古本虫がさまよう 拉致被害者たちを見殺しにした北朝鮮礼賛派と冷血な面々たち?
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拉致被害者たちを見殺しにした北朝鮮礼賛派と冷血な面々たち?
(2016・3・2・水曜日)





蓮池透氏の『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』 (講談社)を読んだ。かつては、拉致問題について、北朝鮮攻撃派として活躍したものの、拉致された弟夫婦&子供が戻ってきてからは穏健派(?)になり、時々、左翼的な、北朝鮮に甘い態度を取りがちな人々とも対談本を出している蓮池氏。
この本でも、リベラル左派系の青木理氏との対談も収録しつつの拉致問題回顧録といったところ。

北朝鮮に対する強硬派の西岡力氏、荒木和博氏(特定失踪者問題調査会代表)なども批判されている。

とはいえ、アメリカに行った時、米上院議員に「我が国ならとっくに海兵隊が出動している」と言われ、「ショックを受けた。これが国家というものではないか。日本の外交官は、上等のワインを飲んで、自分の任期中に事を荒立てないようにしているだけではないか。実際、アメリカはセオドア・ルーズベルト大統領の時代には、北アフリカで拉致されたアメリカ人女性を救出するために軍艦を派遣している。そして事実、彼女を助け出したのだ」と肯定的に綴っている。

拉致問題にあたっては、外務省に煮え湯を飲まされた恨みもあってか、上等のワインを飲んでいるだけ‥といった皮肉な筆致が複数見られた。たしかに全体主義勢力と「戦う気概のある外交官」は乏しいような気がする。

だが、青木氏との対談の中で、「『救う会』は、なぜあれほど北を敵視するのでしょうか。荒木和博さんにしても、『自衛隊の予備役になって自分が戦いに行くのだ』みたいなことまでいっている。二〇〇四年に、あの人は中山恭子さんに手紙を出して、『自衛隊の力を使わないとだめだ』などと書いています」と批判しているが、ここはちょっと矛盾を感じた。

アメリカが、軍隊を使ってでも拉致被害者を救出しようとする姿勢に共鳴しているのなら、荒木氏の姿勢にも一定の評価を与えるべきではないのか?

それはともかくとして、 「金日成 そこのけそこのけ 蓮池とおる」 (東京都 お役人)なんて川柳もかつてあったぐらい、蓮池氏は対北朝鮮強硬派だったが‥‥。

「北朝鮮を悪として偏狭なナショナリズムを盛り上げた。そして右翼的な思考を持つ人々から支持を得てきた」のが安倍首相だと決めつけているが、これも首をかしげる。

少なくとも、拉致を実行してきた北朝鮮の政治体制は「悪」というしかない。「偏狭なナショナリズム」というのは、北朝鮮が国家威信を高めるために取っているような施策そのものであろう。ああいった、左翼全体主義、偏狭なナショナリズムを嫌うのは、ごく普通の中庸リベラルな国民である。拉致被害者のみならず、国内の民衆も虐げられている。ナチスなどを嫌うのと同時に、金王朝を嫌うのは、ごく普通の感覚であろう。両者を同一のものとみなして批判するのは、右翼でもなんでもないと思う。

家族会へのカンパなど、資金的な実態が隠蔽されているといった趣旨の批判に関しては、なんともいえないし、また、著者が初期の段階で、弟などのことを思って呻吟し、マスコミの扱いに腹を立てているのもなるほどとは思った。

荒木氏側の反論ではないが、彼の出しているニュースレターにはこんなものがあった。


【調査会NEWS2101】(28.1.30)
蓮池透氏の著書について

 昨日の記者会見の折、以下の文書を発表しました。

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蓮池透氏の著書について

 蓮池透・元家族会事務局長の著書が出版され、その中で政府・国会関係者はもとより、現在の家族会メンバー等についても厳しく批判している。過日国会でも取り上げられ安倍総理が反駁する一コマもあった。私自身も何度か言及されているが、中心的に批判されている救う会・家族会についての記述は感想として言うならばかなりの曲解もあり、また自己正当化と受け取れる面も少なくない。ただしそれについては当事者からの反論があると思うので、ここでは私たちに関わることで2点指摘しておく。

