古本虫がさまよう 2017年08月
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「北朝鮮ミサイル」問題に関して、他紙とは異なる朝日の「見出し」を読み解く
(2017・8・31・木曜日)




北朝鮮が8・29に無通告で発射したミサイルの報道をめぐって、やはり朝日新聞は「個性的」だった。

8・29夕刊各紙の一面の一番大きい見出しは以下の通り(産経は東京周辺は夕刊なし)。

東京新聞「北ミサイル日本通過」
日経新聞「北朝鮮ミサイル日本通過」
毎日新聞「北朝鮮ミサイル日本通過」
読売新聞「北ミサイル日本通過」


いずれも「北」「北朝鮮」という「主語」がある。

ところが朝日新聞は「ミサイル日本越え落下」ときた。

「主語」がないのだ。この見出しだけだと、「誰」が放ったのか不明。「越え」というのも、なかなか微妙な個性的な、朝日ならではの表現。工夫(小細工?)の痕が?

もっとも、脇の、より小さい見出しには「北朝鮮発射」「事前通告せず」といった言葉があるが……。こちらだけだと、「北朝鮮」が何を発射したのかが不明。ほかの新聞のように、一まとめの見出しを使えばいいのに、なぜそうしないのか?

翌日8・30朝刊になっても…。

東京新聞の右第一見出し「北朝鮮ミサイル日本通過」
毎日新聞の右第一見出し「北朝鮮ミサイル日本通過」
読売新聞の右第一見出し「北ミサイル『火星12』か」
毎日新聞の右第一見出し「北朝鮮ミサイル日本通過」--
となっている。

しかし、朝日の右第一見出しは「ミサイル日本上空通過」となっている。これまた「主語」がない。

もっともその脇には「北朝鮮、挑発続行」とはある。だが、この見出しだけだと、「北朝鮮」がどんな「挑発」をしたのかが不明。なぜ、ほかの新聞のように一まとめにしないのか?

要は、朝日(整理部)社内では、「北(朝鮮)」と「ミサイル」を一緒くたにする「見出し」は厳禁というお達しがあるのかもしれない。ことさら、北朝鮮を「危険国家」とレッテルを貼るようなことはしたくないという「自制心」からの「見出し操作」なのかもしれない。それもまた「言論の自由」だが、北朝鮮におもねるもの?

産経8・30朝刊の右第一見出しは「ミサイル日本通過し落下」となっているが、その上の大見出しは「首相『北の脅威新段階』」となっている。朝日のそれは「「グアム射程」誇示か」。その違いはあるが、産経の朝日化?

ともあれ、紙面を隅から隅まで読む暇はないが、東京新聞朝刊(8・30)の署名記事(鈴木伸幸氏)には少し失笑。

「北ミサイル関連加熱報道」「メディア冷静に情報分析を」「日本上空だが…『わが国に』「脅威』あおる首相」との見出しコラム。

「国連安保理に違反する愚行だ」と指摘しつつも、「しかし、全国瞬時警報システムの警戒音が鳴り響き、避難勧告されたといっても、日本が標的とされたのではなく、何ら被害も受けていない。過剰な反応で客観的な事実を見誤る可能性もある」とのこと。

しかし、この前のミサイル発射の時、こんな事実があったではないか。


(朝日新聞)
米ABCテレビは1日、北朝鮮が7月28日深夜に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)が北海道沖の日本海に落下する直前、落下地点周辺の上空を仏大手航空会社エールフランスの旅客機が通過していたと報じた。米当局者の話として伝えた。通過した時間次第では、旅客機に「危険が及ぶ可能性があった」としている。
 この旅客機は羽田発パリ行きのAF293便で、乗客・乗員323人が搭乗していた。ICBMが北海道・奥尻島沖に落下する約10分前、同機は現場付近の上空を通過したという。
 米国防総省のデービス報道部長は7月31日の会見で、同28日深夜の北朝鮮のICBM発射について「事前に通知することなく発射しており、航空機や船舶が危険にさらされている」と指摘していた。
 エールフランス社は米ABCテレビに対し、「ミサイル実験の空域において、エールフランス機の飛行ルートは妨げられておらず、問題は報告されていない。当局と協力して飛行区域の危険性を分析し、適切に飛行計画に反映させている」とコメントした。(ワシントン=峯村健司)


「何ら被害も受けていない」というのは「結果論」であって、今回も、最高高度550キロのミサイルだったのだから、民間機への被害などの万が一の確率は、一億円の宝くじ券を10枚買ったら一億円が当たる可能性以上の危険性があったかもしれないではないか。

同じ日の東京新聞社説は、比較的まともな論説委員が書いたようで(?)、 「日本を実験場にするな」との見出しで、米朝の対話再開の必要性を説いているものの、 「日本は米韓と連携しミサイルの事前探知と早期の警戒発令態勢を強化する必要がある」「北朝鮮がいくら資金と資材をつぎ込んでミサイル発射を続けても、日米韓が連携し、事前探知と迎撃態勢を備えた強力な防衛網を持つと示すことで、挑発行動の抑止が可能になる」と指摘している。

各社の社長は、論説委員たちには、百田尚樹氏の『カエルの楽園』 (新潮文庫)と、それと立場の異なる(?)本(例えば、一本松幹雄氏の『国を滅ぼすタカ派の暴論 ストップ!戦争への道』 明石書店)とを支給し、国防問題に関して熟考を強いるようにしておくといいのかも?

ともあれ、少なくとも、ネバーセイネバーという視点も欠いてはいけない。だから、石油禁輸も、かつての日本のような「窮鼠猫を噛む」なんてことも起こるかもしれないから、これまた注意を要するかもしれないが……。

だが、時々あたまのおかしい男でさえ、学校を襲う時には、なぜか、高校男子校ではなく小学校などを襲うもの。人を襲う時も、婦女子を狙うことが少なくない。その「教訓」から想起すべきは、やはり対話より高度国防体制の確立が大事では?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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