古本虫がさまよう 北朝鮮の「ミサイル発射」に対して「空中楼閣的憲法論者」と「幻想的平和主義者」はどう応えるのか?
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北朝鮮の「ミサイル発射」に対して「空中楼閣的憲法論者」と「幻想的平和主義者」はどう応えるのか?
(2016・2・9・火曜日)




北朝鮮の「ミサイル発射」に対して、自衛隊などが「出動待機」したことに関して、「北朝鮮を敵視している」「人工衛星発射に対して過剰反応だ」といった「反対運動」が日本国内のどこかで起きているだろうか? そういった「超リベラル」な反対運動をしているにもかかわらず、政権べったりのマスコミが、そういう北朝鮮擁護の「(反)知性主義的な主張?」を紹介するのは拙いと自己規制して報道しないのではないのか? 心配だ? そういう主張も「言論の自由」のひとつではあろう。ナチスを賛美するのも、スターリンを賛美するのも「言論」ならばありうるかもしれないから……。とはいえ……。いくらなんでも?

と思っていたら、さすがは「日刊ゲンダイ」。2016年2月9日付け(実際は8日発売)が、「冷静な識者はどう見たか」「『北朝鮮ミサイル』列島大騒動」「ありもしない危機を軍拡や改憲の根拠に政治利用」との見出しで報じていた。

人工衛星をミサイルとみなす「愚」を識者に指摘させての論調展開。PAC3なんか、何の役にも立たないとのこと。「起こりもしない危機を煽り立てて、国民を改憲に向かわせようとしているだけ」(天木直人氏)とのこと。ううむ、なるほど?

もっとも、「起こりもしない戦争の危機を煽り立てて、国民を9条死守に向かわせようとしているだけ」という人たちもいるのかも?

ともあれ、多様な言論がある日本はいいことだ。数日前の日刊ゲンダイは、たしか安倍首相が、日本の言論が萎縮しているのではないかという国会質問に対して、そんなことはない、日刊ゲンダイを見れば‥という趣旨の答弁をして、それにもかみついていたかと?

ところで、「みすず」(2016年1&2号)を読んだ。恒例の読書アンケート特集号。原則、ベスト5をあげている。玉石混淆というか、進歩的文化人から中庸な人から、コメントする読書人はさまざまであるが、これだけたくさん人がいると、毎年、ほぉ、そんな面白そうな本があるのか、手にして見ようということで一読(積んどくも多し?)することがあるもの。また、あぁ、積んどくしたままだなと反省することも。こんな本がベストなの?とも。

僕が本欄で、イマイチ本として批判的に紹介した山本義隆氏の『私の1960年代』 (金曜日)を挙げる人が複数いたのには驚いた?
山本氏は、安保闘争やベトナム反戦運動をいまだに正しかったとして回顧しているが、サイゴン陥落後の難民流出や、ベトコンが所詮は北ベトナムの傀儡でしかなかった事実などへの言及が全くないのには疑問を感じたし、いまはなき「ソ同盟」というか、スターリンやソ連の悪口は言えるが、北朝鮮の核開発や人権弾圧や拉致などへの関心はさほど表明したくもないようで、この本にもまったく出てこない‥‥と指摘したが、それに尽きる?

おや?と思ったのが苅部直氏。僕が好きだった憲法学者の尾吹善人氏の『憲法徒然草』 (三嶺書房)をはじめとする憲法エッセイ本である『憲法学氏者の大あくび』『憲法学者の空手チョップ』 (東京法経学院出版)、『寝ても覚めても憲法学者』 (フォラオ企画)を良書として紹介している。

「このシリーズで辛辣に批判されている『空中楼閣的憲法論』が繁盛のいま、どこかで復刊を試みてもいいのではないだろうか」と。同感だ。尾吹氏の専門書も含めて、こういう憲法エッセイ集は、「日本の古本屋」や「アマゾン」などでも入手困難本になっているようだ。都内の区立図書館で稀に「蔵書」として貸出可能な図書館もあるようだ。そこで借りて読むのもいいけど‥‥。復刊するなら、ちくま学芸文庫なんかいいかも? 岩波現代文庫は無理かな?

どちらかといえば、西修氏、百地章氏などの「護憲的改憲派」につらなる憲法学者と僕は感じていた(尾吹氏は故人)。

苅部氏は、岩波書店の「社史」的な本を書いている。『物語 岩波書店百年史 「戦後」から離れて』 (岩波書店)は以前、本欄で紹介したが、岩波の弱点を鋭くギリギリ突いた本で、若干の違和感はあっても、実に読みごたえのある内容だったことはすでに述べた通り。尾吹氏の本も面白く読む人なら、まともである?

去年のみすず(2015年1月&2月号)で、成田善弘氏(精神医学)が、ニクソンの『指導者とは』 (文春学藝ライブラリー)を推奨し、「ニクソンが現実を直視し現実から学ぶ真のリアリストであると同時に、知性と教養ある人物であったことをはじめて知った。戦争はいやだと唱えてさえいれば平和がくると思っているらしい幻想的平和主義者に読んでもらいたい」とコメントしているのにはおやっと思ったことは1年前に記した。
この本は、単行本で訳出された時に読んだから、かなり昔。ニクソンはほかにも『ノー・モア・ヴェトナム』 (講談社)や『リアル・ウォー 第三次世界大戦は始まっている』 (文藝春秋)などを愛読したものだ。いかがわしいスキャンダルで失脚した政治家ではあったが、見識はあるなと。しかし、ティム ・ワイナーの『FBI秘録 上下』 (文藝春秋)などをひもとくと、やはりニクソン、ちょっと悪い奴だったなとも? まぁ、人間、ジキルとハイド。是々非々で応対すべき政治家であろう。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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