古本虫がさまよう 文革で家族全員が酷い目に遭遇した陳破空さんが18歳の時に出合った本は、『女教師』だったか、それとも……
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文革で家族全員が酷い目に遭遇した陳破空さんが18歳の時に出合った本は、『女教師』だったか、それとも……(2014・7・23・水曜日)









1963年生まれの陳破空氏の『赤い中国消滅  張り子の虎の内幕』 (扶桑社新書)を読んだ。この人の本、『日米中アジア開戦』 (文春新書)をこの前紹介した。名著!
扶桑社新書のほうが先に訳出されていたが、あとから読んだものの、こちらも共産主義の実像を知る上で大変参考になる本だ。

前半は著者の半自叙伝。父親が知識人(教師)、国民党系だったとして、文革時代は不遇の身。勉強もできたのに、差別される。担任の女教師からは「地主の畜生息子!」と罵られたそうな。

そういえば、日本にもこんな恐るべき差別教師がいた。

佐々淳行氏や産経の記者(大野敏明氏)が書いていた。親が警察官や自衛官だったために、息子たちが「〇〇くんのお父さんはいけない人です」といったような趣旨のことを教室で教師が堂々とほかの生徒がいる前で語ったという。日教組や日共系教師の中でも、かなりの極端な教員だったのだろう……。佐々氏の実体験は、 『連合赤軍「あさま山荘」事件』 (文春文庫)で綴られていたと記憶している。

大野氏の体験はネットでも以下のようだったとデータが出てくる(1996年2月2日産経夕刊掲載。一部略)。


 

私の父は自衛官だった。小学生も安保反対デモのまねをしていた60年安保騒動の翌年、小学校の4年生だった私は社会科の授業中、担任の女性教師から「大野君のお父さんは自衛官です。自衛隊は人を殺すのが仕事です。しかも憲法違反の集団です。みんな、大きくなっても大野君のお父さんのようにならないようにしましょう。先生たちは自衛隊や安保をなくすために闘っているのです」と言われたことがある。
 聞いていた私は脳天をハンマーで殴られたようなショックを受けた。その担任は日教組の組合員として積極的に組合活動をしていたらしいが、それまでは私に対して差別するような特別な態度はなく、他の生徒と同じように接してくれていると思っていたからである。
 それ以来、同級生の態度が変わった。給食の時間は机を集めてテーブルクロスをかけ、みなで一緒に食べていたのが、私ひとりだけのけ者になった。教室の隅でひとりで食事した。朝、学校に行くと上履きがなくなっていた。運動場から帰って来ると、ランドセルの中身がほうり出されていたこともあった。下校途中、石を投げられてけがをしたこともある。
 そのうち、学校に行くのがいやになり、半月ほど登校拒否をした。その時、私はまだ10歳になっていなかった。担任はあわてて自宅にやって来た。結局、親に説得されて学校に通い始めた。目に見えるいやがらせはなくなったが、同級生の視線は冷たく、以前のような仲の良い関係ではなくなっていた。
  中学校の時、の筋金入りの日教組教師が、授業中に安保反対、米原子力潜水艦日本寄港反対と演説ばかりで、授業をまともにしなかったため、抗議した。すると「お前は反動だ。先生の言うことが聞けないのか。態度が悪い」とののしられた。
 校長に直訴したが、「そんなことは考えなくていい。いまはいい高校に入るために勉強だけすればいい」と取り合ってもらえなかった。
 私の通った小、中学校は東京都下にあったが、都立の全寮制高校に進学して驚いた。そこには全都から生徒が集まっていたが、転勤族である自衛官の子弟が多数、在籍しており、その多くが私と似たような経験を小、中学校で味わったというのだ。
▽…▽…▽
 小学校で教師が「自衛官は人殺し。鉄砲もって喜んでいる」といったため、「人殺しの子供」とののしられた経験をもつ者もいた。何人かは中学校で日教組の教師とやり合い、内申書の評価を下げられるという苦汁をなめさせられたという。
 それまでは自分だけが特殊な経験をしたのかと思っていたが、決してそうではなく、少なくとも東京では自衛官の子弟は大なり小なり、日教組の教師から心ない仕打ちにあっていたということになる。
 自衛官の子弟である高校の同級生のなかには親の職業を言いたがらない者もいた。
 恨(うら)み節を書きたいわけではない。逆説的に言えば、こうした経験の結果、憲法、安保、自衛隊などについて考えるようになったともいえる。文字通り“反面教師”ということかも知れない。
  東京都立川市では自衛官の住民登録を受け付けなかったことがあった。住民登録が受け付けてもらえなければ、子供たちは学校に行くことすらできない。自衛官が夜間の大学に入学しようとしたところ、拒否されたケースもある。こうした行為は職業による差別で、基本的人権の侵害以外のなにものでもない。まさに憲法違反と言わなくてはならない。



