古本虫がさまよう 世界禁煙デーに考える タバコを吸って歯を汚くして、歯石取りに励む喫煙者は時間と金の無駄遣い?
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5月31日は世界禁煙デーとのこと。5・30の産経に「旗振り役厚労省徹底せず」との記事が出ていた。

それによると、官公庁施設に対して全面禁煙を求める通達を出している厚労省が、実は省内の二階のオープンデッキでの喫煙を許可しており、その日だけ地下一階のたばこ自動販売機を撤去するというが、これだけでは全面禁煙の旗振り役としては失格…ということらしい。

だがそうであろうか。たしかに記事中の「オープンデッキ」というのは気になる。それが青空喫煙所であり、近くを非喫煙者が行き来するとしたら問題ではあるが、完全に悪臭が漏れない喫煙ルームを厚労省や病院内に設置することは必ずしも「悪」とは限らないからだ。

というのも…。

この前、古本屋で買った川野正七氏の『恐るべきタバコ 病院長のショッキングレポート』 (文泉)を読んだ。昭和57年の刊行。著者は北九州市立八幡病院長。先駆的な著作といえようか。スモーカーだった兄や姪が若くして死去。原因はタバコにありということで、さまざまなデータを駆使してタバコ公害を告発している。

「アスベスト工場に働く人に肺ガンが多く発生することが問題となり、職業病と見なされるにいたったが」「タバコを喫まない人は、アスベスト工場で働いても他の職場の非喫煙者と変わらない低い肺ガン発生率である」とのこと。


ともあれ、当時は飛行機の中にも若干禁煙席があるかないかの程度。新幹線も端っこの一号車が禁煙になった程度(先頭車両は万が一の脱線や衝突の際に事故に遭遇する確率が高いから、せめてそこだけ喫煙車にしてあげれば天の配剤なのにと当時思ったもの。なんで禁煙席に座るために端っこのホームまで歩かされるのだと憤慨したことを覚えている。そのあと、指定席車両にも禁煙車が増えてきたが、デッキで吸わせ放題だったので、ドアがあくたびにその悪臭が「禁煙」の車内に流れ込んできたもの。何度車掌に抗議したことか。本当に当時のJRは愚鈍系だったというしかない。「禁煙」の意味を理解していなかった。いまでもJR東海は正しくは理解していないのではないか?)。

そのころに比べれば少しは進歩した? いやいや、立ちどまって吸えばいいんだという日本たばこの陰謀宣伝によって、歩行者は相変わらず悪臭の中を歩かされている。道端にも相変わらず吸殻が散乱しているし、溝の穴の中にピンポイント捨てをする輩が増え、火災の恐れも増えている。

日本たばこなどが勝手に道端に設置している灰皿。また焼肉の網のような簡便性の灰皿が公道などの樹木の中に設置されているのをよく見かける。この火の始末は誰がやっているのか知らないが、これって風や倒れたりしたりして樹木などと接して万が一にも火災が発生する可能性はないのか?
自動車道を自転車で走っていると、そんなところでタバコを吸っているのが、道向けてポイ捨てするのに遭遇しかけたこともあった。灰皿部分が満杯になっていたからであろうか? 危ない! 

地下鉄の空気孔にピンポイント捨てをしてボヤが発生した事例もある(都営三田線)。どちらにせよ、青空喫煙は百害あって一利なしではないか。

日本たばこなどによる公道での青空喫煙助長でしかない灰皿の設置により、万が一の火災が発生した時には、その設置を容認したであろう区役所や日本たばこなどを相手に損害賠償を請求すべきであろう。

ところで冒頭の厚労省内の喫煙云々に話しを戻すが、この本の中に1978年に「嫌煙権確立をめざす人々の会」発足(渡辺文学氏司会)にあたって採択されたアピールが載っている。

「病院、保健所なと、住民の健康を守るべきすべての施設を禁煙にするか喫煙場所を限定する」「国鉄および私鉄各駅の構内とすべての車両を禁煙にするか喫煙場所を限定する」「すべての学校、教育施設を禁煙にするか喫煙場所を限定する」「逃げ出すことの出来ない職場、住民の税金で運営されている公共施設は禁煙にするか喫煙場所を限定する」…となっている。

