古本虫がさまよう 「マル経」が日本を悪くした!
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「マル経」が日本を悪くした! (2014・1・30・木曜日)








この前、田村秀男氏&渡邉哲也氏の『日本ダメだ論の正体 新聞テレビは日本を9割ダメにする!』 (マガジンランド)を紹介した。
論点は多岐に及んでいたが、渡邉氏が、大学経済学部にはいまなおマルクス経済学者の亡霊が残存していると指摘していた。ううむ。僕が学生時代だったのは、もう30年以上昔。1980年前後。

今日、経済格差が広がった、かつては総中流時代もあったのに、昔はよかったとよくいわれる。しかし、昔、1980年前後は、総中流がいわれ始めたころであったが、当時も、マル経学者は、そんなのは「幻の中流意識だ」と強調し、挙げ句の果てには、北朝鮮は素晴らしい、日本より豊かで平等な社会だと称賛しだす経済学者もいたものだった。

そんなのが、21世紀になってもまだ大学には残存生存しているのだろうか? ノロウィルスのように、時にははびこっているのだろうか?

「選択の自由」もなく、経済原論で「マル経」しかとることのできなかった母校の不自由さをふと思いだした。必修だから…。古臭い教条主義者が失業しないようにするための福祉的救済措置だったというしかない。貴重な時間と金を、それこそマル系学者に「搾取」されたのは間違いない!?

たまたま、 『エコノミストの戦後史 日本経済50年の歩みを振り返る』 (日本経済研究センター50年史編纂委員会編)を拾い読みをしていたら、ちょっと面白いものがあった。

貝塚啓明氏(東京大学名誉教授)の「『マル経』主流に抗して生れた近経の拠点」というもの。

戦後、東大経済学部に進学。木村健康、大石泰彦氏とかまともな経済学者もいたけど、マル経は労農派と講座派が鎮座。学部では「マル経が大半で、必修科目も経済はマル経ばかりで、館先生と誰か2人ぐらいだけが非マル系でした。ただ、労農派系のマル経というのは試験は簡単でね。簡単というのはおかしいけれど、ダーっと答案書いて最後に数行、決まり文句みたいに、『資本主義はだめになる』というふうに書くと必ず良はもらえる(笑)」とのこと。

さもありなん。1980年前後なら「北朝鮮経済は日本より素晴らしい」と書けば「優」をくれるような先生が、立教大学などにもいたのでは? そうそう、 立教大学教授の井上周八先生の 『現代朝鮮と金正日書記』 (雄山閣、1983年)だったかを、当時読んで「感動」(?)したものだったが。80年代でも、もはやシーラカンス的経済論のはずだったが?

ともあれ、 市村真一氏やら、いろいろな経済学者が回顧談を語っている。拾い読みしかしていないが、戦後経済史を知る上で面白そうな本であった。

そういえば、岸本重陳氏の『「中流」の幻想』 (講談社、1978年。のち講談社文庫)を読んで、こんなふうに、資本主義経済のそれなりの発展を評価できない経済学者もいるものだとためいきをついた覚えがある。

今日の日米などが、格差社会であるとして批判的見解を展開する人たちは、80年代の日本は、善き中流社会であったと認めているのだろうか? 昔も今も北朝鮮こそ、恐るべき格差国家という認識を有した上で、そういう酷い国家に日米がならないようにと思って提言しているのだろうか?
思想は発展する…ではなく、あまりにも淫らにアトランダムに修正していなければいいのだが。

そして、この人(岸本氏)の書いた『私の受けた教科書検定 「官許の思想」を強制するもの』 (東研出版)を当時読んで、検定で修正するようにといわれた箇所は、あまりにも当然すぎて、これに文句を言うのは著者のあまりにも独りよがりではないかと感得したことも記憶している。

こういうマル経学者のノストラダムス的&シーラカンス的見解にはついていけず、学生時代から社会人にかけては、飯田経夫氏の『私の経済学批判』 (東洋経済新報社)や『「豊かさ」とは何か 現代社会の視点』 (講談社現代新書)、 『「ゆとり」とは何か 成熟社会の生きる』 (講談社現代新書)、 『「豊かさ」のあとに 幸せとは何か』 (講談社現代新書)などを愛読したものだった。どう考えても、近代経済学系のほうのいっていることは、マル系よりはまともだったからだ。

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