古本虫がさまよう 二日続けて「いもや」で豚カツ定食--古本目録で古本大量買いの花田紀凱氏の奥さんはどんなにいい人なのやら?
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二日続けて「いもや」で豚カツ定食--古本目録で古本大量買いの花田紀凱氏の奥さんはどんなにいい人なのやら?






昨日は神保町も疾走したので、今日所要があって出掛けついでに帰り、神保町をゆっくりとブラブラした。平日&土曜日に比べると人通りも車の量も少ない。古本屋も閉まっている店も当然何軒もあるが、開いている店もそこそこある。

「本の雑誌」(2013年11月号)で、古本屋ツアーインジャパンさんが、二階より上にある古本屋の特集コラムを書いている。風光書房から始まっている。そういえば、風光書房もご無沙汰しているなぁ。「よみた屋」ではないが、少々お値段も高いし。あとちょっと狭いのが難点。
松戸に、以前「二階の古本屋」という店名の古本屋があった。何度か寄った。細長いけど、そこそこの広さがあり、エロス本コーナーもあって、見応えは十分の古本屋だった。もうないようだ。看板だけあったような記憶もあるが…。

ということで、三省堂隣のビルの5階にある「古書かんたんむ」に寄って、ボイヤ&モレースの『アメリカ労働運動の歴史 Ⅰ Ⅱ』 (岩波現代叢書)を購入。二冊で300円と『Ⅱ』のほうに値札がはっていたのに、なぜか『Ⅰ』には、手書きで二冊400円とあったようで、そちらを見たレジの女性に「400円です」と言われ「?」と思ったものの、そのまま払ってしまった。あとでみたら、やはり「300円」の値札があり。どっちが優先? やれやれ?

あと、ブラブラするだけで本は買わず。これ以上買うと大変なことになるし?

いもやで天丼でも食べようかと思ったら、今日は日曜日だから閉まっている。やよい軒にしようかと思ったら、昨日食べた豚カツのいもやが開いている。しかも、外から見ると、お客さんはたったの二人。午後4時過ぎとはいえ空いている。
ということで、二日続けて、いもやの豚カツ定食(750円)を食べる羽目になった。嬉しい悲鳴? 隣にはうら若き女性が一人で食べている。キャベツも肉も残すことなく食べ終えて出て行った。立派?

ところで、古本屋(古本市)がらみで、雑誌「ウイル」の編集長である花田紀凱氏が「天下の暴論」(夕刊フジ・2013・10・10付→実際は10月9日発行)で面白いことを書いていた。

この前僕も足を運んだ「五反田アートブックバザール」の目録で、谷崎潤一郎の『源氏物語全26冊 特製桐箱入り署名落款入』という昭和14年発行の本(4万円)があるのを見て、すぐに申し込んだそうな(うさぎ書林)。

花田氏は、去年から一年かけて谷崎全作品読破というのを試みている最中だそうで、源氏5巻を持っているものの、この戦前版で読むのもいいかと註文したという。

抽選の日(10・4金曜日)に電話で当落を問い合わせたら「ハズレています」とのこと。「当たらなかった」とカミさんに言うと、これ以上古本が増えるのは困ると思っているようで、「妙にうれしそうに笑った」という。奥方としては当然の反応だろう。しかし微笑む程度ならまだいい。こんな罵声を受けるよりは…。

「せめて買うなら古本じゃなくて宝くじにしなさい。古本だと当たったら、金は出て行く、モノは増える。冗談じゃないわよ。宝くじなら外れても金が出て行くだけでモノは増えない。当たればもうけもの…」(我が古女房曰く)。

ところが、不思議なことに、日曜朝、宅配便でその本が届いたという。奥さんはがっかりしただろうが、花田氏は喜びわななき「間違いでも返さないぞ!」と書いてある。ううむ。

