古本虫がさまよう 国会図書館にもない名著?
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国会図書館にもない名著?
(2015・1・27・火曜日)




高橋輝次氏の『ぼくの創元社覚え書』 (龜鳴屋)を読んだ。2013年10月刊行の本。

古本に関する古本エッセイ集などを沢山だしている高橋氏。 『ぼくの古本探検記』 (大散歩通信社)はこの前紹介したが、そのほかにも、燃焼社刊行の『古本屋の本棚 店主たちのこだわり』『古本屋の来客簿 店主たちの人間観察』などがある。

彼は、創元社という出版社に勤務もしていた。この創元社の東京支社でもあったのが戦後「東京創元社」として独立し今日にいたっているという。創元推理文庫を出しているところか。
大阪のほうにあった創元社も、カーネギーの『人を動かす』『道は開ける』などを刊行しているようだ。学生時代、愛読したもの。

現在も同根であるということで「姉妹会社」としての連帯はあるようだが、互いに大阪と東京を拠点にしつつそれぞれ独自の出版活動を展開しているようだ。

ともあれ、高橋氏自らの「職場体験」や、先輩社員などの書物を通じての創元社物語を綴ったエッセイ集。隆慶一郎氏が一時創元社(東京)に勤めていたことを、彼のエッセイ本で知って、それにからめていろいろと回想談が綴られたりもしている。

そのほか、関連資料本をかつて持っていたのに、処分したみたいで記憶に頼って書いていたかと思いきや、書き終えてからその資料が出てきて、追記を書いたり‥‥。小林秀雄や司馬遼太郎やら、いろいろと出版活動関連で名前やエピソードも出てくる作家なども沢山いて賑やか。楽しく読める一冊であった。

この本、国会図書館にはないようだ。都立図書館や一部の区立図書館などにはあるみたい? 「国会図書館サーチ」では千葉県立図書館などにあるよということでヒットするが、国会図書館単独で検索すると該当本はないという「結果」になる。

国会図書館法なる法があるのかどうか知らないが、そういう法律では出版社は本を出したら無料で国会図書館に献本しなくてはいけないのかもしれないが、そうはいわれても…ということもあるかもしれない。献本しなくても罰せられることはない? フランス書院文庫なんかは、普通の図書館には「皆無」に近いが、国会図書館にはちゃんと揃っているみたいだが。

ほかの図書館は、必要ならお金を出して買うしかないから、『ぼくの創元社覚え書』を揃える図書館も稀にあるというわけだろうか?

この本は、出版社(龜鳴屋)のポリシーのために、本屋にはなくて、直接購入が原則のようだ。アマゾンにも出していないようだ(そういえば、最近、書籍広告を見ていたら、小社の本はアマゾンでは取り扱っていません……という趣旨のことわり書きを入れてある出版社があった。アマゾンとの対立や嫌がらせなど‥…いろいろとあるようで、出版社の意地のみせどころでもあるようだ)。
「日本の古本屋」でも、この本はヒットしない(2015年1月26日夜検索したもののなし)。それだけ貴重な本ということにもなろう。奥付にも昔ながらの「検印」というのか、ナンバーのついた「紙」が張られている。限定540部の発行部数のようだ。
論創社の「出版人に聞く」シリーズで、創元社も取り上げられてしかるべき出版社かもしれない。

ともあれ、ネバーセイネバー。



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以下、高橋輝次氏の著書と龜鳴屋の出版物について、雑文です。高橋輝次氏の著書は、仙台市図書館にも、10冊ほど所蔵されています。国立国会図書館には、龜鳴屋刊行本4冊があるので、一応、まがりなりにも、法律を知っていて納本もしており、4冊以外が検索されない理由は不明です。国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により納本が義務付けられている。民間出版物の発行者が正当な理由なく納入しなかったときは(・・・の)過料に処せられる、とのこと。例えば、松井邦雄「ル・アーヴルの波止場で」(池内紀編432p 限定496部 3,200円 龜鳴屋)は買えないが、松井邦雄「ヨーロッパの港町のどこかで」(講談社 1994.7)ほかは読めるので、よほどの追っかけ以外は、それで良しとするほかありませんね。
青木明  01/27/2015 Tue URL [ Edit ]
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高橋輝次氏は、ネットで「古書往来」という連載を続けています。
過去にまとめたものを単行本「古書往来」として出版されています。
「古書往来」高橋輝次 みずのわ出版 2009/06 \3,024.
Amazon中古¥2,099.もありますが、「朝日書店」東京都江東区富岡
¥2,000.もあるようです。「一読書人の日記1935-84」林哲夫編
(スムース文庫)は是非読みたい書物です。ところで、粗探しのようなコメントの件、大変失礼しました。本コメントにてお詫びします。
青木明  03/18/2015 Wed URL [ Edit ]
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