古本虫がさまよう 2017年03月09日
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オーウェルの『動物農場』や、百田尚樹氏の『カエルの楽園』 を凌ぐ、傑作動物小説を発見!?
(2017・3・9・木曜日)




野村宏平氏の『ミステリーファンのための古書店ガイド』 (光文社文庫)という名著がある。全国の古本屋を探索したルポ本。刊行されてすぐに購入。地方を回る時や、都内でも重宝したものだ。この本で知った西大島駅近くの古本屋などを回ったものだ。すでにその店をはじめ、移転廃業などで「跡地」とも化しているが……。懐かしい。

古本屋ツアーインジャパンさんのコラムを読んでいたら、この野村さんは、小説も書いているそうな。 『ピースランド殺人事件 動物からの贈り物』 (エニックス )という本。一緒に飲んだ時に、その本にサインももらっている。

(2017・2・16)→家では色々やりつつ、相変わらず古本市用古本束の作成に勤しむ。ようやく四十本を越えたところだが、どうせ盛林堂さんには「全然まだまだ足りないよぉ~」と怒られるに違いない…。そんな風に打ちひしがれながらの今日の発掘本はこちら。私のバイブルでもある「ミステリーファンのための古書店ガイド」作者である野村宏平氏の異色推理小説、エニックス文庫「ピースランド殺人事件」である。動物たちの楽園で、大富豪であるキタキツネが殺され、真相解明のため動物たちが珍騒動を繰り広げる…と折り返しの解説にはある…すみません、まだ読んでいません。だが『あとがき』だけチラッと見てみると『それにしても動物の世界を舞台にした推理小説というのはむずかしい。だって、動物の世界には、人間の世界とは違ったルールがあるでしょ。そこをちゃんと説明しておかないと、推理小説のフェアプレー精神に反することになっちゃうもんね』と、とてもファンシーな設定なのに、ミステリマニアとしての筋を通そうとしているところが、真面目で何かおかしい。実はこの本、ちょっとしたレア本なのであるが、近々野村氏にお会いする予定があるので、さらなるレア本にしてもらおうといやらしく画策中なのである。

(2017・2・19)見えない帯の話にぐったりしてしまう…いや、確かに面白いのだが、よくもまぁ、帯だけで一時間以上も話せるものだ…。そしてドサクサに紛れて、野村宏平氏につい先日発掘に成功した(2017/02/16参照)動物推理小説「ピースランド殺人事件」に厚かましく署名していただく。
やった!これで古本の格が急上昇!聞けばこれはゲームのノベライズで、編集部に無理矢理執筆を依頼され、苦しんで苦しんでどうにかでっち上げた小説ということであった。そんな黒歴史的著作に署名していただき、ありがとうございます!ちなみにこの文庫、誰も持っていないと思っていたら、同席した「古書いろどり」(2015/12/12参照)彩古氏が「ボク持ってるよ」とさらりと宣った。うぅむ、さすがは古本神…。

ふうむ、そういう小説があるのか。ゴジラ本なども書いているようだが、その分野はさほどの関心もないのだが、そういう小説なら読んでみたいなと。「日本の古本屋」には該当商品はなし。アマゾンでみると、おお、なんと7976円とか、7977円という強気価格(別途送料257円必要)を提示しているところが二つあった。購入しようとすると8000円もかかるのだ。いくらなんでも、文庫本一冊でそのお値段? 「高過晋作」では? ちなみに、図書館横断検索でみると、なんとその本を所蔵している区立図書館もあるではないか。そこで借りて読むことは可能。僕は、某氏から借りて読んだ。

一読賛嘆。なかなか面白い。ラストシーンなどはオーウェルの『動物農場』を彷彿させるような人間社会批判にもなっている。


内容(「BOOK」データベースより)
ここは、平和で静かな動物たちの楽園、その名もピースランド。ある日、村一番の富豪、キタキツネのゴン吉が何者かによって殺された。彼の死にかくされた真相とは何か。そして、被害者の息子が見た、金色パンダの正体とは…。謎が謎を呼び、物語は意外な方向へ展開し始める。真相の究明をめぐり、動物たちが繰り広げる珍騒動の数々…。軽妙な笑いとペーソスにあふれたシニカル・ミステリー。


パンダが悪者になっているのもまたよし? コアラなど、人気動物をチヤホヤする人間への批判も。結構楽しく読める小説だった。街の中の唯一の警官(犬)「おいどん」が徐々にたくましく推理を働かせて殺人犯を追及。最後にお決まりの「真犯人どんでん返し」もあり。ラストに3頁の風刺(?)マンガもあり。動物園やサファリパークに出かけて、動物と自然と接したと悦食っている人間への風刺にもなっている?

これはオーウェルの『動物農場』 (角川文庫ほか)や、百田尚樹氏の『カエルの楽園』 (新潮社)を凌ぐ傑作動物小説といえそうだ?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!

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