古本虫がさまよう 領空侵犯したら撃墜されて当たり前。侵犯が事実だとしたら、ロシアはトルコを、日本みたいな臆病な国だと舐めていたのかも?
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領空侵犯したら撃墜されて当たり前。侵犯が事実だとしたら、ロシアはトルコを、日本みたいな臆病な国だと舐めていたのかも?
(2015・11・27・金曜日)








門田隆将氏の『日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』 (PHP研究所)を読んだ。朝日新聞の二つの「吉田証言誤報」事件を追及した著者による憂国の書でもあるから、朝日には書評が載らない本だなと思った(いや、ネバーセイネバー? 大きく、好意的に書評が出れば、それは「朝日新聞の奇跡」と言われるだろうが?)


内容紹介
なぜトルコは、助けに来てくれたのか? どうして日本は、助けに来ないのか?
――安保法制でも救えない、「日本国民の命」
1890年に日本を訪れ、台風で難破したトルコ軍艦エルトゥールル号の乗組員を、日本人は必死に救助し、トルコまで送り届けた。それから95年を経た1985年、イラン・イラク戦争で危機に陥ったテヘラン在住の日本人を、トルコが命がけで救出してくれた。「危険だからこそ、我々が助けに行く」――その気概によって、国を越えて命が救われた事実は、我々の胸を打ってやまない。
だが一方で、海外にいる邦人を救い出す法整備は後手にまわり、驚くべきことに、2015年の安全保障関連法改正でもなお、自国民の命を「救えない」状況が続いている。海外で危機に陥った日本人は、いかなる困難に直面するのか? そして、日本の近隣で緊急事態が起きた場合、我々は絶望の淵にある他国の人々の命を救うことができるのか?
本書は、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、イエメン内戦、リビア動乱で死地を脱した数多くの邦人たちを取材し、日本が今も抱え続ける「邦人救出」の問題点を抉りだした。エルトゥールル号遭難の舞台となった和歌山県串本やトルコの描写も交え、「恩返しの奇跡」と「緊迫の脱出劇」の真実を明らかにする、魂が震える感動のノンフィクションである。

目次 : 第1部 海と空の恩義(エルトゥールル号遭難/ テヘラン空爆/ 出張者たちの混乱/ 緊急事態の大使館/ 脱出は不可能なのか/ フセインの衝撃宣言/ 首相を動かした男/ 緊迫のテヘラン空港/ 四半世紀後の「対面」)/ 第2部 「命」は守られるのか(人間の盾/ 長期化する人質生活/ 平和の祭典/ イエメンからの脱出/ 大使の執念と教訓/ リビア動乱の恐怖/ 決死の脱出行/ 見殺しにされる「命」と「今後」)



「エルトゥールルの奇跡」というのは……。
1890年(明治23年)9月16日、オスマン帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が帰国途中、和歌山県樫野崎(現・串本町)沖で台風に遭遇、船が大破して沈没するという未曾有の大惨事=エルトゥールル号遭難事件が発生。その史実を基にした映画『海難1890』も2015・12・5から上映公開されるようだ。その映画の原作というわけではないが、その遭難事件を一つのエピソードとして、巻頭と巻末で触れながら、海外で生命の危機に瀕した日本人の救出劇をテーマにしたノンフィクション作品。

「エルトゥールルの奇跡」そのものについては、秋月達郎氏の『海の翼―エルトゥールル号の奇蹟』 (PHP文芸文庫)で詳述されている(ようだ。未読。これはノンフィクション・ノベルのようだ)。

門田氏の本を読んでいる矢先に、トルコ空軍機が、領空侵犯したソ連機を撃墜したというニュースが流れてきた。事実関係はともかくとして、まぁ、ソ連機って、日本の領空もよく侵犯している。トルコ側は、侵犯した際に何度か警告を発した上で攻撃したという。その交信記録も一部公表した。領空侵犯が事実なら、国際法にものっとっているのだろう。