1、「タブー」の問題について

 著書の中で蓮池氏は家族会にマスコミも政府もものを言えなくなったと述べている。「報道に多様性がなくなっている」とも書かれている。

 しかし、拉致問題でもっともタブー化されているのは弟蓮池薫氏ら帰国した5人である。私はこれまで何度か薫氏に事実を話すよう促す手紙を送ってきたが、「話せない」という返事を受け取ったことすらなく、完全に黙殺されている。それどころか透氏の別の著書では「(調査会から)脅迫めいた手紙が来たりする」と書かれているほどである。しかし、私がこれまで会ってきた政府機関の関係者やジャーナリストの中で薫氏が全て話していると認識している人はいない。

 もちろん、5人は24年間の筆舌に尽くしがたい苦労をしてきたのであり、また当然現在も北朝鮮当局の監視下にいるのだろうから、それを考慮しなければならないのは当然である。また、失われた24年間については当然賠償がなされるべきだと考える。その責任は当然ながら北朝鮮が負うべきであり、二次的にはそれを防げなかった日本政府である。

 しかし、透氏が家族会などのことで批判をするならば、薫氏が重要な問題を話していないことについても言及すべきである。帰国を果たしていない家族(認定未認定にかかわらず)がどのような思いで彼らが語ることを待っているかは理解されるべきと思う。現時点で優先されるべきはまだ帰国を果たしていない拉致被害者(認定未認定を問わず)をどう取り返すかであって、帰国を果たした人たちへの対応はその次であるべきだ。

 ちなみに平成14年(2002)12月、著書の中にも書かれている帰国後故郷に帰った5人が新潟に集まったとき、当時家族会事務局長だった透氏も救う会事務局長だった私も2泊3日を一緒した。その折ホテルの部屋で透氏は「弟(薫氏)に『なぜ(北朝鮮でのことを)話さないんだ』と言ったら『兄貴、全てを話したら兄貴は耐えていけるか?耐えられるなら話してやるよ』と言われた」と語っていた。それ以後薫氏が政府機関へ非公開で伝えたことも含めて特別な情報提供をしたとは聞いていない。

2、認定被害者を優先すべきであるとの指摘について

 著書の中で蓮池氏は拉致問題の交渉について、12人の「政府認定被害者の問題を解決してそれから次の段階に進むべき」と言っている。政府、特に安倍政権のやり方に対して厳しく批判しており、また家族会発足の頃の政府の拉致「疑惑」としての対応を強く非難しているのに、交渉になると認定被害者に限定するのは矛盾である。拉致被害者にとって日本政府の認定未認定は何の関係もない。帰ってくるのが結果的に認定被害者であっても特定失踪者であっても可能なところから進める必要はあると思うが、少なくともあえて限定するべきではないと考える。

  平成28年1月29日  特定失踪者問題調査会代表 荒木和博



【調査会NEWS2121】(28.2.17)
■蓮池薫さんの講演

          荒木和博

 2月13日に千葉県市原市で蓮池薫さんの講演がありました。私は参加していないのですが、参加されていた方から内容についてお聞きし、いくつか非常に興味深いことがありました。

 一つは問題になった兄透さんの本とかなり違ったことを言っているという点。たとえば透さんの本では薫さんが横田さん夫妻にめぐみさんが死んだことを伝えているのに信じようとしないと言っていたと書かれていますが、薫さんはめぐみさんの死自体を否定しています。講演の中でこの本のことにも触れ、(兄のやったことに対して)お詫びの気持ちで話したとも言っているそうです。透さんの本はその意味で薫さんから聞いた事実を書いたというより、何者かの意志と情報に基づいて書かれたのかも知れません。