いずれにも「喫煙場所を限定する」との一言がある。といっても、勿論これは青空喫煙所ではダメであり、完全密閉型の汚染者自己負担の原則によって作られ維持される喫煙ルームでなくてはいけない。そういう限定条件をさらにつけるとしても、喫煙場所を設定することは間違ってはいない。また、税金で運営するかいなか以前に、人が半径百メートルぐらいにいるところでの喫煙は×であろう。

この前も渋谷のヒカリエの先にある高層ビルに寄ったらタバコの悪臭がする。ふと見るとガラス張りの喫煙ルームがある。そこから漏れているようである。しかしガラス張りだし、出入り口はすみっこにあるようだし、そんなに漏れるかな?と思ってよく見たら、なんとその喫煙ルーム、ルームのように見えるのだが、前半分はオープンなのだ。つまり、ベランダ的空間を区切って喫煙「半」ルームにしているようで、後ろ側はガラスで区切っているが、前側は空向けて悪臭が拡散していく構造なのだ。従って風向きの関係で、前側に拡散する悪臭が、風になびかれて後ろにも漂ってきているわけだ。やるなら完全な「ルーム」にすべきなのに、「青空」に拡散すればいいやという発想なのだ。これでは「建屋のない原発」。遅れているというしかない。

以前サンケイビル内の喫煙ルームも、天井が開いてるし、半分は仕切っている空間内のさらにその中に設置されている「小屋」みたいな中で吸うように指導していても、それを守らず小屋の外でプカプカやっている輩が多々いる事実を指摘したことがある。どちらも欠陥喫煙ルームというしかない。羽田空港には最近あまり寄らないが、あそこにある喫煙ルームが辛うじて及第点であろうか。
さらに、入口は完全二重ドアにして、室内の排煙も完全にして喫煙者の服に染みつく悪臭を減らし、場合によっては臭い消しの液状風シャワーも設置すればなおいいかもしれないが(そのコストはたばこ税から全額出すこと!)。
厚労省の喫煙所がそのレベルでないことは問題だが、設置すること自体は悪ではなかろう。それにしても喫煙者ゼロには出来ないのだから、せめてマナーを守る喫煙者の育成に役立つように、タバコ税の一部を有効に活用すればいいのに、吸わせないのがベストという発想で「禁煙」を言い募るのは変。

引き続き、沼部幸博氏の『禁煙あなたのお口と全身の健康』 (クインデッセンス出版株式会社)を読んだ。

著者は日本歯科大学の先生。喫煙は体や歯の健康に悪いという立場からの本。体全体への悪影響に関してはいろいろと異論もあるだろうが、「歯」に関していえば、吸う人と吸わない人との間には違いが出るのは想像の範囲内であろう。
タバコによって汚れた歯のカラー写真も豊富にある。喫煙しても、その分歯石取りなどに精出す女性もいるかもしれないが、ご苦労さまというか、時間と金の無駄遣いというしかないだろう。

もちろん喫煙者であっても、歯磨きを励行する人と、タバコ嫌いでも甘いものが大好きで歯磨きをきちんとしない人と比較すれば、また違う結果も出ようが、確率的にいえば、喫煙者の「歯」は汚くなりがちであろう。

また、タバコ税をこんなに払っているんだと自惚れる喫煙者もいるが、本書でも指摘しているように、ある年度では、たばこ諸税が年間2・2兆円あっても、喫煙者の医療費1・2兆円、受動喫煙者の医療費146億円、火災による損失2200億円、逸失される労働力の損失5・8兆円といったデータもあるそうな。
その適合性はともかくとして、この前もどっかの高校の寄宿舎かなにかが火災炎上したことがあった。山の上ホテルにしても、この学校にしても、従業員や生徒の「タバコの火の不始末」が原因のようである。やれやれである。ロシアの船からも火災がこの前発生したが、さてこれは?

タバコ飲みが認知症になったらどうなるのか? 老人ホームや病院など、そういう人が増えたらどうなるのか?

アクセルとブレーキの違いも分からないような老人ドライバーによる自動車事故が増えてきて免許の返上を求める向きもあるようだが、一定年齢を超えたら自発的に「禁煙」に転じることも必要になってくるだろうか。

日本たばこはそういうことも考えて、長期的な視点から、タバコの及ぼすあらゆる害を減らすように努力をしていくべきだろう。「火」と「悪臭」の出ないタバコの開発とか、もっと真剣にやるといいのに。
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