古本虫がさまよう 東西古本市・古本屋ツアーで知った、「古本虫」の天敵は「古女房」なり!
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東西古本市・古本屋ツアーで知った、「古本虫」の天敵は「古女房」なり!






先週後半(8・2~8・4)の間に、平日ならば休暇をとってでも、「青春18切符」を使って名古屋鶴舞に行こうと考えていた。各停だと正午すぎに鶴舞に着く。

鶴舞駅の近くにある名古屋古書会館の古本市を十数年ぶりに見て、ついでに一年ぶりに鶴舞の古本屋数軒を覗き、そのまま三ノ宮方面へ。

しかし、三ノ宮では週末花火大会か何かがあるみたいで、ホテルが満杯なので西明石まで足を伸ばしそこで一泊。これだけで電車賃が10000円相当。

翌日、西明石から岡山倉敷に出かけ、蟲文庫や万歩書店倉敷店などを覗き(岡山本店は以前寄ったことがあるので今回は見送り)、三ノ宮に戻り、さんちかホールの古本市を見て、大阪に戻り「阪急古書のまち」を見て、夜、京都からさすがに新幹線で帰京するというプランを考えていた。

西明石から倉敷に行き、京都に戻るだけでも数千円。二日分の青春18切符代金(4600円)で、3~4倍利用できるかなと。

しかし、急に所要が出来て、一泊は無理ということで一日しか時間が取れなくなり、ええいと思って、新幹線で大阪まで出かけ、ついでに三ノ宮まで出かけ、今まで行ったことのない、さんちかホールの古本市を見ることにした。

午前十時前に三ノ宮に到着。早速古本市を。まずまずの広さで神保町の古書会館ぐらいの広さはありそう。BGMも歌詞のないメロディ。すぐそばに大型新刊書店があったが。

5000円以上購入だとカードも使えるとのこと。古書、古本まずまずの質。一見の価値あり。

武内賢一氏の『荒海の声をきけ わが海上職場闘争記録』 『缶前からの叫び 戦後混乱期における船内の記録』 (海流社)、住田正一氏の『海運盛衰記』 (創元社)、『波濤を越えて 佐藤國吉回想録』 (アドメディア)、クライド・エジャートン・レイシーの『ある新婚夫婦の物語』 (大阪教育図書)、大村隆弘氏の『海上保安官』 (平和の海協会)、川崎景章氏の『折戸日記 高等商船学校生徒の記録』 (非売品)、今井武氏の『ヘイカチ想い出の記』 (海文堂)、岡村恒四郎氏の『香港海軍工作部』 (非売品)、黒田三郎氏の『赤裸々に語る 詩人の半生』 (新日本出版社)、村上行示氏の『海上労働運動夜話』 (成山堂書店)などを購入。

村上氏の本は、海上労働運動の民主的労働運動のリーダーたちの評伝本。その中に和田春生氏が出ている。和田氏はかつてこう語ったとのこと。

「砂川紛争で重大なことは、国民はみずから関知せず、気にいらなければ、政府が外国と結んだ条約や協定の外に立つことができる、という考え方だ。これでは国家として存在する体をなさぬことになるのではないか。話し合いを主張しながら、折衝協議の根本定義を否定し、しかもみずから属する国の約束を頭から否認してかかり、物理的な力を用いてその意図を達しようとするところに、砂川事件の歪められた本質とと悲劇的な要素がある。総評の動員に至っては、正気の沙汰ではない。あの程度の動員で警察隊に立向い、政府の行政執行を阻止できる、と信じていたのなら低能である」

和田氏がいま生きていたら、沖縄の一部の人々による反米闘争をどう評価したことか?

ともあれ、さんちかホール会場に「兵庫の古本屋 平成25年版」なるパンフがあった。無料のようなので入手。

あとで広げてみたが…。店名がズラズラと並んでいるだけで「地図」はなし。数年前、神戸の古本屋を散策していた時、簡単な地図が出ているパンフというのかチラシみたいなのがあった。当然タダだと思ったら、100円だったか200円だったか有料なのには驚いた。

この前紹介したにわとり文庫さんが作成した西荻窪界隈の無料マップものよりは「大きい」が、お金を取ってまでの代物ではあるまい。東京からわざわざ、さんちかホールの古本市まで来る人のために、神戸三宮界隈の古本屋マップ付きのチラシを無料配布しようという気にはならないのかなぁ。残念。

そこを出て、近くのブックオフ(地下一階店)へ。ここのブックオフは8月いっぱいぐらいで閉店とのこと。半額セールをやっている日もあるようだ。宮本順伯氏の『タバコ副流煙の恐怖』 (中央公論事業出版)を購入。25円。安いが、これは名著。のちに紹介したい。

近くにある古書ロ-ドスも8月いっぱいで閉店で、半額セールをやっているので覗いた。ううむ。ここでは、買いたい本はなし。さらば。

この周辺にも何軒か古本屋がたしかあって、サンパル古書の街と称していた。その一階上にも大きな古本屋(超書店MANYO)があった。それも何年か前に消えたようだ。この古本屋は大きくて、古書もそこそこあり、見応えがあった。最後の砦であったロードスが今月いっぱいで消えるということで、ここにも立ち寄ることがなくなるとは…。残念至極。

