古本虫がさまよう 「女007」ことマギー・ホープの日本版と空母「マッカーサー」が日本を救う?
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「女007」ことマギー・ホープの日本版と空母「マッカーサー」が日本を救う?





スーザン・イーリア・マクニールの『チャーチル閣下の秘書』 (創元推理文庫)はいやはや面白かった。
文庫で本体価格1100円もするが、42字×18行の470頁少々ある分量。内容は無論、活字ギッシリ単行本なみ(文字も9ポではなく8・5ポか? 車内蛍光灯を省くサービス低下の東京メトロの車内で読むのには少し苦労したが?)。
ただ、カバーイラストが、最近流行のライトノベルみたいで、これじゃ、僕みたいな中年読者が「本格的スパイ小説」だと気づかないのではないか? 流行って嫌だな?

ともあれ、出版社の宣伝文句は「空襲が迫るロンドン。この街で1年余りを過ごしたアメリカ育ちのわたしに、チャーチル首相の秘書としてタイピストにならないかという話が舞い込んでくる。自らの能力に見合った職ではないことに苛立ちを感じながらも、わたしはその申し出を受け入れた。首相官邸をめぐるいくつもの謀略が待ち構えていることなど知るはずもなく。才気煥発なマギーの活躍を描く、魅力のシリーズ開幕編」となっている。

アメリカの参戦はまだなされておらず、ドイツがフランスを占領し、ロンドン空襲が始まった頃のお話。
前記解説文のように、アメリカ人でありながら、祖母が英国に残した「家」を売却するために、遺産相続人として訪英。しばし滞在することになったが、チャーチルの口述女性担当者が殺害され…といったところから始まる。

マギーの「父」の謎、暗号解読、女スパイ、レーダー、美人局、同性愛、MI5、スリッパー、アイルランド独立運動、シェアハウス…など、第二次世界大戦の渦中にある英国ロンドンに於けるインテリジェンス状況がよく描写されている。もちろん、「小説」であるが、チャーチルの態度なども、何となくホンモノを感じさせる。

先日紹介したポール・ジョンソンの『チャーチル 不屈のリーダーシップ』 (日経BP社) ではないが、彼の「不屈感」があちこちに出てきた。

マギーも数カ国語が話せ、親譲りの理系の数学的思考力旺盛なアメリカの大学に通う女性という設定。
にもかかわらず、やらされている仕事は、当時の女性の典型的な仕事であるタイプ打ち。最初はチャーチルの口述を聞き違えてミススペルをして怒られたりもするが、暗殺未遂を…。

シリーズとして続くようなので次回作が楽しみである(すでに二作刊行されているそうな)。

訳者が紹介しているチャーチルの本当の秘書官(男)だったジョン・コルヴィルの『ダウニング街日記 上下』 (平凡社)も以前、拾い読みした記憶があるが、半ば積んどく状態。このジョンをもじったような名前の秘書官も本書(小説)に登場している。

またキース・ジェフリーの『MI6秘録 イギリス秘密情報部 1909-1949 上下』 (筑摩書房)もある。これはノンフィクションだが、小説は姉妹組織のMI5が主役として登場。

英国の戦争博物館には出かけたことがあるが、本書(小説)によれば、チャーチル博物館が最近できて、その中に内閣戦時執務室が再現されているそうな。ううむ、見てみたい。
戦争博物館は何度か出かけ、その中にある空襲下のロンドンの町並みのようなところを見学した。防空壕も再現され、そこに座ると、ラジオから警報などが流れ、最後にイスがガタッと揺れたりしたものだった(と思う。もう10年ぐらい前の話)。

英国はやはりいいね。日米同盟に英国も加えて、日英米三カ国同盟を結成したいもの。スペインも加えて四カ国同盟もいいかもしれない。

ナチスの脅威に対抗して熱弁をふるったチャーチルを当初バカにしていた状況が小説でも再現されているが、今日の中共の脅威(美人局や軍拡、周辺「諸国」への侵出、植民地支配の強化など)に対して、やはり警鐘をならすことは大事。しかし、日本のチェンバレンのような宥和派、中国迎合派の元・政治家が日本国内にはウヨウヨしている。小説にも親独派だった英国駐在のケネディ大使が出てくるが、孫娘の駐日大使はさて、親中派かどうか心配?

米国防費の削減で空母が減るなら、太平洋地域限定空母を、日米が協力して造り共同運営するようにすればいい。空母名は「マッカーサー」がいいかも?
そういう空母があれば「核の傘」の保障にもなる。そのスイッチは日米共有体制にしたらいい。集団的自衛権容認に次ぐ緊急テーマであろう。
空母の建設費など、無利息無記名国防債でも募集すればいい。尖閣買い取りに集まった資金も活用すればいい? そんな国債なら、僕も十万円ぐらいだそう?

また、中国のスパイ活動に対抗するためにも自由世界諸国が制定している程度のスパイ防止法は必要だろうし、マギーのようなインテリジェンスのできる女諜報員も必要。悲惨な戦争体験を忘れるなというなら、ゾルゲにしてやられた過去や頼りになる同盟国なしの軍事同盟や軍事戦略の失敗なども考慮し、インテリジェンス強化なども含めて総合的に判断すべきだろう。空想的軍国主義による失敗を空想的平和主義路線でまた同じ路を歩まないためにも。

ともあれ、チャーチルが後で嘆いたように「無益の戦争」をしないためにも、平時においても、ある程度の軍備が必要なことは言うまでもない。長年、それを怠ったがために、ナチスドイツを甘やかし、結果としてより多くの被害を受けたということで第二次世界大戦を見直す必要はあろう。

ナチスの脅し透かしの「あの手口」を一番研究して見習っているのは麻生氏ではなく中共のほうではないか。



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