古本虫がさまよう 辻政信も瀬島龍三も根本博も東條英機も軍人はみんな怪しい?
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辻政信も瀬島龍三も根本博も東條英機も軍人はみんな怪しい?

(2013・12・5・木曜日)







1972年生まれの渡辺望氏の『蒋介石の密使 辻政信』 (祥伝社新書)を読んだ。
この人の本は本欄でも『国家論 石原慎太郎と江藤淳。「敗戦」がもたらしたもの――』 (総和社)を紹介ずみ。

今回の新著は、題名からも分かるように、「魔の参謀」として著名な辻政信の軍人(戦後は政治家になった時も)としての生涯を追及したノンフィクション作品である。

彼の有名なベストセラー『潜行三千里』 (毎日新聞社)も、どこかに積んどくしているし、彼の評伝も何冊か積んどくしているが、あまり深い関心を寄せていなかった。
しかし、渡辺氏の本を読んで、俄然、関心を持つようにいたった。

最近読んだ湯浅博氏の『歴史に消えた参謀 吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一』 (文春文庫)や阿羅健一氏の『秘録・日本国防軍クーデター計画』 (講談社)でも、辻の名前が出てくる。この男の行動の解明は、戦前戦中戦後の軍事史の上でも肝要であろう。
ともあれ、変わり身の早い辻は、敗戦を迎えてすぐに「蒋介石の対日スパイとなること」を「承諾」しているとのこと。あてにできるかどうかはともかく(?)CIAファイルなどでは、「国民党の諜報活動を日本国内で展開していた」という。
そんな辻の毀誉褒貶な生涯(女嫌い? ノモンハン、ガダルカナルの戦功?)を辿りつつ、これまた、「反日」になったり「親日」になったりと変わり身の早い蒋介石の生涯とも対比させつつ論じられている。

所詮、国際政治も人間関係も「敵の敵は味方」「永遠の友はなし」ということを痛感させられる。

蒋介石の恩恵(日本捕虜を早期に帰国させた。スターリンのシベリア拉致抑留に比べて何と慈悲深いことか…)をかつては僕も有り難いことと思っていたころがあったし、大陸反攻、大いにやるべしと感じてもいた。だからということもあって、中学生の時に起きた田中内閣発足、日中国交回復には子供心に猛反対したものだった。台湾切り捨て反対!と。
だが、毛沢東よりは少しはマシだったかもしれないが、蒋介石の台湾内での「施政」の数々の実態や反日教育を思えば、戦後の日本としては、蒋介石とて、是々非々で臨むべき相手だったといえよう。

渡辺氏がしばしば引用している有馬氏の『大本営参謀は戦後何と戦ったのか』 (新潮新書)でも、辻に関して一章が設けられている。
有馬氏のその本が出る前に刊行された門田隆将氏の『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』 (集英社)などを読むにつけ、軍人である辻や蒋介石や根本や辰巳…にしても、何処に光を当てるかによって、非凡にも平凡にも無能にも勇者にもなるのだろうと思う。東條英機や瀬島龍三もしかり。

ただ、やはり「第五列」になってはいけないよなぁ。瀬島にしても、辻にしても…。
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