古本虫がさまよう 原節子が死んでも人間はジキルとハイド?――純真な心と邪悪な心に揺れる読書?
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原節子が死んでも人間はジキルとハイド?――純真な心と邪悪な心に揺れる読書?
(2015・11・26・木曜日)





今朝、起床すると、原節子さんが2015年9月5日、肺炎で死去していたことがわかった、95歳だった、葬儀は近親者で営んだ――との報道が流れていた。小津映画などをリアルタイムで映画館で見た世代の人は、感慨も深いのではないか。

それはさておき、毎月下旬になると、フランス書院のホームページを開けて、今月はどの本が面白そうか…と物色する時、心はハイドになっている? とはいえ、強姦モノなど好きではない? あくまでもメルヘン、年上の女と少年……。実母だの実姉などとの「近親相姦」ものはモラルに反するから絶対許せない。ここにはネバーセイネバーはありえない!!!!(ただし、「血」の問題がない義母、兄嫁は別?)。その視点からすると、11月の新刊(6冊)で読んでみたくなるのは?

『三人の美熟妻』(綺羅光氏)
『未亡人寮母・かおり』(巽飛呂彦氏)
『力づくの秘書室 三匹の専属奴隷』(相馬哲生氏)
『熟女は最高! 隣の淫らなおばさまvsママ』(高杉圭氏)
『ハーレム・キャンパス 新入生と人妻女子大生と美人准教授』(早瀬真人氏)
『高慢令嬢姉妹堕ちる』(鬼龍凱氏)



タイトルからして、いささか暴力的なものを感じるのは、『力づくの秘書室 三匹の専属奴隷』と『高慢令嬢姉妹堕ちる』。この二つは×

残るはこの4作。

『三人の美熟妻』(綺羅光氏)
『未亡人寮母・かおり』(巽飛呂彦氏)
『熟女は最高! 隣の淫らなおばさまvsママ』(高杉圭氏)
『ハーレム・キャンパス 新入生と人妻女子大生と美人准教授』(早瀬真人氏)


『三人の美熟妻』は、綺羅氏の作品だから、一筋縄ではいかない? ちょっとバイオレンスもある?

やはりシンプルで年上の女といえば、隣人妻と義母に限るということで『熟女は最高! 隣の淫らなおばさまvsママ』であろうか。この「ママ」は「義母」なので、道徳的問題、いや道徳的問題はあるものの法律的問題(?)はないから許容範囲?

ちなみにこんな登場人物と内容だそうな?(一部自主検閲・伏せ字あり)

登場する女性→えりこ(34歳)義母 、沙和(39歳)人妻(未亡人?)
作品内容→「これからおばさんがすること、ママには内緒よ……」 見せつけるように××××をたくしあげる美熟女(39)。 熟れた×××、ベージュの××××、薄布に透ける翳り……両親が旅行に行き、隣家の人妻に預けられた少年。 二人きりの家で教えてもらった女の身体と淫らな××。 帰ってきたママ(34)は大人になった息子の変化に……「翔太くんの××……おばさんが、もらうのよ」 最後の一線を前にして、沙和に迷いはなかった。それでも罪悪感は消えない。ちらりと夫の写真を見て、胸の内で謝り、少年に向きなおった。まだ怯えた表情を浮かべている。安心させるように微笑み、汗ばんだ頬を両手で包む。そして、××をゆっくりとさげていった(以下略)。



それはさておき、出たばかりの、あさのあつこ氏の『透き通った風が吹いて』 (文藝春秋)を読んだ。

誰のことより、自分のことが分からない
野球部を引退したばかりの渓哉は未来を前に立ち竦んでいた。モラトリアムの季節を前にした高校生の逡巡を丹念に描く、傑作青春小説。




帯には「モラトリアムの時期を迎えた高校生の焦燥、そして淡い恋を描く、心が澄み渡る青春小説」「高校三年生の夏。野球部を引退したばかり。はじめて、未来と故郷に向き合った」「野球部を引退したら、空っぽになってしまった……」「故郷美作を出て都会の大学に行けば、楽しい生活が待っているのかもしれない。でも、それは自分が望んでいることなのだろうか」「ある日偶然、道に迷っていた美しい女性・里香を案内することになる。里香は美作に『逢いたい人がいる』と言うが……」などと書かれている。


