古本虫がさまよう 『東京カフェブック2014』にできることが、なぜ『東京人』にはできないのだろうか?
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『東京カフェブック2014』にできることが、なぜ『東京人』にはできないのだろうか?

(2013・12・4・水曜日)








『東京人』 (2014年1月号)が「四時からの悦楽 今日はゆるりと居酒屋へ」という特集をしている。仕事を早く終え…ということか? 夏と違って、今の季節なら、午後4時も過ぎれば日暮れ時。一杯やるのを見とがめられることもない? ナイスタイミングの企画?

いろんな居酒屋が紹介されている。登場する人々の酒宴も楽しそうでなによりである。ただ、残念ながら『東京人』に出てくる店の紹介データの中に、喫煙禁煙情報が皆無。「昭和時代」以前の古めかしい感覚がこびりついているようで唖然とするしかない。
『東京人』に登場する、僕も時々店の前を通る(だけの)「秋田屋」(浜松町)や「ランチョン」(神保町)タバコ吸わせ放題の店ということは十二分に知っている。しかし、それ故に、「秋田屋」がどんなに美味いもつ焼を出しているかは知らない。
この盛況なる店の前を通るたびに、「公道」にまではみだして飲み食いする人々を見て、なおかつ、少なからぬ面々がタバコを吸っているのに遭遇していささか「?」を感じないではいられない。

こういうのって、現在の法規でも、十分取り締まることが可能なのではないだろうか…と。港区って、路上禁煙ではないのか?

少なくとも「ランチョン」は、健康増進法に違反しているとしても、この法律には罰則もないし、少なくとも神保町界隈を歩いていて、「ランチョン」からタバコの悪臭が漏れてくるわけではない(店は二階にあるし窓はあるし)。
この喫煙天国の店に入らない限り、被害を被ることはない。

だが、「秋田屋」の前を通るたびに、悪臭がただよってくる。こちらも目的地に向かうために、その前の「公道」を通るしかないのだが…。

こういうのって、やはり「迷惑」というしかあるまい。

タバコを吸わせるならば、ちゃんとドアが閉まる店にて営業するべきだろう。戦後の闇市ならともかく、平成の今、21世紀にもなって、こんな野蛮なオープンスタイルというか、公的スペースを「私物化」する店作り、運営が許されるのだろうか?

たまに浜松町に用事があって出掛けるたびにいつも疑問に思う(といっても、ここ3カ月ほど寄っていないので、改善されていたらゴメンあそばせ)。
創業昭和4年とのことだが…。タバコの悪臭を公道にまで漂わせて平然としているのは、時代錯誤というしかない? 港区は見て見ぬふりをせずに、こういう公道にまで「タバコ」の悪臭を流して平然としている飲食店への改善命令を出すべきだろう。

ともあれ、そういう視点もまったくない『東京人』であるが、その点、成美堂出版刊行の『東京カフェブック2014』は立派。

こちらも、先の居酒屋同様美味しそうなさまざまなカフェが紹介されているが、営業時間や休日情報と並んで、喫煙不可とかテラス席のみ喫煙可とかの喫煙禁煙情報もちゃんと掲載しているのだ(ただし、よほど広いテラス席ならいざしらず、店内禁煙店でもそういうところを喫煙可にするのは、公道を歩く人への迷惑行為助長になるのでは? そういう部分喫煙容認店は、相変わらず発想が遅れている? 正しいのは「喫煙ルーム」の設置による完全分煙か、全面禁煙かのどちらかであろうに)。

ともあれ、『東京カフェブック2014』こそ、21世紀型というか、お金を払って読んでくれる人に対する最低限度の情報サービスを提供している雑誌といえよう。

雑誌を購入してからも、一々ネットで調べたり電話をして禁煙かいなかを聞くのを読者に強いるのは、編集部の怠慢というしかないからだ。

居酒屋にだって、禁煙店は少数派とはいえある。

以前紹介した、 せんべろ女子隊の『せんべろ女子隊酒場探訪記』 (世界文化社)は、禁煙情報などもちゃんと掲載していたし、若干とはいえ、立ち飲み屋や場末の居酒屋が多い「せんべろ酒場」にだって禁煙店があることを知って心強く感じたものだった。

『東京人』で紹介された居酒屋にも、そういう店があるかもしれないではないか。

なぜ、編集部は、そうした情報を掲載しないのか? 休日や営業時間と並んで、禁煙かいなか云々に関しては、当然必要になる情報のはず。

もしかして、『東京人』編集部は、編集長以下喫煙者ばかりで、そういう情報の必要性を感じないからなのか?
それとも未確認だが、雑誌のどこかに「日本たばこ」の広告があって、そんな情報など掲載させないという圧力がそちら方面からあるのだろうか? ここまで、喫煙禁煙情報を掲載しないとなると、そんな邪推もしたくなる?

週刊誌や月刊誌がすみっこに何軒かの料理店を紹介している程度ならともかく、一冊丸ごとというか、特集を組んで料理店を紹介するなら、営業時間、休日情報と並んで、禁煙喫煙情報を掲載するのはもはや「常識」ではないのか? もちろん、完全分煙などが実現し、そんな情報など不要になる時代もやってくるかもしれないが、現時点で、そういう喫煙禁煙情報を掲載しない料理店ガイドブックや特集雑誌は、頭のネジが数本抜けているというしかない。

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