古本虫がさまよう あと2年以内に9条改正は可能か?
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あと2年以内に9条改正は可能か?










櫻井よしこ氏の『日本の決断』 (新潮社)を読んだ。週刊新潮に連載されたエッセイをまとめたもの。野田内閣から安倍内閣にかけての日本の政治外交防衛などについて鋭い分析をしている。原発維持推進的な考え以外は、おおむね同感。

著者はジャーナリストであると同様に国家基本問題研究所の理事長をやっておられる。大阪の橋下市長の「維新の会」もいささか失速気味。かくなる上は、櫻井氏が「日本のサッチャー」となって、国家基本問題党(国基党)を結成し、選挙に出るしかないのでは? 副理事長、評議員以下優秀なメンバーが揃っておられるから、比例区を中心に立候補すれば、衆議院でも参議院でも10名以上は軽く当選する(だろう)。

それはともかくとして、櫻井氏は週刊新潮の連載エッセイを英文にしてその都度「発信」しているとのこと。そういう努力が国際世論を健全な方向に導くことであろう。

櫻井氏は戦後生まれ(1945年10月生まれ)とのこと。まもなく(2年後)訪れる「古希のお祝い」の頃までに、憲法9条が少なくともまともな方向に改正されていることを希望したいものだ。そうなれば、古希のお祝いと改憲成立のお祝いが同時に挙行できる可能性があるのではと、ふと思った。

ところで、8・15の朝、NHKラジオの深夜便で、イラク戦争の時にいろいろと物議をかもした日本人女性だったか、誰かが「平和憲法」を擁護し、いろんな国の人が高く評価しているから大事にしなくてはと考えていると話しているのを、「寝ぼけ眼」ならぬ「寝ぼけ耳」で聞いた。

一瞬なので、そのほかの発言を聞き逃したり正確に聞けていなかったかもしれないが、少なくとも、中国や北朝鮮の人たちが、「平和憲法」のような憲法を持とうとしているといった話はなかったようである。

中東の人たちがいくら評価してくれてもねぇ…。

国際紛争を解決するための手段として軍隊を使わないというのは「日本国憲法」以外にも幾らでもあるのが今の時代(参照・西修氏『憲法改正の論点』文春新書)。

問題は国の交戦権は認めないとか、そんな非常識な文言を改正するだけだ。「国家主権の制限」を強制するかのような9条はやはりおかしい。

櫻井よしこ氏がお嫌いなような小林節氏と、伊藤真氏の対談本『自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!』 (合同出版)を読んだ。
伊藤氏は基本的に改憲反対・不要論者で小林氏は9条改憲容認論者。水と油の関係のようであるが、改憲論者を敵視してきた護憲派の中にあっては、「対論・対談」を拒まなかった伊藤氏に若干(?)「影響」も受けたようで、改憲論が微妙に「修正」され、「護憲的改憲論」という立場により相応しくなったようである。

改憲論は「護憲的改憲論」であるべきというのは当然のこと。むしろ「護憲論」の中には「反憲法的護憲論」もあった。座して死を待つべきだか、ソ連は平和勢力だから安心と言わんばかりの発想で、自衛隊否定、日米安保否定を繰り返す向きもあった。
条約を尊重する規定も憲法にあるのにそれは無視。天皇制度をなくすためにも改憲を主張すべきなのに封印。

「憲法を守れ」というスローガンを密かに「憲法9条を守れ」に変更していく…。

本書では、いろいろと議論もされている。小林氏の主張は前に紹介した『白熱講義! 日本国憲法改正』 (ベスト新書)とほぼ同じ。伊藤氏の主張はあまり読んだことはなかったが…。
家族愛などを憲法に書き込むことに関して、両者は批判的。まぁ、プライバシーの問題にもなるし、民法で離婚も認められているのだから…。

ちょっと笑ったのが、国家緊急件事態に於ける例外的な人権制限条項を憲法に入れるべきかどうかという点での両者の論争。
小林氏はそうした規定が必要だという立場。復旧作業の中で、道を塞いでいる車など個々人の財産などを一方的に処理処分する必要もあるからと。
しかし、伊藤氏は、そうした処分は「災害対策基本法」などで、自治体権限でやれると指摘し、「行政の現場の人間が知らなかった」だけだと反論。すると小林氏も「ほんと? 私も知らなかった(笑)」と答えている。

さらに伊藤氏が「総理大臣が命令を出してすみやかな復旧をはかるというのは、今ある法律でほとんど可能だったんです。東日本大震災のケースについて言えばね」と。
小林「では、当時の総理大臣が、知識か決断力がなかったということですか?」
伊藤「周りのブレーンですね」
小林「あの程度のことは現行法で対応できたということか。そういう意味では、戦争についてもすでに有事法制がある」…と。

佐々淳行氏が『彼らが日本を滅ぼす』や『ほんとに彼らが日本を滅ぼす』 (幻冬舎)でも伊藤氏と同じような視点で、現行法規をもっと有効に大胆に活用適用すれば、東日本大震災でも、首相や政府がリーダーシップをもって機動的に対応できたはずだと力説していたが、 そのあたりは伊藤氏の指摘ももっともなところがあるといえよう。

ともあれ、空想的軍国主義者と空想的平和主義者以外の人々による「護憲的改憲論」を十分吟味することが大事。
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