古本虫がさまよう 軍事
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『安全保障は感情で動く』ということは、『戦争は感情で起こる』ということでもあり、従って、人間社会では、『戦争は無くならない』から『戦争にチャンスを与えよ』ということにもなるのだろうか
(2017・5・19・金曜日)







潮匡人氏の『安全保障は感情で動く』 (文春新書)を読んだ。

内容紹介→近年、国際政治を読み解くツールとして地政学が脚光を浴びてきた。土地という、変更の効かない要素を軸にした地政学は、たしかに百年単位の国家戦略を考えるうえで、重要な視点である。
しかし、地政学だけで現実の国際政治を予測し、対応することは可能なのだろうか。
とくに戦争は、地政学的、言い換えれば客観的な要素だけで起きるのではない。
独裁国家であるなら独裁者の信念(もしくは誤信)、民主国家であるならば大衆の気分によって、戦闘の火蓋が切られることが多いのは、歴史が証明している。
朝鮮戦争では、南進してもアメリカは参戦してこないという金日成の誤信から始まった。外国の例を持ち出さなくても、大東亜戦争は、客観的には敗戦必至の戦争であったにもかかわらず、国民の強い声に押されて始められた。
よって、安全保障は客観性だけでなく、指導者や国民の感情といった主観的な要素が、もっとも大きなファクターになるのである。
北朝鮮が、国際情勢を無視してミサイル実験を繰り返すのも、金正恩の主観に分け入らなければ理解することはできない。そして、大方の予想(これも客観的予測)を裏切って当選したトランプ米大統領の主観も、今後の世界の安全保障を大きく左右する。
元自衛官にして安全保障の論客である筆者が長年温めてきた戦略論の決定版!


真面目なマトモな「高度な国防論」。一般大学から自衛隊に入った履歴もあり、国防問題の専門家であると同時に、日本人では珍しいキリスト教徒(プロテスタント)でもあり、「人間感情」に関する蘊蓄も含めて、トランプ政権以降の国際情勢を分析しており、いろいろと参考になるところが多かった。
結語に、 「原罪」という言葉も出てくるし、松原正氏の『戦争は無くならない』 (圭書房)の言葉が引用されている。松原正…かぁ。懐かしいね。この前亡くなったが。地震も戦争も無くならない…か。平和が「百年」続くということはないだろう。

憲法9条があれば平和が守られるなんてノーテンキなことを言っている人が日本では少なくない。しかし、そんな人が、北朝鮮や中国に出かけて、「あなたの国もこの条文を憲法に入れなさい」なんて進言する人はいないようだ。ルトワックの『戦争にチャンスを与えよ』 (文春新書)もこの前紹介したばかりだが…。

「いま流行りの地政学は重大なポイントを見落としている」「感情的、主観的な要因も国際政治や安全保障を動かす。現に、動かしている。”感情の罠”というリスクを忘れてはならない。いまや、世界と日本は、新しい形態のハイブリッドな第三次世界大戦に直面しているのだから」と。

ミサイル時代、かつての朝鮮戦争やベトナム戦争の時と違って、日本も戦場になる可能性は高い。原発にミサイルが一つ到達するだけでどうなるかを想像することも肝要。いろいろと考えさせられるシリアスな本であった。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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ルトワックさんの言うように「まあ大丈夫だろう」という対北戦略は破綻ずみ 「やよい軒」と「弥生軒」の唐揚げの大きさの違いは、戦略的経営方針の違いか?
(2017・4・30・日曜日)






連休初日(昨日・土曜日・4・29)は、日中はまずまずの天気(夕方以降、ところによって雷雨)。

神田古書会館では、鈴木安蔵氏・大岡昇平・永井潔・嬉野満州雄ほかの『日独伊防共協定前後 歴史の証言』 (新日本新書)を200円(税込み)で購入。

金曜日の東京新聞の朝刊だったか、共謀罪反対の集会で田原総一朗氏や小林よしのり氏などがしゃべったコメントが紹介されていたが、相変わらず「北朝鮮みたいな社会にしてはいけない」といった指摘は紙面を見る限りなかった。進歩的文化人の類は、木口小平さんみたいに、 「死んでも北朝鮮の悪口は言わない」のかもしれないけど、小林さんは持論だから言ったのでは? でも、記者が割愛した? フルテキスト(画面)を見てみたいものだが…。日本のどこかで、原発を襲撃しようと「共謀」している集団もあるかもしれないというのに…。

