古本虫がさまよう アワビと海女と平成の「御潜神事」
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アワビと海女と平成の「御潜神事」


大崎映晋氏の『海女のいる風景 昭和の美しい海の女たち』 (自由国民社)を読んだ。
著者は1920年生まれ。水中撮影家ということで、昭和30年ごろから全国津々浦々の海女村を訪れ、海女の日常を撮影。とりわけ水中での写真など、ご自身も潜っていただろうから、ご苦労も忍ばれる?
こういう「ヌード」を見ても情欲が浮かばないのは、海女の神聖なる職業への畏怖からか? それとも…。ううむ。

たまたま、この本を読み終えたあとで、三重の鳥羽で100人近い海女が海に潜ってアワビを取る「御潜神事」が再現されたとの報道があった(6・29テレビのニュースなど)。ただ海女といってもこちらは「白装束」 。 「ヌード」ではない。

以前、 『岩瀬禎之写真集〔新装改訂版〕海女の群像 千葉・岩和田 1931-1964』 (彩流社)を紹介したことがある。以下一部割愛・補筆しつつ再録するが、海女に関する本をよく見かけるこのごろである。


『岩瀬禎之写真集〔新装改訂版〕海女の群像 千葉・岩和田 1931-1964』 (彩流社)の続編である『岩瀬禎之写真集〔海女の群像・続編〕千葉・岩和田 1931-1964』 (彩流社)を読んだ(見た)。両書とも、千葉の海女の生態を撮影したもの。海女故にほとんどが上半身裸である。ある意味でヌード写真集(モノクロ)でもあるのだが、勿論、卑猥な感じはないというか、そもそも色気のある女性たちではなく、逞しき海女たち故に、なんともいえない迫力がある。

本書『岩瀬禎之写真集〔海女の群像・続編〕千葉・岩和田 1931-1964』 (彩流社)の 解説によると、「海女」ならぬ男の「海士」もところによってはあるとのことだが、男は大概、漁に出た方が稼ぎがいいのでそうすることが多かったという。当然だろう。しかしフェミニストによって「看護婦」が「看護師」に統一されたように、「海女」が差別語?として廃止され、海士や海師になると困る? いや困らない? どうでもいい?

でも、「海女」は日活ロマンポルノでもかつては「看護婦」や「スチュワーデス」や「女教師」と並んで重要な「職業」であったそうな。

ともあれ、女性は海女になり、あわびなどを取ることによって、そこそこの稼ぎにもなったそうな。昭和50年代初期のころ、一人の海女で一日100キロ以上のあわびを収穫すると、一日で20万~30万の稼ぎになったという。その価格、今日でも新卒サラリーマンの初任給(一カ月)に相当するから驚きだ。いわんや昭和50年代初期ともなると、サラリーマンの2~3カ月分の収入。止められないはずだ? 。同じ「水」商売でも、ホステスやソープ嬢なんかより、はるかに実入りもよく、健康的?

勿論漁業許可時期などもあり、海が荒れる時などもあるから、毎日20万というわけにはいかない。あわびはともかく海藻の類だと収入も減る。「水」商売同様、若い体力があるうちが稼ぎ時だろうが…。また、高度経済成長とともに、さまざまな理由で海女の仕事も需要が減少していく…。そんな盛衰も知ることのできる一冊であった。

『岩瀬禎之写真集〔新装改訂版〕海女の群像 千葉・岩和田 1931-1964』 (彩流社)の108頁に浜辺に集まっている海女たちの写真があるが、ここに「済州島で慰安婦狩りをして集められた朝鮮人女性たち」と付けられたら、それはそれで通用しかねない。写真とは怖いものである。

なぜ、こんな写真集を手にしたか…。

というのは、2012年10月18日付(17日発行)の夕刊フジで「青春をたぎらせた名作ポルノ」、「くいこみ海女 乱れ貝」が紹介されていたからである。といってもこの日活映画は見ていないが、現在のAVでは完全に廃れてしまったジャンルが「海女モノ」とのこと。

当時はこれが連作として作られていて「くいこみ海女」は海女シリーズ8作目だったとのこと。新人女優渡辺良子主演(知らない?)で、風間舞子なども助演していたそうな。「漁村の網小屋で、恋人である網元の若旦那との濡れ場」などがあったそうな。コミカルなせりふや名器勝負(締まり比べ)などもあったそうな。見てみたい? いや結構だが…。ビビる大木氏があちこちで、これは傑作だと紹介している(DVDが最近発売もされているとのこと)。

こういう写真集も、中年男が見れば、ある種の「芸術作品」として鑑賞することも可能だが、一昔前の中学生・高校生が手にしたら、それはそれで、これでもないよりはマシ?という写真集として重宝したかもしれない。

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