する―――007はオナニーをしたか?
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(特集④)黄金週間・読破計画はどうなったか?「公約」を自己検証する―――
007はオナニーをしたか?

(2016・5・3・火曜日)






昨日(2016・5・2)は、ジャイルズ・ミルトンの『レーニン対イギリス秘密情報部』 (原書房)を読む予定だった。
 最近読んだ佐々淳行氏の『私を通りすぎたスパイたち』 (文藝春秋)や、吉野準氏の『情報機関を作る』 (文春新書)の関連書として読むつもりだった。しかし……。予定では4・29に読み終えているはずの重政氏や三浦氏の本もまだ100頁足らず? これでは……。

だが、この重厚長大本は、いままでの読破予定の二冊(重政氏800頁&三浦氏43字×19行・400頁)に比べると、本文は43字×17行で400頁ちょっと。これなら……と。なんと読了してしまった。なせばなる、やればできる?

一昨日予定変更で読了(速読)した佐々木太郎氏の『革命のインテリジェンス ソ連の対外政治工作としての「影響力」工作』 (勁草書房)に引き続き読了。やはり400頁ぐらいだととっつきやすい。しかも、スパイがテーマの作品だと、なんとなく読み慣れている感じもあって、スラスラと読めるのがいいのかも。

内容紹介→ロシア革命前夜の1916年から革命後の1921年まで、インドにも革命を起こそうとするロシアと、これを防ごうと決死の諜報活動をするイギリス秘密情報部との息詰まる戦いの記録。あらゆる人間の思惑を濃密に描いたロシア革命裏面史!

スパイものというと、第二次大戦前後のものが多いが、本書はそれ以前の、草創期の時代を扱っている。ロシア革命の「成功」に脅威を抱き、信念からもこれを打破しようとする英国スパイなども登場。

秘密保持のために「見えないインク」として「精液」を使って報告書を作成するなんてこともあったそうな。ううむ。
以前、水につけるとエロ画像が浮かぶという古本があって、それを購入したことがある。実際やってみると、いまだに画像が出てきて驚いたことがあった(かと記憶している)。

ともあれ、スパイも、精液が放出できないと、秘密報告書も書けない時代があったのだ。年寄りは無理(還暦ちょい過ぎまでならまだ可能か? 人体実験中? しかし一定以上の量がないと……)。

いろいろな化学反応により「見えないインク」の開発を研究していたある人物が、「精液で書いた文字はヨード蒸気にあてても可視化しないこと」を発見したそうな?

すると「女スパイ」は報告書を書けないのではないかと心配する向きが…。いやいや、女性だって、「精液」は無理でも「愛液」は出せるではないかということで、某病院に女性の「愛液」ならぬ「体液」のサンプルを実験用に入手しようとしたりもしたそうな。


「実際に」「精液を使って報告書を書いた者がいた。その報告書を受け取った者はどれだけ不快な思いをしたことか……」「コペンハーゲン支局のホルム少佐は、どうやらそれを瓶に蓄えていたようだ。彼の報告書は悪臭を放っていたので、書くたびに(古本虫註・「掻く度に」?)新鮮なものを使うように指示しなければならなかった」とのこと。

ううむ。ということは、「007」も、オナニーをしていたのかも?

またこんなエピソードも出てくる。

外交官ではなく、ジャーナリストとして「カバー」していたある英国スパイ(ランサム)は、なんとトロツキーの私設秘書エフゲニア・シェレピナと恋仲になった。
そのため「トロツキーの手紙や文書をタイプし、打ち合わせをアレンジするのはシェレピナの仕事だったので、ランサムはいきなり極秘文書や電報の内容を知ることができたのである」という。後に結婚もしてしまう。

そういえば、佐々淳行氏の『私を通りすぎたスパイたち』 (文藝春秋)にも、カンボジア駐在の日本の若き外交官がシハヌークの何人目かの「奥さん」と、ただならぬ関係になり、彼女から彼のプライベート情報も含めて入手することに性交し、いや成功し、詳細な報告書を提出していたという。逆のこともやられているのだろうが……。

ともあれ、『レーニン対イギリス秘密情報部』には、ソ連からの亡命者である、スペイン内戦時代にも、スパイとしていい味を出していた(?)アレクサンドル・オルロフも登場してくる。ううむ、この男、 『クレムリン 失われた星』 (鳳映社)という著書が訳出もされている、ユニークな元ソ連スパイ(亡命者)。その評価はいろいろとあるようだ。

というのも……。最近、ボリス・ヴォロダルスキー著『スターリンのスパイ アレクサンドル・オルロフの生と死』 (Boris Volodarsky、Stalin’s Agent The Life and Death of Alexander Orlov、Oxford University Press、2014)という本が出ているそうな。

彼の見立てでは、オルロフはいささか「針小棒大」なところがあって、ちょっといかがわしい誇大妄想的なところもあるスパイだったとのこと。それは面白そうだ。スパイ、軍事関係に強い原書房から訳出されないものか。勁草書房でもいいかも? 岩波書店でも?

『Stalin’s Agent The Life and Death of Alexander Orlov』の内容紹介→This is the history of an unprecedented deception operation - the biggest KGB deception of all time. It has never been told in full until now. There are almost certainly people who would like it never to be told.

It is the story of General Alexander Orlov. Stalin's most loyal and trusted henchman during the Spanish Civil War, Orlov was also the Soviet handler controlling Kim Philby, the British spy, defector, and member of the notorious 'Cambridge Five'. Escaping Stalin's purges, Orlov fled to America in the late 1930s and lived underground. He only dared reveal his identity to the world after Stalin's death, in his 1953 best-seller The Secret History of Stalin's Crimes, after which he became perhaps the best known of all Soviet defectors, much written about, highly praised, and commemorated by the US Congress on his death in 1973.

But there is a twist in the Orlov story beyond the dreams of even the most ingenious spy novelist: 'General Alexander Orlov' never actually existed. The man known as 'Orlov' was in fact born Leiba Feldbin. And while he was a loyal servant of Stalin and the controller of Philby, he was never a General in the KGB, never truly defected to the West after his 'flight' from the USSR, and remained a loyal Soviet agent until his death. The 'Orlov' story as it has been accepted until now was largely the invention of the KGB - and one perpetuated long after the end of the Cold War.

In this meticulous new biography, Boris Volodarsky, himself a former Soviet intelligence officer, now tells the true story behind 'Orlov' for the first time. An intriguing tale of Russian espionage and deception, stretching from the time of Lenin to the Putin era, it is a story that many people in the world's intelligence agencies would almost definitely prefer you not to know about.


そのほか、ミルトンの本では、モームやアーサー・ランサムなど、「作家」のスパイ時代の描写も出てくる。ランサムは要注意作家? 『アーサー・ランサム自伝』 (白水社)は積んどくしていたかと。読むべきか?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!


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