古本虫がさまよう 黒岩比佐子さんの遺著に励まされ猛吹雪の中、古本市へ
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黒岩比佐子さんの遺著に励まされ猛吹雪の中、古本市へ

(2014・2・8・土曜日)







土曜日、朝の気象庁「独占」の天気予想をみながら、ううむ、雪が降るとの予想は、今回は、珍しくもまぁなんとかはずれなかったようだし、これから本格的に降ってくるのか…。

我が体調も薬を飲んで熱も下がったが、今日は出かけるのをやめようかと思って、黒岩比佐子氏の『忘れえぬ声を聴く』 (幻戯書房)を読んでいたら、神保町など古書会館を楽しく行脚したことを綴っているエッセイ(ようこそ古書の森に!)と遭遇。

黒岩氏は僕とほぼ同世代だが、2010年に死亡。十冊ほどの著作を残していて何冊かは拝読。以前、古書会館(神保町)の二階で、何か、著者主催による「展示会」をしていたのを覗いたことがあり(蒐集した本のコレクション展だったか?)、その時、会場に黒岩氏もいたのを拝顔。

「地震がきても、本だけははなさない」子供であったそうな。そして、生存中に書いたエッセイで「本を愛し、臨終の瞬間まで本をはなさなかった」と墓碑銘に彫ってもらいたいと書いている。

古書展で何十冊も本を手にしていて「セドリしているんですか?」と声をかけられたこともあったそうな。エロ本、雑誌の前で「ページをめくって写真に見入っている中年オヤジたちの姿に、アンタも好きねえ……と思わずつぶやいてしまうのだった」とか。ううむ、我が姿も見られていたかも?

古本市で二十冊以上買ってしまい、宅配便を頼もうかと思っても800円かかるなら、まだ四冊買えるからとリュクと紙袋に本を詰めふらつきながら持ち帰ることもあったそうな。それを見た人が「ホームレスみたい」と言ったとか…。ううむ…。リュックは人に迷惑をかけるので使用していないが、トートパッグなどで似たような格好でよく歩いている我が身も同じようなもの。

「ここ数年、ほとんど毎週のように神保町通いを続けている。まるで、熱愛する恋人に会いに行くように――。神保町へでかける日は期待で胸が高鳴り、早朝に目がさめる。ああ、今日はいったいどんな本と出会えるだろう、もしかして、探しているあの本が見つかるのではないか、と想像はどこまでも果てしなく広がっていく。早く行かなければ、とつい急ぎ足になってしまう」……「今度の週末もやはり神保町へ行くことだろう」

黒岩氏の本の、このくだりを読んでいて、そうだ、こうしてはいられない、おれは「古本の鉄人」なんだ? カゼぐらいで、雪ぐらいで行くのをためらってどうする、神保町、高円寺の古書会館へ行かねば…と。

ジャンバーも二重に着込んでまずは神保町へ。午前10時半~ごろ到着。さすがに人通りは少ない。歩道にも雪がつもりつつある。午前11時開業なのか、それとも臨時休業なのか、シャッターを閉めている古本屋も多い。店内にとどめおくスペースがないためか、こんな天候でも、軒先均一台を歩道の側に出している店もあるが、もちろん雨避けシートをかぶせている。

日頃見る軒先コーナーは全滅状態だから、とりあえず古書会館へ。

安岡章太郎氏の『思想音痴の発想』 (芳賀書店)、鮎川信夫氏(ほか)の『自我と思想』 (思潮社)、赤松光夫氏の『放課後の青春 続ヤング・ラブノート』 (集英社文庫・コバルトシリーズ)、 『新宿利佳の二十年』 (制作・文藝春秋)を購入。以前、 『新宿利佳の三十年』 (製作・新潮社)という本を買ったことがあるけど、これはさらにその十年前の本か? 一昔前によく見かけた女性用の小さめの「名刺」「酒席利佳」「安藤りか」が入っていた。

神保町古書会館を見て、もう帰ろうかなとも。高円寺は土曜日が200円均一、日曜日だと百円均一だから、明日でもいいし。神保町も明日日曜から新宿展で、またくれば、その時、高円寺に向かってもいいかとも…。

しかし、まぁ、行くか…ということでお茶の水駅までテクテクと登り、総武線で高円寺へ。電車もやはり人少なめか。

都丸書店はまたお休み。元支店は開いていたが買いたい本はなし。古書会館へ向かう途中の、いつもはこの時間なら行列ができている「天すけ」も行列はなし。すぐに入れそうだったが…。
古書会館、それでもそこそこ人もいた? セドリならぬ、せっせと小型機器を使ってバーコードにピッピッやっているオッサンもいたが…。喬尚英氏の『異国の女』 (トラベル・トリビューン社)を一冊だけ購入。それにしても寒いので、久しぶりに高円寺のラーメン横丁で「春樹」でもいいから、つけ麺食べようかと思ったが、混雑していたので断念。

吉野家で、牛すき鍋膳(大盛り・680円)を食べることに。やよい軒のすき焼き定食(890円)と比べてどうか? ううむ。

コメはやよい軒だとお代わり自由だし、そっちのほうが美味い。肉に関しても、やよい軒のほうが美味い。量は大盛りなら、まぁ互角か。料金は大盛りでも、吉野家が210円安い。ううむ、吉野家では牛丼以外には、以前、つくね丼を一度食べて、もう二度とつくね丼は食べないことにした思い出があるが、今日は寒くて、薬も飲む必要があり、緊急避難で吉野家ですき鍋膳を食べたが、やはり、吉野家や松屋では、牛丼以外は食べないほうがいいような気がした。牛丼なら280円で済むし、その差額300円ないし400円あれば、本が二冊ぐらい買えるから?  贅沢は禁物。

車中、藤原智美氏(男性)の『ネットで「つながる」ことの耐えられない軽さ』 (文藝春秋)を読んだ。著者の前作『暴走老人!』 (文藝春秋)も面白く読んだ記憶が残っているが、新著では読み書き能力の衰退、活字本の大事さが指摘されている。

電子書籍はまだ利用したことがないが、実家の書庫にある本の山を見て、これらがすべて電子書籍に入って、検索ができて、スイッチ一つで読みたい作品が出てくるようになれば、それはそれで便利かなと思わないでもない。なにせ、量が半端ではないのだから。

しかし、聴くところによると、電子書籍、購入すれば画面でいくらでも読めるけど、出版社の倒産やら著作権侵害など、アクシデントが発生すると、そのデータは消滅することが可能な状態であるという。要は何百円か出して買っても、ある日消滅することもありうるわけだ。その点、紙の本とて、何十年も経過すれば、ボロボロになったりするだろうが、一人の人間が生きている間はモツようだ。還暦すぎたオッサンが実家にかえって、子供のころに読んだルパンものがあったりもする。その程度には紙の本はもつ。
電子書籍は永遠のようでいて、瞬間に消滅もするようだ。どっちがいいのか? どっちもどっちか?  得るものがあれば失うものがあり、失うものがあれば得るものがあるのが、世の常。割り切っていくしかないか。

ともあれ、珍しく気象庁の天気占い(予想)も当たったようで、外は「吹雪」状態になってきている。帰宅して、暖かい部屋の中で、とにもかくにも読書…。

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