古本虫がさまよう アベノミクス、チェルノブイリ、フクシマ、戦後経済史のウソに挑む人々
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アベノミクス、チェルノブイリ、フクシマ、戦後経済史のウソに挑む人々
(2016・4・18・月曜日)





松尾匡氏の『この経済政策が民主主義を救う 安倍政権に勝てる対策』 (大月書店)を読了。


【内容情報】(出版社より)
改憲に突き進む安倍政権のもとで、これから景気はどうなっていくのか? 対抗する左派・リベラル派は何をすべきか? 人気の経済学者による経済予測と「勝てる」提言。
自由を守る最後のチャンス、あきらめるのはまだ早い!

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 安倍政権の景気作戦ー官邸の思惑は当たるか?/第2章 人々が政治に求めているもの/第3章 どんな経済政策を掲げるべきか/第4章 躍進する欧米左派の経済政策/第5章 復活ケインズ理論と新しい古典派との闘い/第6章 今の景気政策はどこで行きづまるか




前ブログで指摘したように、安倍改憲絶対反対論などには辟易とさせられる(もっとも、改憲はとりあえずは、9条の非常識な部分を改訂するだけで充分だと個人的には思っている。家族愛だのなんだのそんなものを含めた全面的改訂は後回しというか、どうでもいいのかも)。

週刊文春(2016・3・3)のコラム(宮崎哲弥氏)でも、この本は取り上げられ、アベノミクスが一定の成果を挙げている点をきちんと認識しているということで好意的な紹介もしていた。

たしかに、一読して、産経の田村秀男氏の『アベノミクスを殺す消費増税』 (飛鳥新社)、『日経新聞の真実』 (光文社新書)、『反逆の日本経済学』 (マガジンランド)、 『財務省「オオカミ少年」論』 (産経新聞出版)などを読んだ時に感じた、「ふむふむなるほど、その通りかも」と感じた時に似た感慨を持った(一部違和感もあるにせよ)。

さらにさかのぼると、ケインジアン(だったか?)の飯田経夫氏の『私の経済学批判』 (東洋経済新報社)や『「豊かさ」とは何か 現代社会の視点』 (講談社現代新書)、 『「ゆとり」とは何か 成熟社会の生きる』 (講談社現代新書)、 『「豊かさ」のあとに 幸せとは何か』 (講談社現代新書)を読んだ時の「ふむふむそうそう」と感じた思いにも似ている。


いわゆる「アベノミクス」に関しては、是々非々というのか、そういう態度で接しつつ、みそもくそも一緒にしたかのような全面否定を野党側や左派リベラル側がしていたら、選挙にも負けるぞと指摘。経済成長はもう不要などといった安易な(ノーテンキ?な)経済論を批判もしている。

英国労働党左派党首コービンやアメリカ民主党大統領候補のサンダースの経済論なども紹介。欧州左派政党・社会民主党系の経済政策と「アベノミクス」との対比分析なども参考になった。

まぁ、なんだかんだといいながら、ここ2~3年、大学生の就職率が上昇しているだけでも、御の字では?

安倍政権の支持率はまぁまぁのレベルで推移しているのかもしれないが、アベノミクスにしても、原発政策に関しても、100%納得できるものではあるまい。

話は変わるが、アラ・ヤロシンスカヤの『チェルノブイリの嘘』 (緑風出版)を読み始めている。

内容紹介→チェルノブイリ原発事故は、事故の当初から住民達に情報が伝えられず、住民は放射能の中で、メーデーを祝い、大量に被曝した。本書は、事故に疑問を抱いた新聞記者の著者が、被害の実態を隠蔽しようとするソヴィエト体制の妨害にあいながらも、粘り強く独自に取材を続け、真実に迫ったインサイド・レポート。
爆発をくい止めたのに体制から抹殺され、放射線障害で死んでゆく事故処理作業員、住民の健康被害が被曝によると認めない当局、事故経過を隠蔽する当局、怒り立ち上がる民衆、国会議員となってその先頭に立つ著者――本書は、ペレストロイカ時代のチェルノブイリ事故からソヴェエト体制の崩壊、腐敗したウクライナ政府との闘いまで、当事者でしか書けないチェルノブイリ・ドキュメント。



この人の前著『チェルノブイリ極秘』 (平凡社)も大変興味深い本として一読した記憶がある。ソ連政府のさまざまな情報操作というか隠蔽工作を告発していた。こちらの本の訳者の和田あき子氏は、著者が共産主義システムの犯罪として弾劾することに若干の反論を展開していたかと。もし、チェルノブイリ級規模の原発事故がソ連以外の国で
起こったら、「はたしてすべての情報が国民に公開されることがあるであろうか」と。

この本が訳出された時はまだ3・11の前。

『チェルノブイリの嘘』の訳者・村上茂樹氏は、安倍首相がオリンピックの総会で「アンダー・コントロール」発言したことを手厳しく批判している。その点は同感。よくもまぁ、「制御」というか「統御」していると言えたものだと。

ただ、『チェルノブイリ極秘』などでは、汚染が残るところに幼稚園などを作ろうとしたソ連当局への批判などもある。少なくとも、放射能探知機なんかは自由に個人が持つことができる日本では、考えられないような基礎的データが、少なくとも事故直後のソ連では隠蔽もされていた。そのあたりは、日本とソ連(ロシア)の「情報操作」が「五十歩百歩」か「五十歩百万歩」か、よく識別して論じる必要はあろう。それでも、「アンダー・コントロール」はありえない発言ではあろう。

引き続き、高橋洋一氏の『戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点』 (PHP新書)を読んだ。


◆実は、高度成長の要因はほとんど為替だった!? ◆通産省は、ほとんど役立たずだった!?
 ◆狂乱物価は、日本がこっそり為替介入していたせい!? ◆あのバブル期に、物価は高騰していなかった!? ◆「失われた20年」も「日本1人負け」も人災だった!?
 世界から「奇跡」と称された高度経済成長を成し遂げ、やがてバブルの崩壊から「失われた二十年」といわれるほどのデフレ不況に落ち込んだ日本。なぜわれわれは、かくも成功し、そしてかくも失敗したのか――。この日本経済の歩みの要因分析について、いま、あまりに広く「間違いだらけの常識、思い込み」が流布している。
 本書は、それらの誤謬をわかりやすい論証で一刀両断! 「真相」をシンプルかつ明快に解き明かしていく。まさに、驚きと知的刺激の連続の一冊である。「真実の歴史」を知らねば、経済の流れは見えてこない。未来を正しく見通すためにも、ぜひ読んでおきたい、新しい「戦後経済史」の決定版。



これまた「ふむふむなるほど……」と読了。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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