時々、古本屋さんって、落選者に「誤送」することがあるからなぁ。それならまだいいが、古本を別の人に送って、請求書はこっちに送ってくるところもある。

何年か前、「支払いはまだですか」と催促電話を受けて、「へぇ? 当たっていたの? 本なんか来てないよ」と返事をしたら、それっきり。向こうも勘違いに気づいて気まずくなってほったらかしにしたのやら? でも、目録でその古本屋の出品でちょっと註文したいと思っても、そんなアクシデントがあったから、ついつい自制して註文しないなんてこともある。ボタンの掛け違いが発生すると、縁が途切れてしまうものだ。まぁ、そんなノーテンキな古本屋なんて、もうどうでもいいけど。

それにしても、この花田氏のエッセイの中では、岩波写真文庫を目録で見て、7~8万円という値段にて285冊一括購入したことがあったなどと記してもいる(但し、完全揃いは286冊)。ところが、当選して届いた包みを開けると、「欠けていた1冊を見つけたので補充しておきました」とのことだった。
「全冊そろいにすればもっと高く売れたものを。ぼくはその古本屋さんにプロのすごみさえ感じた」という。その古本屋は、「九曜書房」さんとのこと。ううむ、この古本屋さんは一度訪れただけだが、記憶に残るシブい古本屋だったかと。さすがは「プロ」。

僕などは目録を見ても、めったに註文はしない。目録には、高いまじめな本が出ることが多く、僕の関心分野外ということもあるが、古本屋や古本市の現場で購入することがやはり多い。
それにしても、写真文庫は薄いとはいえ、谷崎本とあわせて300冊を越えるではないか。奥様からすれば、「ううむ…」の量だろう。
花田家は、我が家と違って、理解ある奥さんを持つと幸せ?

以前、坂本一敏氏の『古書の楽しみ』 (弥生叢書)を読んだことがある。中学生の時に古本屋で一冊の本と出会ってから古本(屋)好きになったそうな。古書目録の話や豆本論や八木福次郎氏との対談などが収録されている。花田氏もこんな『古本と映画の楽しみ』なんて本が書けるのではないか。;

ただ、花田氏といえば、以前、本欄でこんなコラムを書き、紹介したことがあった。(古)本は買う時も売る時も、常に注意深く行動しなくては…(以下再録。一部略)。

高田馬場に所要があって移動。ついでに、駅近くのブックオフを覗く。
少しは古本らしき本があるコーナーで、昭和56年刊行の胡桃沢耕史氏の『六十年目の密使』 (東京文藝社) を発見。105円。
少し本格的なミステリかな。買おうかどうか悩んでいたら、本を開けたトビラの前に白い紙で張り紙がある。

「書き下ろしの長篇『六十年目の密使』を一冊届けさせていただきます。お忙しいところ御迷惑なのは万々承知の上のことでありますが、どうか拙いところはお見逃しの上、最後まで御読了下されば、身にあまる光栄であります。一九八一年十一月 胡桃沢耕史」と手描き風の印刷文である。

そして自筆(?)肉筆で「花田紀凱」様と。

この本、後に廣済堂文庫に入ったようであるが、粗筋は…。

零下三十度のモスクワの街頭で一人の男が爆死した。六十年前、その男・高村平介は独りソビエトへ留学した身だった。厳しい現実と理想の狭間で苦悶した平介は、体制のスパイへと転向し、持ち前の機転をきかせて次々と功績を上げる。平介の活躍の陰には彼を慕う政府高官の妻ニーナがいた。ある日平介に、極寒のシベリアを廻り日本へ帰還せよとの緊急指令が下る。危険を顧みず彼を追ったニーナとの過酷な決死行が始まる‥。

なかなか面白そうではないか。イヤーン・フランミンゴ(胡桃沢氏こと清水正二郎氏名儀訳)の『スイートなキスの後で』 (浪速書房・ケイブンシャ文庫)など、ピンク07号が活躍するコミカル・スパイ小説よりは、シリアスな感じであろうか。


この前、古沢和宏氏の『痕跡本のすすめ』 (太田出版)を紹介したことがある。古本などに残されている「痕跡」について論じた本である。こういう献呈署名なども「痕跡」の一種といえようか。

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