古本虫がさまよう 冬休み古本屋ツアー初日(12・28)は、新宿京王から始まって、荻窪「象のあし」、高円寺「十五時の犬」等を経由して神保町古書会館にて謎の「古書店地図」を発見?
2017 10 / 09 last month≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11 next month







冬休み古本屋ツアー初日(12・28)は、新宿京王から始まって、荻窪「象のあし」、高円寺「十五時の犬」等を経由して神保町古書会館にて謎の「古書店地図」を発見? (2013・12・29・日曜日)










人並みに正月休み開始…。昨日は(12・28)、その初日ではあったが…。

夕方、御茶の水で某会の忘年会があり出席予定だったので、当然、その前に神保町古書会館周辺を歩ける。
日中は…。青春18切符はまだ余っているが、夕方の忘年会があるので、そんなに遠出はできない。
そこで都区内パス(730円)を購入。

先ずは新宿京王百貨店の古本市へ。
二日目ということもあってか、閑散(?)としている。佐藤清氏の『スペイン回想 その地に残した” 私の橋.”』 (山海堂)、 稲葉長七氏の『血液こそ万病を起し万病を癒す』 (鳳映社))、『奇譚クラブ』 (昭和45年2月号)を購入。

佐藤氏は建設省の理系役人。設計がらみの仕事でドイツ、スペインに派遣されることになり、高速道路の建設に協力したりしたそうな。そういうスペイン体験を綴った本。フランコ時代のことのようで、その時にスペインに滞在したのは日本人としてはちょっと珍しいのではないかと。

稲葉氏の本の出版元は鳳映社。ここは反共リベラル本をよく出していた。稲葉氏の本も翻訳ではないのに(?)なぜか、 「海外名著全集13」となっている。なにしろ、このシリーズ、一冊目が、あのオーロフの『クレムリン失われた星』なのだから。5冊目がアーサー・ケストラーの『真昼の暗黒』なのだから。なぜ、13冊目にして、こういう本なのか? 謎である。

『奇譚クラブ』は、丁度電車の中で読んでいたのが、飯田豊一氏(聞き手・小田光雄氏)の『「奇譚クラブ」から「裏窓へ」』 (論創社)だったということもあり、購入した次第。

飯田氏(故人)はペンネーム(濡木痴夢夫)にて『「奇譚クラブ」とその周辺』 (河出文庫)などの著書もある人。編集者、作者として、関与した体験などを赤裸々に綴っている。ううむ…。

個人的にはリアルタイムでも、これらの雑誌に接触したことはなく、趣味の世界としても、このアブノーマル的な世界にはあまり関心は抱いていなかったかと。

購入した雑誌の奥付に「書店の皆様方へお願い」と題して、「本誌は口絵、グラビヤ写真の廃止、挿絵の削減、内容の改訂等につとめ、青少年の健全なる育成に関する各条例に指定されないよう充分に注意して編集いたしておりますが、本来成人向として発行を企図しております関係上、十八才未満の方には絶対販売下さらないよう、特にくれぐれも、お願い申し上げます」と記している。

ううむ、当局の「言論弾圧」に屈してというか、ぎりぎりの抵抗というか…。今日の中共に於ける言論機関も、同じような苦労をしているのだろう?

いや、先の本によると、当局の弾圧どころか、良識ある(?)市民団体などから、編集部に「毎日のように弾劾文書が送られてきた」という。

「そればかりでなく、『悪書』を発行している出版社の経営者と編集責任者を呼び出し、一室に集め、『吊るし上げ』も行った。官憲だってそこまではやらなかったし、そこには言論・表現の自由という民主主義の原則すらもなかった」という。

そういう団体の「とりわけ中高年の女性たちは私たちを罵倒し、汚いものを見るように侮辱的な言葉を投げつけた。特に単なるエロ雑誌を超えた『悪書』の極みとして、変態雑誌の編集人である私に非難は集中した。彼女たちに浴びせられたことばの数々を私は今でも思い出すことがある。そうした言葉に酔っている彼女たちこそサディストで、性的快感を得ているのにちがいないとさえ思った」とのこと。

