古本虫がさまよう 『葬儀のあとの寝室』から『喪服の未亡人兄嫁 三十二歳』を想像し、島木健作の『煙』にいたる道
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『葬儀のあとの寝室』から『喪服の未亡人兄嫁 三十二歳』を想像し、島木健作の『煙』にいたる道
(2015・7・24・金曜日)







昨日、夜、吉祥寺に所要があり出かけついでに何軒か古本屋を覗いた。シブい本を置いてある某古本屋が、歌詞あるBGMを流しているのには閉口。煩いなぁ。久しぶりの訪問だったが、以前もそうだったか? 都区内フリー切符の域外ということもあり、荻窪より西の古本屋に足を運ぶことはどうしても少なくなるが、店内音楽の煩い古本屋にはどうしても足が遠のく……。何も買わずに退散。

それはさておき、古本屋ツアーインジャパンさんが、ブログ(2015年07月17日)で、第二書房刊行の『葬儀のあとの寝室』 (秋山正美氏著)という本を取り上げていた。この本の「帯」の有無に関しての古本追跡劇が綴られていて面白く読んだ。
第二書房以外にも新世紀書房などの版があるようだ。
普通の図書館にはなくて、国会図書館レベルでないと読めない本のようだ。古本屋価格もそこそこ高いようである。
書名を聞いて、フフフの本かと考え、読んでみようかと先ずは思った。

葬儀を終え悲しみに浸る未亡人の寝室に忍び寄る怪しい黒い影……と。
小日向諒氏の『喪服の未亡人兄嫁 三十二歳』 (フランス書院文庫)を凌ぐ作品かも?

しかし、この本のサブタイトルは、「13の怪奇と幻想の物語」。短編小説のようであるし、エロス小説ではなさそう?
ということで、探求本のリストからはすぐに消えてしまった。

それはともかく、ミステリー文学資料館編『古書ミステリー倶楽部 傑作推理小説集1~ 3』 (光文社文庫) なる本がある。古書、古本などにまつわる短編ミステリ小説を収録した文庫。パラパラ読んだり、積んどくしているのがあったりであるが……。

同じような感じで、ちょっと純文学的な雰囲気が漂う古本屋をテーマにした作品に『百年文庫14 本』 (ポプラ社)がある。新書よりちょっとはみ出る感じのサイズの本。島木健作、佐藤春夫、ユザンヌの三人の作家の古本にまつわる短編小説が収録されている。一読した次第。


商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
振り手と買い手の声が飛び交う古本市で、年下の小僧たちにさえ圧倒される青年・耕吉。生活力に溢れた庶民の仕事ぶりに、ほろ苦く自らを断ずる青春(島木健作『煙』)。
遺言により封印された著名コレクターの蔵書をねらう男が繰り出す、抱腹絶倒の奇策の数々(ユザンヌ『シジスモンの遺産』)。
同郷の文学青年に教えを請われ、作家のなんたるかを指南するうち、思わぬ人生訓にたどりつく『帰去来』(佐藤春夫)。「愛書狂」たちの、滑稽でちょっと切ない物語。

著者について
島木健作しまき・けんさく 1903-1945札幌市生まれ。本名朝倉菊雄。苦学しながら20歳で中学を卒業。農民運動に加わって共産党に入党するが、1928年に検挙されて転向。34年、獄中体験に基づく『癩』で注目される。終戦の2日後に肺結核のため死去。代表作に『第一義の道』『生活の探求』など。

ユザンヌOctave Uzanne 1852-1931フランスの作家、編集者、古書蒐集家。書誌学への造詣の深さを生かし、幅広く出版活動に携わる。自ら造本を手掛けた『扇子』『日傘』などは、アール・ヌーボー風の美しい装幀で愛書家の垂涎の的となっており、古書市場で高値を呼んでいる。

佐藤春夫さとう・はるお 1892-1964和歌山・新宮生まれ。文学を志し、中学卒業後に上京。新詩社で与謝野鉄幹に師事、詩人として世に出た後、1918年『田園の憂鬱』で新進作家の地位を得た。60年に文化勲章を受章。他の作品に『都会の憂鬱』『殉情詩集』など。



島木健作は、ジョージ・オーウェルと同年生まれの作家なので、その観点からも、ちょっと注目はしていた。古本市でのセリで、いろいろと苦悶する男の話であるが、オーウェルもハムステッドの古本屋で仕事をしていたこともあったっけ? そんなことを、読みながらふと思った。

古本虫も、定年後は古本屋を経営する? そのためには、「せどり」もいまからやっておく必要がある。持っている本でも勘違いしてまた買うのも楽しからずや? 店を出すならやはり神保町に限るか? 手頃な物件があれば? 『狙われた喪服の未亡人古書店主 四十二歳』とか? ううむ……。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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