 また、拉致の目的について薫さんは「工作員の教育係」ではなく「工作員にするため」と明確に言ったそうです。もともと工作員の教育係というのは昭和51年(1976)の金正日の指示(工作員現地化)を根拠としているのですが、それよりも直接工作員にする目的が先にあり、それがうまくいかなかった場合に教育係ということだったのでしょう。そう考えれば中学校1年生の少女を拉致しても全く不思議ではありません。元工作員安明進氏も若い方が洗脳しやすいのではないかと言っていました。

 もう一つ、薫さん夫妻を返すことになったとき、最初北朝鮮が書いた筋書きは海岸に行ったらボートがあり、それで沖に出たら漂流して北朝鮮の船に助けられた。あとは自分の意志で北朝鮮に残ったというもだったそうです。いくら何でも無理がありすぎて北朝鮮当局も諦めたようですが、これは寺越事件と同じ筋書きであり、また横田めぐみさんの夫であった韓国人拉致被害者金英男氏の話とも酷似しています。場合によったらボートや船が漂流していた明石靖彦さんや矢倉富康さんのケースとも関連があるかも知れません。

 薫さんもここまで公開の場で話せるなら、ぜひ国会とか、より公的な場で話してもらえないかと思います。話せないことも色々あるとは思いますが、この講演で話したことだけでも十分に意味はあります。与野党もつまらないことで揚げ足取りや弁明をして時間を浪費するよりこういう話でも聞いた方がはるかに価値のあることであるはずです。



荒木氏の新著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」 救出できない日本に「国家の正義」はあるか』 (展転社)は積んどく中だが、蓮池氏の本も、「多様な価値観(視点)」を示す一冊として、眉に唾しつつ一読はする価値がある本とはいえようが……。以下関連書の再録。



2012/06/08(金) 05:00:08「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」が発行している雑誌『光射せ!』(第9号)を読んでいたら、おやっと思うコラムがあった。
元日本共産党党員の奥宮芳子さんの『「リベラル人」はなぜ北朝鮮問題を追及しないのか』というコラムだ。奥宮さんは「憲法九条の会」などのリベラルな人に「北朝鮮の金体制は崩壊させなければならない。強制収容所を隣人の日本は問題にすべきだ」と語ってきたという。すると「あなたのことを隠れ右翼だ」と言っている人がいると知らされたという。
奥宮さんは学生運動を通じて入党したものの、ある事件を機に離党したという。
その事件とは、共産党議員が下着泥棒をしたという内容の報道を今夜あるテレビ局が行なうから抗議の電話をそのテレビ局にするようにと電話連絡網で言われたことがあった時のことだという。
「ちょっと待て、それが事実なら仕方ないだろう」と反論したとのこと。「事実の確認もせず教条的に行なわれる運動には賛同できなかった」「言論を統制することにもなる」からだと。
もっともな反応であろう。

某電力会社が、原発容認賛成に向けて、公聴会などで組織的対応をして世論工作をしたことを日共は手厳しく批判したことがあった。もっともな反応であろう。だが、なんのことはない、日共もかつて(今も?)理不尽な一方的な偏向した言論・世論工作、マスコミへの組織的抗議運動を展開していたわけだ。
同じことは朝鮮総連などもやっていたといえよう。だからこそ、「憲法九条の会」のメンバーの中には、北朝鮮を批判するどころか、奥宮さんを「隠れ右翼」などと貶めるのだろう。

痴漢も拉致も犯罪だという当たり前の事実も、「味方」(党員仲間や共産主義国家)がやったとなると、突如として価値観の逆転が起こり、無視したり擁護したりするのは愚鈍以外の何者でもあるまい。人間としてサイテーの部類ではないか?

