古本虫がさまよう 竹山道雄・関貴星と大内兵衛・寺尾五郎との知性の格差!
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平川祐弘氏(祐という字は、「示右」となるべきなのだが、その文字が打ち出せない。藤原書店のホームページのこの本の紹介欄でも「祐」になっているのは一体どういうことなのか?)の『竹山道雄と昭和の時代』 (藤原書店)は、三分の一ほど読んだところで、少し読後感を綴った。そのあと、ようやく読了。

500頁を超える大著なので、電車の中では手にしては読みにくく、家の中でも、いろいろと雑多な用事があり、一気呵成に読みすすめることができなかったが、感銘をもって一読。

竹山道雄氏は偉かったの一言につきる。もっとも、彼が依拠した雑誌「自由」に関しては、CIAやフォード財団から金が出ていたのではないかといったことを指摘する人もいるようだ。竹山氏の海外旅行の費用もそうした紐付きであったではないかという向きも今後出てくるかもしれない。

ただ、そんなことを言い出したら、ソ連や中共が招待外交をやって、進歩的知識人を招来したこともあった。私費であれ公費であれ、自由に海外渡航ができなかった敗戦国日本から海外に出かけ、自分の目で他国の文化に触れ、政治的状況を観察し、是々非々の姿勢でイデオロギーにとらわれることなく、見聞記を書いたのが竹山氏の一連の著作の魅力ではないか。フルブライトで留学しても、反米になって北朝鮮をヨイショした知識人だっている。人それぞれである。遠慮せずに物申すことができるかどうか。

本書によると、ドイツ大使館でパリ陥落、ユダヤ人連行などの宣伝ニュース映画を竹山氏は見たことがあったそうな。その時、いやなことをするなと聞こえる声で場内でつぶやいたそうな。

中共相手に、そういうことを言う政財界人は少ない。知識人でもどんなものか。外交などでは相手が嫌がることを言ったりすることも大事なのに、そういうことをすると、反共のタカ派だの危険な思想家だの不健全なナショナリズムだとか言う人もいるようだ。しかし、いまの中共がやっていることは、かつての日本の軍部以上の蛮行ではないのか。他国の領土を掠め取ろうとしたり、異民族を植民地支配したり…。ソ連とてバルト三国やウクライナなどを手放した(北方領土はまだだが)。

そんな国に対して「いやなことをする国だな」と思って何が悪いのだろう。

それはともかく、竹山氏の『剣と十字架』 (文藝春秋新社)と、大内兵衛氏の『社会主義はどういう現実か ソ連・中国旅日記』 (岩波新書)とを改めて読み比べてみたいもの。
刊行時期が若干異なるとはいえ、共産圏観察録として「月とスッポン」というしかない。

寺尾五郎の北朝鮮ヨイショ本(『三十八度線の北』新日本出版社)と関貴星の北批判本(『楽園の夢破れて』全貌社)との違いにも似ている。

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