ということもあって、所詮はコミュニストや容共リベラル側の一方的恨みばかりだろうが、それも史実の一面ではあろうかと思い、『日独伊防共協定前後 歴史の証言』を手にした次第。

そのあと、高円寺古書会館へ。特に買いたい本はなく、三島自決後の平凡パンチを一冊200円(税込み)で購入。当時は記事中の写真なども写りが悪い。活字も小さいが…。雑誌はやはり時代の側面をうかがわせてくれる。

某駅近くの「やよい軒」でいつもの「しょうが焼き定食」(630円)。唐揚げ無料クーポンを使用。しかし、クーポンの唐揚げは、もしかしてクーポン客用の「別売り」(別造り?)なのか、やけに小さくなった感じがする。この唐揚げでは、我孫子の駅ホームの「弥生軒」の唐揚げソバの唐揚げ一個よりも小さいというしかない? 弥生軒の唐揚げ一個は、やよい軒のクーポンの唐揚げ二個よりも大きいね。我孫子の弥生軒の唐揚げソバを口直しに食べたくなった……。

それにしても、やよい軒、全席店内禁煙で、最近は出入り口にあった灰皿もみかけなくなり、座席の照明は明るいし、ご飯もお替わり自由で、静かなジャズが流れて言うことなし…。
だが、漬け物を取る用具が小型で取りにくい。大体、中身全部食べるのでもう少し太いスプーンが? あとご飯も二度も三度もお替わりするのが面倒だから(昨日は三杯)、注文時に「大盛り」と頼めるようにして、その客にはお茶碗も大きめのモノを出してほしい。
あと、クーポンのついたチラシがなぜ1日の新聞に入らないのか? 今回もたしか入っていたのは4月10日ごろ。クーポンも4月1日から4月29日まで有効になっているが、どうして末日の4月30日まで有効にしないのか? いろいろと経営戦略に疑問があるが、ともあれ、安くて美味くて禁煙で、数少ない安心して食事できる店だ。潰れずに頑張って欲しい。マクドナルドなんか潰れても哀しくもなんともないが…。

それはさておき、車中、エドワード・ルトワックの『戦争にチャンスを与えよ』 (文春新書) を読んだ。前著 『中国4・0』 (文春新書)をも紹介ずみ。

内容紹介→ベストセラー『中国4.0』の著者、待望の最新作! 国連・NGO・他国の介入が戦争を長引かせるのだ!――本当の戦争を知る大人の戦略論
著者のルトワック氏は、ローマ帝国の戦略に関する論文で博士号を取得するなど、古今東西の歴史に関する博識を有する一方で、実際の戦場も経験し、安全保障に関して各国のアドバイザーとして活躍している異色の人物です。「歴史」も「理論」も「実践」も知り尽くした「最強の戦略家」です。
旧ユーゴ内戦、ルワンダ内戦、シリア内戦といった紛争において、実は「良心」や「正義感」や「人道的配慮」にもとづく国連やNGOや他国による中途半端な「介入」が、「戦争」を終わらせるのではなく、「戦争」を長引かせている――ルトワック氏はこう断言します。だからといって「戦争」を奨励しているわけではありません。「戦争」を無理に「停戦」させても、「戦争の火種を凍結する」だけだという事実を指摘しているだけなのです。「本当の平和は、戦争の当事者自身が戦争を倦むほど、徹底的に戦った後でなければ訪れない」と。
「難民支援が難民を永続化させる」「国際組織やNGOは紛争をビジネスにしている」「軍事力ではなく同盟関係がすべてを制す」など、本書は私たちが見誤りがちな「戦争」と「平和」の見方を正してくれます。また、「平和のためにこそ尖閣に武装人員を常駐させろ」「日本の「あいまいさ」が中国の誤解を生む」「北朝鮮の核・ミサイル能力を侮るな」「日本が国連常任理事国になる秘策」といった日本に対する具体的な提言も満載です。現代の「戦争」と「平和」を考える際の必読書です。


来日するたびに安倍首相と懇談しているとのことだが、 「人間というのは、平時にあると、その状態がいつまでも続くと勘違いをする。これは無理もないことだが、だからこそ、戦争が発生する。なぜなら、彼らは、降伏もせず、敵を買収もせず、友好国への援助もせず、先制攻撃で敵の攻撃力を奪うこともしなかったからである。つまり、何もしなかったから戦争が起きたのだ。いま北朝鮮に関して生じているのは、まさにこのような状況だ」と指摘している。もっとも、この口述は2016年10月のこと。それ以降、トランプ政権が発足して、ちょっとアメリカの対北朝鮮政策も変化はしている。「友好国(日本や韓国)への援助」はしているから?

