古本虫がさまよう 河合栄治郎とトーマス・ヒル・グリーンと関嘉彦にみる、本当の「知性主義」とは?
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河合栄治郎とトーマス・ヒル・グリーンと関嘉彦にみる、本当の「知性主義」とは?
(2014・4・2・火曜日)








行安茂氏編の『イギリス理想主義の展開と河合栄治郎 日本イギリス理想主義学会設立10周年記念論集』 (世界思想社)を拾い読みした。
河合栄治郎といえば、トーマス・ヒル・グリーンの名前が浮かぶが(?)、本書はそのグリーンと河合を中心に、英国理想主義の流れをくむ思想家(?)であるコールリッジやカーライルなどを取り上げ、また関嘉彦や猪木正道や社会思想研究会など、河合門下生などを取り上げている。さまざまな筆者が、それぞれの個別テーマにて執筆している。

当然、関心のあるところだけの拾い読み。芳賀綏氏の『河合栄治郎と社会思想研究会』で、社会思想研究会というか、社会思想社の「左傾化」の実態を改めて認識した。

「社会思想研究会の有力理事の方針によって株主が入れ替わり、その後は、不本意ながら、河合精神と矛盾する内容のものまで出版されるようになった」とのこと。つぶれてよかった? いやいや‥。

川西重忠氏の『河合栄治郎門下の正統的後継者・関嘉彦』では、関・森嶋防衛論争なども回顧されている。これを読んだのは学生時代の時だったか? 懐かしい。どう考えても関嘉彦氏のほうがマトモだった。

オックスフォード大学で研究中に、ある英国の経済学者が「日本では最初は反対している学者も、いざ戦争が始まると皆転向して賛成に回るのは残念なことだ」と報告するのに対して、その場にいた関氏は「戦争に対する政府案には反対であっても、いざ戦争となったときに政府の決めた方針に従うことは、国民としての義務であって、私は少しも主義に反しているとは思わない」と反論したという。このエピソード、何かで読んだというか、アメリカの研究所でも同じような発言を関氏がしていたかと記憶している。

こういう風に、「断固たる精神」を持って、言うべきことをいった知識人として関嘉彦の名前は忘れてはなるまい。理詰めでの批判を遠慮することはない。相手はアメリカでも中共でも北朝鮮でも韓国でも‥。

にもかかわらず、アメリカの言いなりにはなるなといいつつ、靖国参拝するとよくない、アメリカが失望しているぞと批判する。

中共、北朝鮮の言いなりにはなるべしと説いて、それに反論すると、偏狭なナショナリズムだの反知性主義という人や新聞社もある。偏狭なナショナリズムや反知性主義はどっちか? 無辜の市民30万虐殺や強制連行慰安婦20万とか、そんな主張こそ反知性主義で歴史修正主義ではないのか。そんなこともわからないふりしている人たちは、矛盾もはなはだしい。

知人が送ってくれた「ガラガラへび」(184号・ぱる出版刊行)を読んでいたら、大澤正道氏が2014・2・19の朝日記事(反知性主義への警鐘)に対して、「天に唾する朝日新聞」「反知性主義って朝日のことじゃないか」と題して、その点を詳述している。なるほど。



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懐かしい名前が並んでいるので、記事を拝見しました。
その昔、大学紛争華やかなりし頃、共産党は民青、社会党は社青同、自民党は自民党青年部とありまして、民社党も学生組織を作ろうということで、民社学同という組織が誕生しました。当時、某私大(地方)に学んでいた私も、平同盟員になり、民主社会主義なるものを勉強しました。その延長線上に、河合栄治郎、関嘉彦、などの著書を読む機会がありました。残念なことに、当時所有していた文庫本は、全て処分してしまいました。ちょっと思いついたので、勝手にコメントした次第です。時々、拝見しています。感謝します。
栗原 (67歳)  04/02/2014 Wed URL [ Edit ]
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