古本虫がさまよう 『ヒトラーの呪縛 日本ナチカル研究序説 上下』もいいけど、『スターリンの呪縛 容共リベラル研究序説』を誰か書かないか?
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『ヒトラーの呪縛 日本ナチカル研究序説 上下』もいいけど、『スターリンの呪縛 容共リベラル研究序説』を誰か書かないか?
(2016・1・1・金曜日・元旦)





「中央公論」(2016年1月号)に、三好範英氏の「ヒトラー『我が闘争』著作権切れにみるドイツのいま」なる論文が掲載されていた。ヒトラー死後70年が経過し著作権の保護期間が切れ、2016年1月1日から、いままで「禁書」だった『わが闘争』が、ドイツでも自由に刊行できるようになる‥‥だが、といった観点からのもの。

大晦日の朝のラジオ(NHK)でも、現地報告としてこの問題が解説されていた。三好氏もまたラジオでも指摘されていたが、ドイツの「現代史研究所」が学問的な註釈を付した『我が闘争』を刊行する予定だそうな。まぁ、偏向した内容であるとの註釈のようだが‥‥。

ネットで電子版を読むことは可能のようだし、戦前戦時中のベストセラーだから、ドイツの古本屋では結構流通しているそうな。古本屋に尋ねると、エロ本のようにというわけでもなかろうが、奥の棚から取り出してきたりするそうな。三好氏も、140ユーロで買ったというから、結構なお値段。僕も,『我が闘争』は角川文庫版や戦前の翻訳版を持っているが、積んどくして久しい本。スターリン、レーニン全集同様、読む気にはなれない?
しかし、そういうふうに「言論抑圧」をしてまで読ませたくない本というのは、ちょっと異常な扱いというしかあるまい。エロ本? せいぜいで読書年齢を制限する程度にしておくべきだったのではないか? 

それはさておき、佐藤卓己氏編の『ヒトラーの呪縛 日本ナチカル研究序説 上下』 (中公文庫)を読んだ。以前、飛鳥新社から出たのを文庫化したもの。単行本は2000年刊行。この本は持っている。読んだかどうか? ううむ。でも、あれから十余年が経過し、その間に刊行されたさまざまなナチカル文献や映画などの分析なども追記。その分、単行本に載った関係者のインタビューなどは割愛しているようだ。単行本を読んだ人も文庫版を一読する価値あり‥という作りになっている。とりあえずは文庫版だが、面白く一読。

佐藤氏は1960年生まれとほぼ同世代。彼も少年向けの太平洋戦記などを愛読していたそうな。『少年少女太平洋戦争の記録』(あかね書房)という本(僕は集英社刊行の4巻本だったかと。あかね書房のこの本は記憶にない)。

「しかし、全八巻のシリーズのうち、私は第二巻までしか読まなかったようだ。つまり、第一巻「真珠湾とマレー電撃戦」、第二巻「南太平洋の戦場」までは手垢が付くほど繰り返し読んでいるのだが、第三巻「ビルマ大ジャングル戦」以後の「負け戦」はセロファンカバーが付いたままで読んだかどうか怪しい」‥と。
ううむ、そうそう、僕も集英社の戦記は、二冊目までは手垢がつくほど読んだが、そのあとは負け戦ということもあり、拾い読み程度だったかと。

あと、当時、テレビでやっている戦争映画やらコンバットだったか、いつも最初はドイツ軍が優勢なのに、最後にはアメリカ軍が逆転勝利をおさめるのを、子供心に「おかしい」と感じていたものだった。ナチスの虐殺も知らない小学生だから、つむじ曲がりということもあり、ドイツ贔屓だったなぁ。巨人、長嶋のファンにもならず、南海、野村のファンになったのも、そういうつむじ曲がりからだったからだろうし。あのころ、プロ野球ナイター中継といえば、巨人戦。しかも9連覇のころだったから、子供なら普通「洗脳」されて巨人ファンになるところ、ならなかったのだから、吾ながらたいしたもの? 日教組の偏向教育を受けても、これまた洗脳されず反共リベラルになったのだから?

佐藤氏は広島生まれということもあるのか(?)、中学生時代は毎晩北京放送を聞いて「人民中国」を愛読していたそうな。ふうむ‥‥。暗い過去(?)もあったのだ?

ともあれ、そんなヒトラーをサブカル風に捉える日本のヒトラー観などを分析した本。

僕はナチスが「悪」というのは常識以前と思っていて、それと同じというか、より悪である、左翼全体主義(共産主義)に対する認識が日本人に甘いのは奇妙なことだと思い、もっぱら、そっち方面のほうに関心を抱いた。強制収容所モノも、アウシュビッツよりはソ連の「それ」を描いたもののほうに関心を抱いた。でも、『アンネの日記』も『収容所群島』も拾い読み? あらためて完全再読・読破しなくてはとも。佐藤氏には、『スターリンの呪縛 容共リベラル研究序説』なる本も著してほしい。

それにしても、この本で紹介されているさまざまな「架空戦記」や「ヒトラー神話」に関する本の数々は、ほとんど読んだ記憶はない。もし、ヒトラーが勝っていれば世界は? ヒトラーが民主主義者になったり、アメリカ大統領になったり、日独が戦ったり‥‥。想像力の世界は、いろいろとあるようだ。
望月三起也氏の『ジャパッシュ』も紹介されている。中学一年の時、「少年ジャンプ」で連載をリアルタイムで読んで影響を受けたものだった。これは傑作マンガ。オウムを彷彿もさせる内容だった。
佐藤まさあき氏の『堕靡泥の星』も紹介もされている。これもリアルタイム、いや、単行本マンガで読んだもの。これも影響を受けたなぁ、ナチスとは別の方面でだが? ううむ‥‥。
この原作者の佐藤まさあき氏の『劇画の星」をめざして 誰も書かなかった「劇画内幕史」』 (文藝春秋)は傑作だった。それと同じ感じの本を別の出版社から出しているが、それはより過激? 一読の価値あり?

それにつけても、現実の世界‥‥。日本がナチスドイツと軍事同盟を結び、スターリンソ連と中立条約を結んだという「恥部」は無視はできないだろう。英米とて、当時は植民地帝国ではあったにせよ‥‥。第二次大戦には「参戦」せずにすませた、フランコ程度の「知性」が、日本の当時の指導者にも欲しかった?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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