それはともかく、横田滋氏&横田早紀江氏の『めぐみへの遺言』 (幻冬舎)を読んだ。二人に加えて、拉致問題を前向きに取材し続けてきた石高健次氏(『金正日の拉致指令』『これでもシラを切るのか北朝鮮―日本人拉致 続々届く「生存の証」』著者)が聞き手(鼎談)となった本。金正日が死んで、あらためてめぐみちゃん拉致事件を両親が回顧しながら、今後の展開を語り合ったものである。

ご両者の本は、以前から何冊か読んでいる。奥さんの本『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』 (草思社)、夫婦共著の『めぐみ手帳[2003.2.10〜2007.11.24] 娘を取り戻すための記録』 (光文社)や、映画『めぐみ引き裂かれた家族の30年』なども見たが、涙なくして見られぬ内容だった。拉致は、津波や地震のような「自然災害」ではないのだ。あまりにも理不尽な人工的災害なのだ。人間の意志の力で解決出来る、防げる災害なのだ。だからこそ、解決に向けて政治家がもっと行動を起こすべきなのに、それをしようとしないのはおかしい。外交官がもっと努力をしないでいてはどうなる。

世評では、どちらかというと、奥さんがしっかりしているけど、ご主人は甘ちゃん?という向きもあるが、決してそんなことはない。
とはいえ、蓮池透さんほどではないが、強硬路線一本やりでやっていくのは困難かといった述懐を両者とも多少漏らしている。それはそれで当然であろう。

本書の帯にも「金正恩さん 私たちにはもう時間がありません…」と「さん」づけで呼びかけている。
かつての戦争で、少なからぬアメリカ人が日本を憎み、戦争が終結した時に昭和天皇を嫌悪し処刑しろと息巻いたこともあったが、皇太子に対しては、罪はないと見ていたように、金日成、金正日は諸悪の根源であったとしても、拉致問題に関しては、年齢的に見て、金正恩に直接の責任はないだろう。だからこそ、こういう時に、ムチではなくアメを与えることもあってもいいかもしれない(以前の小泉訪朝の時も、国交正常化が「アメ」であったのかもしれないし、向こうも騙されたと思っているかもしれないが、そのあたりはお互いさま?)。

でも、この本、電車の中で読んでいたが、目頭が熱くなってきてしようがなかった。子供を持つ親なら当然のことだろう。なぜ、人は、とりわけ「容共リベラル」マインドの人たちは「イマジン」してみないのか。10代の子供が何の落ち度もないのに、海外に拉致され、何年も生きているかどうか判らないまま時間が過ぎ、そして生きていることが分かった、それでも会えない…。ご両親は後期高齢者。残された時間は少ないのは目に見えている。
こんな犯罪者・犯罪国家に対して、何も言えない、言わない、批判的に言うものに対して「隠れ右翼」だなんてレッテルを貼るような人がいるのだから…。

政治家にしても…。横田夫妻の記者会見で「がんばって」と黄色い声をあげる女性政治家もいたとか。善意ではあろうが、がんばるのは政治家の方であろうにとも。ブッシュ大統領は誠実だったとも…。しかし、そのブッシュでさえ、側近の圧力や国益もあって、北朝鮮をテロ国家指定から外したりもする。それでも日本の政治家よりはマシ? 安部首相にも期待したが……。

ただ、横田さんなども、ネット右翼的な人が、デモに同行して一律的な在日批判をするのには閉口したり、朝鮮学校への公的補助金問題などでも柔軟な姿勢は示している。
たしかに、国家元首となっている人の写真を教室に飾るだけで問題視するのも難しいかもしれない。アメリカンスクールに大統領夫妻の写真があったりしても、日本の海外の学校でも天皇陛下の写真があっても、それはおかしくないからだ。
そのあたり、御夫婦でも若干見解の違いがあったりもするし、宗教心の点でもキリスト教的世界に目覚めた奥さんと、全くの無関心のご主人との違いも面白い。僕はどちらかといえば、ご主人の宗教心に近い?

奥さん曰く「(主人は宗教が)嫌いなんです、宗教そのものが。めぐみや拓也、哲也も一緒に家族みんなで神社へ行って、お賽銭あげに拝殿に行くでしょ。そしたら,鳥居をくぐらないで『僕はここで待っている』とついてこないんです」と。いやぁ、立派!? 僕でさえ、一応(時には?)鳥居はまたぐし、混雑していなければ、ついつい小銭を入れ参拝する年もあるのだが…。



ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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