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2012.11.21 (Wed)

徳間康快の痛快なる奇才の生涯








佐高信氏の『飲水思源 メディアの仕掛人、徳間康快』 (金曜日)を読んだ。

徳間書店の創業者である徳間康快氏の評伝。
以前、佐々木崇夫氏の『三流週刊誌編集部 アサヒ芸能と徳間康快の思い出』 (パジリコ)を面白く読んだこともあり、徳間氏には若干の関心を抱いていたし、彼が率いた徳間書店は単なる出版社だけでなく、映画や音楽などにも手を伸ばし、宮崎アニメなど幅広くやっているという印象を持っていた。

ただ、個人的には宮崎アニメには特に関心もなく、そこが関与して上映したオーウェルの『アニマルファーム』 (アニメ映画)に対する偏った「解釈」(北朝鮮や中共と比較することもなく、日本の格差社会を描いたものだといわんばかり?)の強要には疑問を持った覚えがある(そのあたりは、山際澄夫氏が「諸君!」(2009年3月号)のエッセイ「エッ、「日本は『動物農場』」だって? 宮崎駿監督、どさくさ紛れの嘘八百はやめてください 」にて批判していた)。

それはともかくとして、徳間氏が亡くなったあとに刊行された追悼集(『徳間康快追悼集』)には、幅広い人々が一文を寄せていたと記憶している。右寄りの人もいれば左寄りの人もいて、佐高氏などは右寄りの人はお嫌いのようではあるが、彼と交際・面識のあった人々の手記や印象などを紹介しつつ、徳間氏の人となりを浮き彫りにしている。

彼の新聞発行への情熱はさておき、彼が関与もしていた真善美社や現代史出版会などの刊行物なども古本屋で時々購入していたが、その裏事情なども記されている。中国への映画進出などでの紆余曲折・対立なども含めて参考になった次第。
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