古本虫がさまよう ホンマやで! 年に一回しかない4月1日の「特別記念日」に、仙台の古本屋で『異端の鳥』『異境』『古寺炎上』『たんぽぽ娘』の超レア古本・4冊を総額「1192円」の超格安でゲットしたとは「夢」のような、いや「嘘」のような話である?
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今日(4月1日)は、休みをとって「青春18切符」で仙台へ。
車中、購入したばかりのスマホを使ってブログを更新。古本屋ツアーインジャパンさんも昨日(3・31)「つちうら古書倶楽部」を覗いていたことを知って、そちらに一言コメントを書き加えた。
車中では、ユージン・イェルチン(作・絵)の『スターリンの鼻が落っこちた』 (岩波書店)を読んだ。著者は1956年、レニングラード生まれ。1983年にアメリカに移住。ロシア系ユダヤ人。
絵が収録されているが、絵本というような薄い分量ではない。活字量もそこそこ。

父親が秘密警察の一員。主人公(少年)はそんな父親を理想視しており、自分自身はピオネールに入りたいと思っている。スターリンを熱愛する少年だ。
ところが、明日にはピオネールに入団することができ、その学校での儀式に父親も出席するという前日の晩、突然父親が逮捕されてしまう。
母は「病死」しており、突然一人っ子になってしまう。すると、隣室の一家にまず自分の住居が剥奪されてしまう。
翌日なんとか学校に出かけた。ここにはまだ逮捕の事実が届いていないようで…しかし、…といったスターリン圧政下の庶民の生活の一端が描かれている。1962年発表のソルジェニーツインの『イワン・デニーソヴィチの一日』 (新潮文庫)ではないが、少年を襲ったスターリン圧政の恐怖の「一日」が描かれている。子供には信じられないような密告、捏造、嫉妬…の世界だ。スターリンに本当のことを伝えたら父は釈放されるに違いない…と思い込む少年の心…。
著者はスターリン死亡後に生れているから、ここまで酷い人権蹂躙はなかったものの、ある時、KGBからスパイにならないかと「非公式」に打診もされてしまう。それを拒絶し、やがて亡命することになるが、「いまも、世界中のあちらこちらで、罪もない人々が迫害を受け、正しいと信じたことのために死に追いやられているのだ」と綴る「作者あとがき」には同感。北朝鮮、中共では同じ目に遭遇している青少年や人々がいることを忘れるべきではあるまい。日本では、こんな人権弾圧はありえない。生活保護のお金をパチンコなど遊興費に使ってもさほどの咎めを受けることもない。最近になって、ちょっと調査しようかという話も出てきたが、それが人権弾圧になるだなんて暢気なことを言っている始末だし? とはいえ、やはり千里の道も一歩から、油断大敵?
ともあれ、日本の人権状況をいろいろと気にする人が、北朝鮮や中共のもっと酷い人権状況を無視するのはいかがなものか? もちろん、万が一にも日本が北朝鮮や中共のような人権抑圧国家にならないために注意する必要はあるけど。

ところで、あれ?と思ったのが「訳者あとがき」。1954年生まれの若林千鶴氏は、「このソ連のスターリンの独裁政治時代のことが表だって語られるまで、ソ連崩壊後二十年かかりました」と指摘している。ということは、2011年から「スターリンの独裁政治時代のことが表だって語られる」ようになったというのかしら?
「表立って」といっても、フルシチョフのスターリン批判演説はスターリンの死後3年目の1956年。秘密演説とはいえ、その中身はすぐに自由世界の知るところとなった。
『イワン・デニーソヴィチの一日』も1962年
ソ連からの亡命者の手記などはそれ以前から多々発表されている。日本とて、勝野金政氏の『赤露脱出記』 (日本評論社)は1934年の刊行である。訳者の、この記述はちょっと不正確で誤解を与えるのではないか? 日本の一部の進歩的文化人とて、もう少し早くから、ソ連崩壊前からスターリン批判ぐらいはしていた(未だにレーニン批判はできない?)。また、タイトルの「鼻が落っこちた」とはどういう意味かというと、要はスターリンは梅毒だったのである…なるほど…と(そんなわけはない?)。