ううむ。しかし、そういうふうに批判している飯田氏ご自身も、罵倒され、侮辱されたことにある種の快感、誇りを得ているのでは?と、不遜にも思ったりもした。

孤独な変態性愛者向け雑誌として、創刊してまもないころの編集後記には「如何なる権力に対しても、絶対に恐れず、おびえず、てらわず、おおらかな気持ちでもって発行を続けてゆく考え」を表明もしていたというのに…。

飯田氏は少年時代に、大衆演劇で継母が娘を折檻するシーンにエロティシズムを感じて、始めて性的エクスタシーを覚えたという。サディズムとマゾヒズムの快感を『継子いじめ』で知った…とのこと。

そのほか野坂昭如が戸山一彦だったとか…。ううむ、。あまとりあ社から出ている本もあるそうな。持っていたかもしれない?

ともあれ,買った『奇譚クラブ』をぱらぱらめくる。冒頭から「ミキとマキの華麗な悦虐プレイ写真」…縛られた美女二人…などの広告が。活字ぎっしり雑誌で、ところどころ、いささか体型が崩れた感じの縛られた女性の写真があるけど…。
縛り系はやはり好みではないので…。飯田さんのように少年時代の「見聞」体験が異なるので、この分野はちょっと苦手? 僕にとっては、物理や生物みたいなものかな?

さて、新宿から荻窪へ。まずは、ささまなど、周辺の古本屋を廻るが欲しい本はなし。

古本屋と古本屋の中間点の裏通りに、「あゆみブックス」が開店しているのを発見。ううむ、こんなところに新刊屋ができても、いまどきやっていけるのだろうか。品揃えはごく普通の本屋。奥にマンガがぎっしり。新刊、文庫などそこそこ。まぁまぁの広さではあるが。見るだけで何も買わず。

まもなく閉店になるという『象のあし』までテクテクと歩く。杉並公会堂が立派になっているのにびっくり。いつのまに?

その先に「象のあし」が。一度行ったことがあるだけ。ブックオフめいた感じ。ううむ。特に買いたい本はなし。『ブックマン』が全30冊揃いで15750円であった。しかし、これはすでに持っている。「本の雑誌」もよかったが、「ブックマン」もよかった。この何号かで、横浜関内周辺の古本屋特集をやっているのを見て、出掛けたのが、1980年代半ばごろだっただろうか?

閉店セールということで、1000円以上購入すると半額というから、このブックマンも7000円ちょっとで30冊買えるならお得では?

荻窪のブックオフも覗くが、相変わらず店内は「騒音」(そういえば、「象のあし」に向かう途中も、電柱から煩い宣伝文句が垂れ流し。杉並区長はこういう騒音を取り締まる気がないのだろうか? 区内も場所によりけりかもしれないが、こういう騒音垂れ流し電柱があるところにはとても住む気になれない。住民はよく我慢しているものだ?)。

荻窪から高円寺へ。

都丸や古書会館を覗く。
「十五時の犬」が珍しく開いていた。しかし、狭い。神保町のキントト文庫よりも狭苦しい?

人がいると、とても物色できるような感じではない。こっちも荷物もあるし…。
欲しい本は見当たらず。

古書会館などでは、磯谷季次氏の『わが青春の朝鮮』 (影書房)、藤森節子氏編の『老パルチザンのあしあと 岡田孝一の記録』 (梨花工房『、増田勇氏の『変節』 (ういんぐ・出版企画センター)、山田清三郎氏の『”三橋公判"記 鹿地亘のお父さんへ』 (理論社)、山極圭司氏の『昭和史記 黒い雲への道』 (中央公論事業出版)、影山正治氏の『老兵始末記』 (大東塾出版部)などを購入。