この帯文を熟読し、この小説は、文学的色彩の濃い「年上の熟女と少年」の物語に違いない、『おもいでの夏』のような本に違いないと推察し、特定嗜好分野以外の小説は日頃は読まない我が身なれど、ついつい手にし一気呵成に一読した次第。一読し……。ううむ、なかなかいいではないか。

父が急死し、兄が稼業を継ぐために戻ってもいたが、自宅と学校を結ぶバスが一日三便程度しかない田舎。そこに住む18歳の高校生が主人公。甲子園に出られるほどではないけど、野球部で投手をつとめていた主人公。試合に負けて「引退」? 大学受験を目指して補習授業に出ては居眠り。キャッチャーだった相棒と共に、その親戚の家の旅館の風呂に…。そこに行く途中で出会った謎の美女…。

40年前の高校生のころを思い出す。僕もそのころに父を亡くし、田舎で親の職業の跡を継ぐべきか、いや、青年の志を燃やして祖国防衛(?)のために上京し、日本にとっての脅威を除去するために命を賭けて闘うべきかと、下級生のブルマのお尻(当時はまだ「ブルマ」があったし、年上も年下も同級生でも、どっちでも誰でもどこからでも来るもの拒まず、されど来るものなし?‥という「柔軟反応戦略」を信奉していた)を眺めつつ真剣に思案していたものだった……。

あぁ、こういう文学的な小説もいいね。心があらわれるジキルこと古本虫太郎でした。さて次に読む本は……フフフ?

結局、もう一つの特定嗜好分野(古本屋ミステリー?)の一つである、七尾与史氏の『すずらん通りベルサイユ書房』 (光文社文庫)を読んだ。

ミステリ作家を目指す日比谷研介は神保町すずらん通りの「ベルサイユ書房」でアルバイトを始めた。そこは男装の麗人・剣崎瑠璃子店長、“カリスマポップ職人”の美月美玲など、濃いキャラの書店員ばかりが働いていた。しかも穏やかなバイト生活と思っていた研介の前で、次々と不可思議な事件が発生し…。気鋭のミステリ作家が贈る破天荒にして新たなる書店ミステリー!



カバーは、一級スパイ小説であるスーザン・イーリア・マクニールのスパイ小説『スパイ学校の新任教官』 (創元推理文庫)同様、今風というのか、メルヘン的過ぎて、あまり僕の好きなカバーイラストではないのだが‥‥(その点、あさの氏のブックカバーのイラストは、とてもいい感じに仕上がっていた)。
中身は、そこそこのミステリーを加味した古本・新刊本屋小説。書店の話題作の脇にうたい文句とともに置かれる「ポップ」が、本にまつわる犯罪を次から次へとひき起こす「アクセサリー」として使われているのが面白い。

「ベルサイユ書房」はもちろん架空の新刊書店だが、「さぼうる」や、神田古書センター内にある「ボンディ」(カレー店)など、実在する店名も沢山登場する。また、光文社文庫の一冊だが、文中、鉱文社(光文社?)やミシシッピ(アマゾン?)の悪口もふんだんに出てくる? アマゾンはともかく、光文社は、大丈夫かな?

すずらん通りは、神田古書会館同様、神保町界隈に出かけると必ず立ち寄る一画。エロ本を沢山置いてあった本屋は一軒閉店したが、もう一軒が残っているのは心強い。東京堂もある。この通りに「いもや」と「やよい軒」が来ると、「すずらん通り」も鬼に金棒だろう。ビジネスっぽいホテルが三省堂裏にできたが、ここに入っているパン屋が、「いもや」「やよい軒」だったらサイコー。
あぁ、あとはちゃんと午前10時ジャストに開店し午後10時までは開店し、消費税も、どっかの古本屋と違って(?)「正直」に原則税込価格で「一律」表示している、しかし、「いらっしゃいませ」の大合唱はしない高田馬場系のブックオフもくればベターだが?

ともあれ、『すずらん通りベルサイユ書房』 は、文藝雑誌での新人賞がらみの悪評などにともなうストーリー展開など、いささか誇張された感は残るが、一気呵成に楽しく読める作品だった。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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