そんな感想を抱きながら、正午すぎに無事仙台に到着。まずは駅近くのブックオフへ。期待せずに棚を眺めていたら、なんと105円コーナーにこの前、紹介したコジンスキ-の『異端の鳥』 (角川文庫)があるではないか? ついにやった、ブックオフでコジンスキーをゲットしたぞ。
あと海外文学の単行本の棚を見ていたら、これまたなんとコジンスキーの『異境』 (角川書店)が、500円であるではないか。いずれも図書館で借りて読んだ本ではあるが、記念のために購入。『異境』は「日本の古本屋」で5000円前後。『異端の鳥』も2000円前後で売りに出ている。それが数百円とは?

ほくほく顔でブックオフをあとにする。このあと「火星の庭」などに寄りたいと思ったが、時間もなく駅からバスに乗って「萬葉堂書店鈎取店」へ。
荷物を入口脇のロッカーに入れ、まずは地下の古書コーナーを覗く。
何とここでは、地下一階の入り口脇の無造作に各種新書が置かれている棚で、司馬遼太郎の唯一ともいえる一般推理小説である『古寺炎上』 (角川小説新書)があるではないか。

これまた、図書館で借りて読んだことがあるとはいえ、古本屋なら、ウン万円の値段がついてる代物(4・1現在「日本の古本屋」で検索したら、3軒の古本屋が出品していた。中には10万円を超える値段を付けている古本屋(小宮山書店は12万円!)もあった!)。恐る恐る、いくらかと思ったら、なんと395円ではないか。おおっ、これは掘り出し物! せどり屋の気分!さすがは「4月1日」だ?
 
そして一階に戻り、昨日・日曜日寄った「つちうら古書倶楽部」並の広さがある店内の棚を眺めていたら、おおっ、『ビブリア古書堂の事件手帖』ですっかり有名になった『たんぽぽ娘』 (集英社コバルト文庫)があるではないか。「たんぽぽ娘」自体は,河出文庫から新たに訳出刊行されるようではあるが…。幾らかと思ったら、なんと192円ではないか(なんともいえないお値段。消費税の計算上こうなるのか、オチの関係なのか?)

これも「日本の古本屋」で検索すると、4・1現在では「ヒット」しない。出品している古本屋は全国では皆無なのだ。それをなんと仙台の古本屋で「発見」したのだ。僕はもしかしてコロンブスかマゼランか山中伸弥かコンウェルか?

2013年「4月1日」なんというハッピーな日だ。永遠にこの日を僕は忘れない? 結婚した日とこの4月1日、いや、結婚した日とこの4月1日と、妻がいずれの日か僕より先に死ぬであろうハッピーな日とを…。

結局、ここではこの二冊のみ購入。今日(4・1)は4冊購入でたったの1192円だ。ところが、古本屋価格なら、百倍の119200円相当している(?)。
「1192」といえば「いいくに」。鎌倉幕府の始まった年ではないか。縁起がいい。いや、実は1192年ではなく1185年だという説も最近出てきて、教科書にも異説ありと書かれるようになったとの報道も先日あったかと。源頼朝の「絵」も本人ではないという説もあるとか。な~んだ、みんな、嘘だったのか? 

とにもかくにも、大満足して仙台駅に戻り、ローカル列車を乗り継いで帰宅中(まだ宇都宮を出たところ)。車中からスマホで、この素晴らしい4月1日の古本屋行脚の体験をアップすることにした。アナログ人間なのに、スマホをこういうふうに駆使して帰宅する前にブログを更新することができるようになったなんて、本当に夢みたい、「嘘」みたいな「四月一日」だった。
もう明日からフリーの「せどり屋」になろうかな。












(あのぉ、読んだ本のデータや出てくる本のデータは一応ホンモノですので? それ以外は…ご想像におまかせします)。
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