それからテクテクと元町方面に歩く。。

「あかつき書店」「皓祥館書店」を見る。いずれも硬い専門書など多し。買いたい本はなし。そのほかアーケード街を歩いていてふと目についたのが「シラサ」という古本屋。ここはアンティークグッズも置いている小規模な古本屋だった。特に買いたいものはなし。

さらにそのほか、神戸古書倶楽部や古書波止場支店を覗くが、買いたいものはなし。ちんき堂『プレイガイドジャーナル1982年12月号』を購入。「B6判さいごのプガジャです。買わないと一生後悔しますヨ」と表紙に刷っていたので、ついつい300円で購入。ぴあのような雰囲気の雑誌。そういえば、フガジャを手にするのもこれが初めてか? ここも十年ぐらい前から訪れているが、店主戸川氏も小生同様白髪が増えた…。頑張ってください。

三ノ宮から新大阪に戻り、地下鉄御堂筋線で緑地公園駅へ。これまた二十年ぶりに天牛書店に寄ろうかと。二階建ての古本屋。静かなBGM。結構なこと。照明がちょっと暗いのがマイナス。4月末日頃だったか、天王寺の古本市出かけついでに寄った天満(天神橋店)の店もちょっと暗かった。演出なのかもしれないが…。やはり本屋の照明は明るいのが一番。

ここでは、ジャン・デュトゥールの『犬頭の男』 (出帆社)、ハーバート・ハーカーの『草原の子ら』 (早川書房)を購入。一見の価値がある古本屋さんでした。

ちなみに、今回大阪方面で乗ったJRも地下鉄御堂筋線も車内の蛍光灯は全部点灯していた。東京メトロみたいなケチな真似はしていない。なんで首都圏の電鉄会社は、ナンセンスな車内節電、ホーム節電をするのか。官僚主義というしかない。新聞も、麻生大臣のナチス云々発言を批判するのもいいが、こういう電鉄会社の官僚主義も批判すべきではないのか。

大阪神戸で買った古本は、全部宅配便で発送。身軽になって、すぐに新大阪に戻り東京へ引き返し、西武池袋百貨店でやっている古本市に出かけた(「阪急古書のまち」には寄れず)。

西武池袋では、ジョン・バクスターの『パリ 快楽都市の誘惑』 (清流出版)、佐藤利行氏の『ラーゲルをこえて  回想のシベリヤ民主運動』 (葦書房)、大岡昇平氏の『わが文学生活』 (中公文庫)、竹内春夫氏の『ゾルゲ謀略団 日本を敗戦に追い込んだソ連謀略団の全貌』  (日本教育新聞社)、市河彦太郎氏の『文化と外交』 (岡倉書房)を購入。

池袋百貨店に寄る前に八勝堂書店へ。古本屋ツアーインジャパンさんによると、二階が営業しているとのこと。学生時代、開いていた二階を見た記憶がある。それ以降、あまり開いていなかったように記憶している。今回、久しぶりに二階も覗けた。しかし、僕には歯が立たないような硬い専門書がズラリと並んでいる。眺めただけで終わった。頒価1000円もする立派な目録をいただいたが、これまた眺めるだけで終わりそう…。

一階で、ブーニンの『アルセーニエフの青春』 (河出書房新社)を購入。図書館にもある本ではあるが…。ちょっとフフフの本だし、目録ももらったので、せめてもの恩返し?

東西古本屋ツアー。新幹線を使えば、朝、さんちかホールの古本市を覗き、神戸・大阪界隈の古本屋を散策し、夕方には池袋の古本市を覗くことも可能。

車中では、品川力氏の『古書邂逅 本豪 落第横丁』 (青英舎)を読んだ。昔『古書巡礼』 (同)を読んだ覚えがあるのだが、この人、本郷で古本屋「ペリカン書房」を営んでいたとのこと。100歳を超える長寿だったが、数年前に亡くなっている。

古書などにまつわるエッセイ集。渡辺一夫が、学生時代、学校帰りにウント書物を買い込んで、いつも家人に勘づかれないようにコッソリ裏口に回り、台所の隅に重い包みを置いて、表門からはいり、しばらくたってから台所に急いだ云々といったエピソードなどが紹介されている。

似たようなことはよく僕もやっていたものだ。見つかったりしたら 、「読みもしない(古)本をまた買ってきたな、この古本虫め!」の罵声が浴びせら、スリッパが飛んできたものだ。古本虫はゴキブリなみに嫌われていた? 古本・古本虫の天敵は古女房! 女房さえいなければ、そのベッドの下にも上にも本が置けるのに、邪魔…と思った人はいないだろうか?

そのほか、品川氏は、よほど大量の書物をカバンにでも入れていない限り、地下鉄でもエスカレーターを使わず階段を昇り降りしていたそうな。運動にもなり足腰の訓練にもなったとのこと。どこの古書展にもよく出かけていたそうで、高円寺の古書展に行く時には朝早く目が覚め、ついでに都丸書店にも寄っていくとのこと。そのほか知人の家なども近くにあったりしたそうな。

ううむ、似たようなことをしているなぁ。しかし、そういえば都丸の向いの球陽書房(本店)は近年いつも閉まっている。支店も消えたけど…。ロードス書房や三ノ宮の地下にあるブックオフも消えていこうとしている…。ペリカン書房も今はないのだろうか? 一句浮かんだ?

いつまでも あるとおもうな 古本屋
いつまでも いるみたいだな 古女房
古本と 古女房 どっちが重い 

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