古本虫がさまよう ケネス・ウォルツが死んだ!
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今晩は全席禁煙だと思っていた某店で家人と食事をしようかと思ったら、少し前に経営者が変わっていたみたいで、全席喫煙可能になっていた。
えぇ? 驚き桃の木山椒の木。

こりゃ、ダメだと思ったら、個室が空いていますからそちらでいかがですかと。あぁ、それならと思ったら、その個室、天井が少し空いていて、完全個室ではない。
ううむ。これでは、向かいの席でタバコを吸う客がいたら、その天井開きの空間を伝わって個室内に悪臭が漂うではないかと。

結局その店で食事をするのはやめた。そこはホテル内のレストランだったので、あんたとこは全室禁煙をうたい文句にしていて、そのレストランも以前は全席禁煙だったし、廊下の隅に青空喫煙所ではなく「喫煙ルーム」も用意しているのに、なぜ、全席喫煙可能になったんだと抗議。

すると、なんでも、そのレストランはホテル直営のレストランではなくテナントのひとつでしかないとのこと。それにしても、健康増進法を無視する経営者の飲食店を入れるとはケシカランと抗議。
小雨の中、少し歩いて全席禁煙の別の中華料理屋に移動して事なきを得たが、やれやれ油断もスキもあったものではない?

それはともかくとして、帰宅してデヴィッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』「スターマン」などをガンガン鳴らしていたら、別の家人が帰宅して、「ケネス・ウォルツが死んだみたいだね」という。

ええ? これまた驚き桃の木山椒の木ではないか。「えっ、ほんまかいな?」とあわててネットを見る。日本の新聞の訃報欄に出たのを見落としていたのか? だが、記事ではちょっと見当たらない。ある学者が死んだと指摘していたのと、ウィキペディアが早くもウォルツの項で、1924年6月8日生まれ2013年5月13日死亡としていたのが目に止まった。90歳寸前だったのか。長生きをしていたんだなと。

ウィキペディアによれば、彼はこういう学者だった。

ケネス・ニール・ウォルツ(Kenneth Neal Waltz, 1924年6月8日 - 2013年5月13日)は、アメリカ合衆国の国際政治学者。カリフォルニア大学バークレー校名誉教授。
オベリン大学卒業、太平洋戦争・朝鮮戦争への従軍などを経て、1957年コロンビア大学大学院で博士号を取得。スワースモア大学、ブランダイス大学などを経て、カリフォルニア大学バークレー校で長く教鞭をとった。1987年から1988年までアメリカ政治学会会長を務めた。また、コペンハーゲン大学や南開大学、オベリン大学、アベリストウィス大学から名誉博士号を授与されている。
博士論文を基にした Man, the State and War で、戦争の原因を個人・国家体制・国際システムの視点から分析した。主著 Theory of International Politics は、システム論と称するモートン・カプランやリチャード・ローズクランスの研究を還元主義と批判し、システムレベルからの国際政治理論の構築を提唱した。その立場は新現実主義あるいは構造的現実主義(neorealism/structural realism)といわれる。1980年代の論争は、ウォルツの理論をめぐるものであり、(「モーゲンソーとの対話」という大畠英樹の表現に因めば)「ウォルツとの対話」であったといえるかもしれない。
彼の立場は、国際政治の説明として最も重要な要因は、各国家の内部的なものではなく、国家相互がどういう関係にあるかというシステムだ、というものである。国際政治では淘汰が働いているので、国家がもし生き残りのために最適ではない戦略を採用した場合には、その国家が存続できなくなるという形でふるいがかかるので、各国家の内部的要因は無視していいというスタンスをとっている。
核兵器 [編集]
また、彼は核兵器に関する議論でも有名である。彼の論文“The Spread of Nuclear Weapons: More May Better,”では、核保有国が十数カ国になった方が世界はより安定するという主張を展開し、激しい議論となった。この議論をまとめたThe Spread of Nuclear Weapons: A Debateは、欧米では核問題を論ずる際の必読文献となっている。



『人間・戦争・国家――国際政治の3つのイメージ』 (勁草書房、2013年)という本が出ているとのことだが未見。
『国際政治の理論』 (勁草書房, 2010年)は積んどく中。


彼の名前を知ったのは1994年4月号の「諸君!」に掲載された「日本は核武装する」ごろからであっただろうか。彼はその論文でこう指摘していた。

「国際社会という『自助』のシステムにあっては、大国の有する能力のほんの一部でも欠いていると、やはり他国に依存せざるを得ず、それを備えた国に対して『脆弱性』を持ったままなのです。核による脅迫などという考えは見当違いだと言う人もいるかもしれませんが、日本やドイツが将来、そのような恐怖に取りつかれることがないとどうしていえるでしょう」

「中国の軍事予算が1988年から1993年の間に二倍近くなったことで、日本は不安を覚えている。近代化が進む三百万人の中国の陸軍、そして本土から海外へ覇権の影を伸ばす海軍と空軍の増強が、近隣諸国すべてに不安を感じさせ、主権や領土をめぐる係争事項を抱えた地域に不安定感を与えている」

「日露間には千島列島をめぐる係争事項があり、日中間には尖閣諸島をめぐる係争事項がある」

「何とか効果的な政府と一定の経済的自由を維持していけば、十年以内にこの国(中国)もまた大国の列に加わることになるでしょう。三百万の陸軍を近代化し、船舶と航空機を海外から買い付け、さらにそれらを国内で建造することができれば、中国は急ピッチで周辺国に対する軍事的な影響力を持つようになるはずです」

「日本が中国の増大する力に対応しなければ、中国は地域を支配し、さらには地域を超えた影響力を持つことになるでしょう」

「インド、パキスタン、そしておそらく北朝鮮や中国などはすべて、自国の死活的利益を他国に脅かされないための抑止力として核戦力を巧みに使っています。日本もまた、こうした例にならい、さらに海外権益を守るための通常戦力をも増強するよう一層圧力を受けることになるでしょう」

「一国の指導者たちが核兵器の意味するところをよく理解するなら、それが存在することによって合理的な経費で安定した平和を享受できることが分かるでしょう」



この論文が訳出されてから20年弱。3・11もあり、原発&核武装は「ヤバイ」と思う国民が増えたことを考えると、ウォルツのこうした分析は的確であったのか、予言適中というべきなのか、リアリズムに非ずとなるのか…。

どちらにせよ、グッバイ・ウォルツ!


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  10/12/2014 Sun [ Edit ]
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