磯谷季次氏の本はいままで何回か紹介してきた。『わが青春の朝鮮』は、『植民地の獄』 (郷土書房)と、『朝鮮終戦記』 (未來社)に加筆訂正したものであると、「まえがき」で綴っている。「前二著との重複は避けがたいが、朝鮮の人びとと歩んだ私の前半生の記録の”決定版”としてお読み下されば幸いである」とのこと。1984年の刊行。しかし、決定版はまだこのあとに出るのである。

というのも、この人は、この前亡くなった佐藤勝巳さんと同様、左翼から転向した人といえるからだ。北朝鮮批判派となったからだ。こういう人を本当の「良心的知識人」というのだろう。佐藤氏の『わが体験的朝鮮問題』 (東洋経済新報社)と、磯谷氏の『良き日よ、来たれ 北朝鮮民主化への私の遺書』 (花伝社)は、北朝鮮問題を考える上でも重要な二冊だ。

『朝鮮終戦記』 (未來社)はこの前、購入していた。この本は1980年の刊行。戦前、北朝鮮に軍人として赴任もし、そうした回想を綴っている。北朝鮮に対する「日本政府の敵視政策は、まさにこの分断固定化を助長するものである」と批判していた。しかし、この磯谷氏は、前述したとおり、のちには『良き日よ、来たれ 北朝鮮民主化への私の遺書』 (花伝社)という本を書き、北朝鮮批判派に転向している。磯谷氏ほどの「良心」も持てずに、いまだに北朝鮮をヨイショする情けない元未來社関係者もいるようだが…。事実を直視することが肝要。戦前の空想的軍国主義を批判する人が、戦後の空想的平和主義を礼賛するとしたら矛盾も甚だしいのだから。『良き日よ、来たれ 北朝鮮民主化への私の遺書』も本来なら未來社や岩波書店や影書房が刊行すべき本であっただろうに…。

それはさておき、御茶の水へ。

「岸辺の」と聞くと、山田太一氏の『岸辺のアルバム』 (光文社文庫ほか)がすぐに思いうかぶが、『岸辺のない海』 (中公文庫・金井美恵子氏)という本があったので、つい購入。そのほか、伊藤憲一氏の『南葛から南部へ 解放戦士別伝』 (医療図書出版社)。伊藤憲一といっても、元外交官の伊藤憲一氏ではなく、こちらはコミュニスト…。

古書会館一階に受付に「池袋起点古書店地図」なるチラシ(一枚)があったので入手。沖縄の古本屋地図など置いてあったことは以前報告済み。こういうのがあると、アナログ世代の古本屋好きには助かる。所沢の彩の国の古本市関係者も、「所沢起点古本屋地図」などを作って会場で配布すればいいのに…。

しかし、この「池袋起点古書店地図」…。???と。というのも、池袋からの鉄道路線図が中央にあり、最寄り駅に②③とかあり、地図の回りに②波多野巌松堂書店…電話番号…などの説明がある。
しかし、①がないのだ。④もない。⑦も…。どういうことなのか? 見にくい?裏面には北区、豊島区、板橋区、練馬区の40軒ぐらいの古本屋の店名などが紹介されている(通信オンリー、店舗なし店も…)。

表面の地図入りの古本屋は、20店であるが、その番号が「2」から始まって「32」で終わっている。なんで①から始めて⑳で終りにしないのだろう? 他にも地図があったのだろうか? それにしても理解しがたい「古書店地図」だ? 謎のチラシであった。

これで今年最後の古本屋行脚かな? いやいや、今日・日曜日は、青春18切符、使い始め二日目にして、JRにとどめを刺すことにしようか…とも思っていたのだが。禁煙席レストランの忘年会で少し飲み過ぎて朝寝坊してしまい…。さてどうなるやら?
スポンサーサイト
 | 古本屋  | TB(0)  | CM(0) | Page Top↑
Secret




TrackBack URL
→http://kesutora.blog103.fc2.com/tb.php/1410-b5ebaf94

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

カテゴリ