古本虫がさまよう 「若気たスパイ」だった尾崎秀実の虚実を描くノンフィクション。そして、楊貴妃著『中国美女スパイの私を通りすぎてハニートラップの罠に陥った日本の政財界マスコミ人たち』とか?
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「若気たスパイ」だった尾崎秀実の虚実を描くノンフィクション。そして、楊貴妃著『中国美女スパイの私を通りすぎてハニートラップの罠に陥った日本の政財界マスコミ人たち』とか?(2016・3・24・木曜日)





太田尚樹氏の新刊の『尾崎秀実とゾルゲ事件 近衛文麿の影で暗躍した男』 (吉川弘文館)を読んだ。

内容紹介→日米開戦直前に発覚したゾルゲ事件で検挙され、刑死したジャーナリスト尾崎秀実。近衛文麿のブレーンとして、日中戦争から対米交渉へと激動する時代に何を考え行動したのか。ゾルゲとの出会い、逮捕までの経緯、特高による拷問などに関する新たな事実を、新資料によって人間関係をたどりつつ明らかにし、評価が多様化する尾崎の実像に迫る。



ゾルゲ、尾崎の名前はもちろん知っている。両者の暗躍を描いた本も多々出ている。何冊かは読み、何十冊かは積んどくしている。たまたま、この本を手にして一読。ゾルゲスパイ事件と尾崎の関わりあいの全貌が、おおむね理解できる一冊だった。

尾崎といえば、これまた新刊の佐々淳行氏の『私を通りすぎたスパイたち』 (文藝春秋)にも出てくる。


内容紹介→ゾルゲ、ラストボロフ、レフチェンコ、瀬島龍三、秘密メモ全公開
日本に侵入した様々なスパイたちの捜査秘話を含め、自らがアメリカでスパイ特訓を密かに受け、時にはスパイを操った事実を初告白。
はじめに 私とスパイたちとの関わりを書く
第一章 父弘雄とスパイゾルゲはいかに関係したか
小学生の時から、ゾルゲ事件で逮捕され処刑された、あの「尾崎秀実」を間近に観
察し、父が連座して特高に逮捕されるかもしれないと怯えた日々……。戦後、警察
官になったとたんにラストボロフ事件が発覚し捜査にも協力。香港では台湾系スパ
イを運用するかたわら英国MI5に監視される。その姉妹組織MI6のスパイでも
あった作家フォーサイスと知り合えば、作中、実名で登場する羽目に……。佐々流
の波瀾万丈のノンフィクション・スパイ・ストーリーの開幕─。………(中略)おわりに 一九六三年の危惧 ゾルゲ事件関係者 ラストボロフ事件関係者 主要スパイ事件年表付き(装幀・坂田政則)(以下略)



なにしろ、佐々氏は、自宅にやってきた尾崎を玄関で何度も出迎えた体験があるという。というのも、父親の佐々弘雄が、尾崎の盟友でもあったからだ。

佐々少年(当時小学生)は「このおじさんは、僕みたいな小学生にもやけにニヤけた感じで愛想がいいというか、気を遣っている変な人だな」と感じていたという。

そういえば、以前も指摘したが、この前テレビ番組で予備校の国語の先生が、「ニヤけた」という漢字をどう書くかと聞かれて書けなかったことがあった。僕も見ていて「どう書くのやら?」と思ったが、「若気けた」と書くとのこと。知らなかった。

ともあれ、昭和16年10月にいち早く尾崎逮捕を知った父が、自分も連座して逮捕されるかもしれないとうろたえ、息子の佐々さん(&兄)に、彼との交友を記した文書写真などを風呂のたきつけにしろと命じたという。そんな回想と共に、にもかかわらず戦後、警察官となり、「赤い国のスパイ」摘発に活躍していく。そんな、自分を通りすぎたさまざまなスパイの思い出を綴った大変面白い回想録だ。前著『私を通りすぎた政治家たち』『私を通りすぎたマドンナたち』に続く三部作といった感じである。国民必読の一冊といえよう。

それにしても、「美人局」の話も詳述されている。007ではないが、日本の外交官で、某国の国王の愛人とねんごろになって、貴重な内部情報を入手したやり手もいたそうな。胡桃沢耕史氏による、清水正二郎名義訳の、イヤーン・フラミンゴの『女体のルーレット』 (浪速書房)、 『俺は女に弱いんだ』 (浪速書房)、 『ピンク07号の好色作戦』 (浪速書房)なども、広い意味で、そうしたジャンルの小説になるかもしれない。

女スパイも、スーザン・イーリア・マクニールの『チャーチル閣下の秘書』『エリザベス王女の家庭教師』 『国王陛下の新人スパイ』『スパイ学校の新任教官』 (創元推理文庫)に出てくる女性スパイなら、色気もあるけどアクション・知性もありでいいが……。

でも、正真正銘の色気専門の「美人局」専門の女スパイの手記があれば、是非読んでみたいものだ。中国のそういう「美人スパイ」が自由世界に亡命しないものか? 日本の政財界のお相手した名前が続出したら、これまたベストセラー間違いない。
楊貴妃著『中国美女スパイの私を通りすぎてハニートラップの罠に陥った日本の政財界マスコミ人たち』といった本が、いつか刊行されることを祈りたい? 元ソ連美女スパイでもいいけど? 

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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