ルトワックは金正恩のヘアスタイルはみっともないが、北の軍事関連の技術力は侮れないとしている。また、現代社会が、 「男は戦いを好み、女は戦士を好む」といった法則が廃れつつあることに警鐘を鳴らしている。とりわけ欧州ではその傾向が強く、辛うじて英国には、その法則が残っていると…。また、イスラエルは、その法則を強く保持しているとのこと。アメリカにもまだある…と。

ううむ、その点、日本は? その法則はいささか衰退著しいのでは。逆に北朝鮮にはその法則がまだある? 少なくとも平壌「市民」の「声」を聞く限りは?

僕も高校時代から耳にしている「平和が欲しければ戦争に備えよ」という格言もしばしば引用もされているが、それは正論。
そのほか、日本が国連常任理事国入りするための「ジキルとハイド」的策略のすすめなど参考になる。ううむ、そういう手があったか…。
それにしても、ルトワックさん、70代半ばにして,頭脳のみならず、下半身も逞しいようだ? 伊東の温泉宿で何かあったのでは? 自分のアイデアで常任理事国入りしたら、「伊東の、私の大好きなあの温泉旅館の庭に、私の銅像を建てて欲しい」が本書の結語(末語)なのだから。その銅像って、単なる上半身像ではなく、ギリシアのダビデ像みたいな、全身オールヌードで下腹部モリモリの銅像を希望されているのでは?

ともあれ、北朝鮮のミサイルの命中精度はイマイチかもしれないが、万が一東京に発射されたのなら、せめて、北朝鮮のテロや拉致をありえないなんて報じていた某新聞社や某出版社にピンポイントで日曜日なんかに命中するならまだ「よかった」といえるかもしれないが……。無理だろうなぁ。いやいや、ネバーセイネバー?

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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「張り子のトラ」なのは、習近平かトランプか? それとも プーチンか、安倍首相か?
(2017・4・1・土曜日)




宮崎正弘氏&石平氏の『いよいよトランプが習近平を退治する!』 (WAC BUNKO・ワック)を読んだ。

タイトルどうりの本。主眼は中国の内政と米国の対中政策。
「ビッグブラザー」習近平に対抗する、もう一人の「ビッグブラザー」王岐山という悪い奴(?)がいるみたいで、この男と習近平の路線闘争が秋の党大会のミモノとのこと。ううむ、なるほど…。それにしても、選挙で選ばれるわけでもないのに、党大会での権力闘争によって、その勝者が国政を牛耳り、経済統計など、いささかうさん臭い細工をする現状が二人の対談によって解剖されている。

ここを認識するだけでも、トランプがビッグブラザーだの、1984的情報操作をしているとして、ことさら危険視するのは変な感じがする。フェイクニュースを許すななんて言っている昔ながらのマスコミこそが、フェイク新聞ではないか。朝日新聞にしても、二つの「吉田誤報事件」を見れば、今日でも存立しているのが不可思議なぐらいだろう。天に唾するのもほどほどにすべきでは?

ともあれ、トランプが習近平を退治するといっても、我々が、夏のゴキブリや蚊を見つけて、殺虫剤で一気に退治する…というわけにはいくまい。

トランプやその側近が、中共をどう見ているか…。普遍的な価値観を共有しなくとも、現実的なアメリカの国益を追求する上で、この国をどう扱うか。経済のみならず国防の観点から、北朝鮮などとの処遇をめぐって、中共やロシアの手を借りるのか、借りたらそのお返しはどうするのか? その「お返し」が日本の国益を侵害することがないか。
日本は「お返し」ができるのか。北朝鮮をアメリカが再び「テロ支援国家」であると認定するための工作をしているのか? いろいろと気になるところだ。

ニクソンが、いくら対ソ戦略のためとはいえ、キッシンジャーを使った忍者外交で、人権無視の人殺し独裁者毛沢東にすり寄り、そのパワーを借りたりした史実を忘れてはなるまい。トランプも反中になったり親日になったり、半中になったり親中になったりと゛めまぐるしく「変身」しながらアメリカの国益追求の外交を展開することだろう。