日本も一歩間違えれば、中共の文革時代のような国になっていたのだ(軍国主義が復活すると騒いで70年近く。どこに復活したのやら? そんな虚妄より、文革と似た状況が日本に定着する恐れのほうが強かったといえそう。空想的軍国主義者も空想的平和主義者も困った存在だ。いや、まだ油断禁物。九州の大分県の教職員組合は、日本軍はこんなに悪いことをしていましたという「慰安婦ツアー」を、中学生など親子を対象に違法募集してまで企画もしていたようだし→産経2014年7月22日付け朝刊一面。軍や警察に対する偏見の持ち主はまだ根強く生き残っている? くわばらくわばら?)。

もっとも、佐々さんは、息子が学校でそんなことを言われたと聞いて、すぐに抗議に出かけ謝罪を勝ち取ったとか。そのあたりは、日本と中共とは若干違うけど?

陳さんは、上級学校にも進学できそうになかったが、父の教え子が教師にいて、辛うじて上海の大学に進学。天安門事件前後は学生として民主化運動に取り組む。

学生時代にソ連の粛清を告発した亡命者の本を読み、民主主義に目覚めたという。アブドゥラフマン・アルトルハノフの『クレムリンと中央委員会』という本だそうな。彼の本は『スターリン謀殺 スターリンの死の謎 ベリヤの陰謀』 (中央アート出版社)が訳出されているが、これとは別の本であろうか? 同じ本であろうか。この本、持っているはずだが見当たらず。

「クレムリンの大粛清を知って、さらに毛沢東の文革も同じ大粛清だったことに気がついた。それは独裁者の暴力であった。陰謀と暴力が横行する諸悪の根源は専制制度にある。民主的な制度や公衆監督制度があって初めてこうした惨禍を避けることができるのだ。民主化への意識の芽生えは同時に政治的な覚醒を生んだ。その年、私は18歳だった」

ううむ、偉いではないか。18歳でそういう良書と出会い、民主主義的価値観に目覚めたのだ。当時、同じ18歳でも、『女教師』や宇能鴻一郎の作品に目覚めて「性的な覚醒を生んだ」日本人少年もいたことだろうに‥‥。

ともあれ、しかし、天安門虐殺事件前後から、当局にマークされるようになり、逮捕され「監獄」にも。
香港への逃亡にも失敗。刑務所内で労働を強いられるが、そこで作る製品(造花)がアメリカなどに輸出されていることを知り、それを告発する手紙(国連人権委員会、ボイスオブアメリカ、ヒューマンライツウォッチアジア宛)を密かに書き、それを外にいた船員に投げつけたという(50元のお金と、造花のタグと共に)。それを拾った船員がうまく対応してくれたおかげで、自由世界が、そうした囚人労働、奴隷製造商品輸入禁止の原則に照らして対応措置をとることになり、中共は打撃を受けた。著者は勇気ある告発者ともなる。そうなると、中共とて、下手に処分もできない‥‥。

やがてアメリカに亡命。その地で四苦八苦しつつ、アメリカンドリームを達成していく‥。

後半は、中国が軍事的にも如何に張り子の虎であるかを具体的に詳述している。尖閣問題でも、それは日本のものであり、中共の野望を批判する視点から論じている。

こういう人が、中共崩壊後の「リベラル中国」の指導者となれば、日中和解も日中協力も可能となるであろう。その日まで、我々日本人は「合法的」に中共一党独裁国家を打破するためにさまざまな工作をしていくことが肝要であろう。
赤い中国の消滅と金王朝北朝鮮の崩壊‥‥ソ連の消滅同様、その日の近いことを祈りたい。まぁ、消滅と崩壊のあとも、それなりに大変な道のりが待っているけど‥‥。一歩前身するにしくはない。

陳氏が囚人労働を告発するにあたって、手紙を外部の人間に放り投げて、その善意に期待した点で思い出したことがある。
たしか北朝鮮の拉致問題も、拉致された日本人が、北朝鮮を訪問していたポーランド人に、自分たちの境遇を綴った日本の家族宛の手紙を委託、そのポーランド人が帰国してから投函。それが日本の家族のところに届き、自分の子供たちが北朝鮮にいることを知った‥という事実があったかと。そういう行動がなければ、今なお、拉致された人々は一人も帰国していなかったかもしれない。

手紙を書く自由も奪う独裁国家。そんな狂人国家と闘う気概なき「戦後民主主義者」は偽物であろう。陳さんは立派な民主主義者といえよう。我々日本人は、彼の言葉にもっと耳を傾けるべきだ。中共当局や、それに事実上操られ、中共の利益に迎合するだけの言論は眉唾物と見て差し支えあるまい。

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