かつて、サハリン上空で、たいした警告もしないで領空侵犯した韓国の民間機(007)を冷徹に撃墜したソ連の行動に比べれば、穏健であったといえようか。これとて、当初は撃墜の事実も認めないソ連に対して、日本側が傍受していたソ連パイロットの交信記録が「公表」されてやっと認めたなどの経緯があった。ともあれ、因果応報ですかな? 日頃の行ないが悪いからね。日本の自衛隊機がソ連(ロシア)や中国などの領空を侵犯したという話はきいたことがないが、逆はヤマほどある。嘘つきソ連?(いやいや、ネバーセイネバーだから、決めつけるのはよくないが)。

だが、やはり、悪いのはソ連(ロシア)のほうだろうと思う。シベリア抑留(拉致)にしても、ソ連のやったことは非人道的行為。そして南樺太や全千島、北方領土も、戦争のどさくさ(日ソ中立条約侵犯)に紛れて奪ってもいる。『氷雪の門』の悲劇を忘れられない。そんな国を「隣国」としてもっているトルコを思うと、トルコ、ガンバレと声援を送りたくもなる。

ところで、門田氏の本。そうした過去の恩を、イラン・イラク戦争の時、政府専用機もなかった時代、イランに駐在していた日本人救出のために、トルコがわざわざ飛行機を派遣してくれたというお話でもある。

「情けはひとのためならず」ともいうが、これも相手次第。下手に情けをかけると、かさにきてふんぞりかえるお国柄の人もいるし……。文明社会に生きる文明人、文明国家どうしならば、通じる話であっても……。「ヤクザ」みたいな相手に「情け」をかけても報われることはない?

ともあれ、政府専用機もなかった時代のイラン脱出劇。そのあと、やっと政府専用機ができたものの、フセインの「人質外交」などの湾岸危機・戦争の時にはさほどの役にも立たず。アントニオ猪木氏などのスタンドプレーかと思われがちな行動が、下手な官僚主義外交よりは救出に役立った事例なども詳述されている。

そういえば、海部政権の時のこの危機に際して、土井たか子氏などを特使としてイラクに派遣し、人質救出に役立てようとしたこともあったそうな。このエピソードは、佐々淳行氏の『私を通りすぎたマドンナたち』 (文藝春秋)でも指摘されているが、こういう空想的平和主義者たちは、肝心要の時には、そういうことはしない? 最近「イスラム国」との対話が必要だ、空爆は解決にはならない」なんて冷暖房完備のスタジオで述べるリベラル知識人たちも、門田氏の本に出てくるような遠隔地で「人質」「難民」状態になれば、「自衛隊は何をしている。早く救援機を飛ばせ」と言う人に「転向」するのではないか?

ともあれ、そういう危機状況に陥った時、現地の大使館も、ところによっては稀に救出のために必死になってくれた大使もいるが、さほどやる気のない館員も多々いたようだ。日本政府がチャーターしたわけでもなく、他国の飛行機に空席があれば日本人も分乗できるかもしれない程度の話を「チャーターしたから」と針小棒大に伝える大使館職員もいたそうな。そんな甘言を無視して独自に脱出に成功した日本人の例も紹介されている。そんな驚くべき実例がさまざまな「証人」によって明らかにされている。

他国は、時には軍用機・輸送機などを派遣して自国民の救出をはかったりもしている。日本も自衛官が運用する政府専用機なら、そういうことも可能になってはきているが、本書によると、必ずしもそうではないとのこと。

「安全の保証」がないと自衛官運用の政府専用機といえども派遣しないというのが日本政府の立場。ところが、普通の国は「安全の保証」がないから、政府が救援機を派遣するという。たしかにそれが普通だろう。
そのほか、海外ラジオ放送(ラジオジャパン)にしても、他国はBBCなども、「人質」のためにさまざまな特定情報を伝える努力をしているのに、日本はまったくやっていなかったという。

これは北朝鮮の拉致問題などでもいえること(最近は、改善もされてきているようだが)。
国が、海外放送などを通じてそういう情報放送をしたりしようとすると、ブツブツ文句をいう人もいるのだろう。

こういう本を読めば、トルコと某國の「位置」を交換できればいいのになんていう人が出てくるかもしれない? こればっかりは「絶対無理」か?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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