もっとも、その観点からは、中共を倒すために、ロシアと手を結び、ウクライナぐらい、いいじゃないか…という姿勢をトランプが示したとしたら、それは、日本にとっては悪くないかもしれない(でも、北方領土返還は夢のまた夢となりしか)。
それでもさらに尖閣を取られるよりはマシと思って、ロシアと手を結ぶことも必要になるのかもしれない。が…。僕は、習近平よりはプーチンがまだマシと思うが……。東京新聞と朝日新聞、どっちを購読するかといえば、まだ朝日か…。まだ読むところが朝日のほうがある…。プーチンとて選挙で当選しているから……。その程度の、より悪の少ないほう、日本の国益にとってどっちがましか…程度の不毛の選択でしかないが?

二人の対談を読む限り、中共経済は「張り子の虎」みたいなもの。まぁ、ナントカ自由世界はいい方向に向かう可能性がありそうだ。期待したいもの。
ただ、油断すると、「張り子の虎」なのは、 「張り子のトラ」ンプ政権になるかもしれない。世の中、常にネバーセイネバー。

ともあれ、ネバーセイネバー。あとは野となれ山となれ!
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「ぐうたらミサイル上等」? 白泉忌より河合忌が大事? そして、 戦争が駆け来る気配金核さず 背に腹はかへられぬと飛び付くな 増えゆく中国の爆買いと美人局
(2017・2・13・月曜日)



昨日(日曜日)は珍しく一歩も外に出ず(あっ、図書館には寄ったが)。あとは終日、自宅にて仕事(書類読破)。

ともあれ、中野翠氏の『ぐうたら上等』 (毎日新聞出版)を読んだ。恒例の一冊。サンデー毎日連載のコラムを一年分まとめたもの。映画や落語に関するモノが多い。あとは千葉の「別荘」などの話。定番シリーズといえようか。夫婦別姓問題で、ガーガー騒ぐ女性への覚めた目線なんかいい。曽野綾子さんほど「クール」ではないが…。
そういえば、サンデー毎日に、井沢元彦氏や曽野綾子氏のエッセイが連載されていたことがあったかと。例外的な編集責任者が登場していた時だろうか? まぁ、人それぞれ。

それにつけても北朝鮮といい、中共といい、東京五輪の時に核実験やったり、日米首脳会談で蜜月ムードの時に、ミサイルをぶっ放したり。朝TBSの某番組を見ていたら、「飛翔体」の見出しで報じていた。「飛翔体」と聞くと、僕はバッタかコオロギを思い浮かべるが、辞書的には、そういう意味はなく、「高空を飛翔する人工物」のことであって、まぁ、間違った使い方ではなさそうだが…。ちょっと言語感覚がバカなテレビ会社というしかないね。そういえば、恒例の朝日新聞(2017・2・12付け)の俳壇で、

戦争が駆け来る気配白泉忌

なる句があった。白泉というのは、選者によると、渡辺白泉のこと。→ウイキペディアによると、わたなべ はくせん、1913年3月24日 – 1969年1月30日)は東京出身の俳人。昭和初期の新興俳句運動において無季派(超季派)の俳人として活躍。「戦争が廊下の奥に立つてゐた」など、戦争の本質を鋭く突いた「銃後俳句」と呼ばれる無季俳句が特に知られる。本名威徳(たけのり)。

そうか、北朝鮮が「かつての日本軍部」のような国際社会の世論を無視した蛮行をするのを見て、選者も句を作った人も、いたたまれなくなって、このまま日本が対策を怠ると、戦争が駆け来る気配が濃厚と感じて、そううたったのだろう。その気持ち、よく分かるなぁ。全く同感…

というわけではなさそうだが……。でも、いいタイミングで掲載されたものよ。北朝鮮がそんなことをやったというニュースを聞いてから、朝日を手にして、この句を目にしたら、そう思われても仕方あるまい。作者や選者は、そんなこと、何の危険とも思っていなくて、単に日本の防衛費が増えたり、軍学協力が進んでいる今程度の日本のことを、無理やり戦前と対比させて、民主主義、平和の危機迫る---と危惧しているだけなのかもしれないが(だとしたら、被害妄想と平和ボケの同時併発症状か?)。

いやはや、悪いことはできないね?
紙面のお近くには「背に腹はかへられぬと飛び付くな 増えゆく大学の軍事研究費」なんてのもあるが…。中共や北朝鮮みたいに「協力」するとかしないとかの以前に「合体」しているところもあるようだけど、そういうのも気にならない人もいるのだろう。

僕も朝日歌壇に投書してみようかな?

