古本虫がさまよう 「新藤朝陽」は「源氏鶏太+エロス」なり 「原宏一」は、「源氏鶏太+ユーモア」なり
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「新藤朝陽」は「源氏鶏太+エロス」なり
「原宏一」は、「源氏鶏太+ユーモア」なり
(2016・1・20・水曜日)




新藤朝陽氏の『快楽ミッション』 (双葉文庫)を読んだ。


ソフトウェア販売会社でネットワーク管理者を務めている川平順平は、社長から、自社の売却を密かに企てる専務の身辺を探り不正の証拠を揃えるよう命じられる。色っぽい社長秘書のサポートを受けつつ、専務やその右腕の総務部長の愛人を、類稀なる指技で籠絡し、ミッションを成し遂げようとするが。書き下ろし長編オフィスエロス。



地味なサラリーマンである主人公。給料日に風俗店に通うのが唯一の楽しみ。その帰り、電車の中で困った老人を助けるものの、痴漢の冤罪を受ける。その時、同僚の社長秘書が救ってくれた‥‥。それから‥‥というお話。

社内派閥の対立(社長派&専務派)に巻き込まれながら、「正義」のために勃つ、いや、立つ。社長秘書から始まり、敵対方の専務や総務部長の社内愛人にも接触し、弱みを握る?  だが‥‥。

何度も書いていて恐縮だが、サラリーマン小説といえば、源氏鶏太の一連のユーモア小説を思い出す。社内派閥の対立、正義派の万年太郎は、少数派ではあるが正義のために‥。それを好ましく思う、社内のマドンナ‥。やがて、株主総会では、思いがけない株主が賛成に回る‥。逆転。それまで干されていた監査役が社長に復帰‥‥。万年太郎も、マドンナと結ばれハッピーエンド‥‥となる。


そういった感じの小説だ。ただ、源氏鶏太と違って、サラリーマン&ユーモアにプラス・エロスを加味した小説といったところだろう。

引き続き、新藤朝陽氏の『不貞の夜から』 (双葉文庫)も読了。「不逞の輩」のシャレ? 

内容紹介→冷凍食品会社に勤める中村健治は、翌日に控えた恋人美奈の誕生日を祝うべく、横浜のホテルに宿泊していた。「日付が変わり、誕生日を迎えたらプロポーズをしよう」。その決意を胸に久々の情交に燃え上がる健治だったが、絶頂の瞬間に美奈の口をついたのは、別の男の名前だった。絶望に打ちひしがれ、深夜の街に飛び出した健治。しかしそんな彼に、めくるめく淫欲の日々が訪れるのだった。



恋人の「裏切り」に激情した中村クンは、年上の女上司や出張先の新幹線の隣に座った女子大生やら、まぁ、次から次へと愛欲の日々が……。そして、ラストはハッピーエンドに?

まぁ、サラリーマン社会に生きる男に、挫折から立ち直る希望を与えるメルヘンの世界を描いた作品といえようか。リアリティがあるか? と問われたら、それはちょっとない‥というしかないのだが。

原宏一氏は、その点、源氏鶏太+ユーモアといったところだろうか。最近読んだのは『閉店屋五郎』 (文藝春秋)ぐらいだが、双葉文庫からもよく刊行されている。原田宗典氏の『メメント・モリ』 (新潮社)もこの前紹介したが、こういう楽しく読める小説が増えると、その分、硬めのジキル本を読む時間が減るが、まぁ、仕方ない? 得るものがあれば失うものがあるのが人生だから。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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弊著『快楽ミッション』と『不貞の夜から』をお読みいただき、丁寧な書評をありがとうございました。
作家として大変勇気が湧きます。
サラリーマン&ユーモアにプラス・エロスということでしたら、『夢色キッチン』という作品もございます。
新米課長が一癖も二癖もある女性部下たちのマネジメントに奮闘するビジネス官能です。
今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。
新藤朝陽  01/22/2016 Fri URL [ Edit ]
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