戦争が駆け来る気配飛翔体
戦争が駆け来る気配金暴発
戦争が駆け来る気配金玉禁
戦争が去りゆく気配金崩壊
戦争が駆け来る気配金核さず
載るかな?

そういえば、渡辺白泉のことはよく知らないが、ファシズムともコミュニズムとも闘った戦闘的自由主義者・河合 栄治郎(かわい えいじろう)さんの命日も近い。彼は1891年2月13日うまれ – 1944年2月15日逝去。

戦争が逃げ行く気配河合忌
背に腹はかへられぬと飛び付くな 増えゆく中国の爆買いと美人局

これなら載るかな?

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翁長知事とトランプ大統領の「暴走」をストップするのは裁判所? パーシバルと山下奉文を屈伏させたのは「軍事力」?
(2017・2・7・火曜日)





ふと思ったが、沖縄の翁長知事が、知事としての権限を使って埋め立てを許さないと命令を出して、工事が中断したものの、裁判所がそれは「違法」だということで、工事は再開の運び。どこかで似たようなことが?
トランプ大統領が命令を出して、数カ国の国民の入国を一斉阻止。しかし、裁判所がそれは「違法」だということで、入国は再開の運びと一時的になった。日本の知事(市長)・議会、地方自治システムはアメリカ大統領制に近似しているので、知事(市長)の権限は結構強い。強烈な信念を持つ「独裁者」が知事になると、その暴走を抑えるのは結構大変。とはいえ、議会やら裁判所やらいろいろとチェック機能があるからまぁ、ナントカ、バランスが取れるものだ。

国際関係も同様だろう。かつてはソ連の軍事的台頭が自由世界にとって脅威だったように、いまは中共の軍事的脅威が、少なくともアジア地域にとっては脅威だ。とはいえ、欧州にとってはウクライナや移民問題のほうが、より切実な問題。バランスオブパワーを古くさいものとして退けるのが、日本の国際関係論者やマスコミ関係者には多いが、権力の三権分立同様、国際政治も、バランスでやっていくしかない。「敵の敵は味方」?

昨日(2016・2・6)の産経新聞の記事(「大戦」「シンガポール陥落」「首都では日本領事囲み祝賀会」「日本びいきのアイリッシュ」)にもあったが、第二次大戦中、アイルランドは、英国嫌いが多くて、シンガポール陥落などを喜んでいたとのこと。英連邦下であったものの第二次大戦では「中立」国家だったという。

シンガポールの敗軍の将・パーシバルは、それ以前(1920年代)は、アイルランド弾圧を指揮した「もっとも凶暴な反アイルランド主義者」だったという。そのパーシバルが惨めにも、山下奉文の前に「イエスかノーか」と迫れて屈伏した写真は記憶に残る。たしか英国の「帝国戦争博物館」にもそのシーンの掲載された新聞記事が隅っこに飾られていたと記憶している。だから、アイルランドの元上院議員トム・マリンズは、陥落の報に接して「自分たちが倒せなかった敵をやっつけて降伏させた日本を味方と思い、喝采をあげて喜んだ」「ダブリン中の米を買い集め」、日本領事などと「日本食で盛大にお祝いをした」とのこと。とはいえ、山下さんも、後にはマッカーサーの前に「敗軍の将」となる……。そのマッカーサーも「独裁者」として君臨しつつも、トルーマンに解任されてしまい、老兵は消え去っていく……。人生ですな。盛者必衰…。

それはさておき、アイルランドの件は、ちょっといい話? いまもありうる話では。ソ連とてバルト三国などの独立運動が泣きどころにもなった。南モンゴル、ウイグル、チベットへの支援は、日本にとっても重要なこと。中共の嫌がることをもっとやるべし。そしてチベット料理かモンゴル料理かウイグル料理で、喝采をあげて、異民族に対して時代錯誤の植民地統治を強要する「中華帝国」崩壊を祝う日がくることを祈りたいものだ。

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